220:お尻を撫でよう。
口の中が血だらけになってるっぽいカトリーヌさんは放っておいて、スプーンを一旦消す。
ラキは両手で顔よりも大きな飴の欠片を持って、嬉しそうにちろちろ舐めてるな。
なんか小動物っぽくて可愛かったので、一旦飴を机に置いて頭をなでなでしてみた。
いやサイズ的には完全に小動物なんだけどさ。
頭を撫でられて、にぱーっと笑顔をこちらに向けてくるラキ。
うーん、見た目は私よりもお姉さんなのに無邪気だなぁ。
よしよし、お尻も撫でてあげよう。
……痴女みたいだな、これ。まぁ口に出してる訳じゃないから良いか。
すぃーっとクモ部分の毛を整える様に撫でていく。
お、気持ち良いかー。よしよし。
おや、ぴこっとお尻が反応した。この辺が良いのかな?
同じところを少し力を入れてつつーっとなぞってみると、ぐぐぐっとお尻が持ち上がっていく。
なんかしっぽの付け根を撫でられたにゃんこみたいだな。
さっきみたいになってもなんか悪いので、そこばっかり撫でずに他の所も。
あ、反対側のここも良いのね。まぁ左右対称でも不思議はないか。
ん、飴をカトリーヌさんの手に置いて両手をこっちに広げてきたぞ?
右手で撫でながら左手の人差し指を上から差し出してみると、付け根にきゅっと抱き着かれた。
すりすりと顔をこすりつけながら残りの足もがっしりからめて、カトリーヌさんの手からこちらに乗り移ってくる。
うーむ、ちっちゃいのが懐いてくるのは可愛いなぁ……
少し指を立てて、体毛をかき分けて地肌をマッサージするようになぞっていく。
痛くはないだろうけど、あまり爪を立てない様に気を付けよう。
いや、むしろ少しカリカリかいてあげた方が気持ち良いのかな?
痒いところは御座いませんかーってね。
お、良さそうだな。にへーってとろける様な顔になった。
っと、気持ち良いポイントをかいちゃうと刺激が強いのかな?
顔を指に押し付けながらぎゅっと抱きしめられた。
刺激しすぎても良くないかもしれないし、少し外しておこう。
む、そこじゃないようって感じでこしこし擦りつけてきた。
別に焦らしてる訳じゃないんだけど……
まぁやってほしいなら良いか。
渋ってたのに一杯糸出してくれたしね。
そーれコリコリー。
おおう、ちょっと締め付け強くない?
まぁそれだけ気持ち良いのかな。
ご褒美みたいなもんだし喜んでくれた方が良いよね。
む、付け根をがっちり抱きしめてた腕が解かれた。
八本の脚は私の指を捕まえたままで体を支えて、手は自分の正面に添えてその間をちろちろ舐め始めた。
いや、ちろちろじゃないなこれ。
上半身を思いっきり曲げた状態からのけ反るくらいまで、広範囲をれろーって舐めてきてるし。
むぅ、興奮し過ぎてない?
張り切り過ぎてうっかり噛まないでね?
行き過ぎてもマズいので、かいていた指を止めて頭をうりうりと撫でてやる。
ほらほら、終わりだよ。
もっとお願いしますって顔してもダメー。
なんかさっきからティアーナさんがすぐ横で両手を口元に当てて、「わわ、どこまでやるのかなー」って顔で見てるし。
そういうんじゃないです。可愛がってるだけです。
さて。糸に関しては何もやってないけど、仲間外れも可哀想だからぴーちゃんにも分けてあげるとしよう。
ラキばっか可愛がられてずるいーって感じの、むぅーって顔でこっち見てるし。
なんか少しぽっぽと火照ってるラキをカトリーヌさんの手に戻し、飴を拾わせる。
ちょっと溶けて手の平に引っ付いてるのをペロペロされて、なんか嬉しそうだな。
ほーらぴーちゃん、飴ちゃんだぞー。
ぴーちゃんには持てないので、新しく出したスプーンで削り取った物を手で持って、口につぷっと押し込んであげる。
こらこら、指を舐めないの。
ぴーちゃんの口から指を引き抜き、もう一欠片。
……むぅ、今度はちゅぱちゅぱされた。
目の前でラキを構い過ぎて、ちょっと嫉妬しちゃったかな?
とりあえず残りの飴を口に放り込む。うん、甘くて美味しい。
指でぐにぐにとぴーちゃんの舌をこねくり回して、引き抜いてから背後に回ってお腹に抱き着く。
おー。カトリーヌさんがやってたけど、確かに背中側のもふもふも気持ち良いなぁ。




