表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/30

活気にあふれ

 ……ふぅ。

 食後にコーヒーを頼んじゃいましたわ。

 なお、出てきたのは普通の黒いコーヒーなもよう。

 安心するね。

 ただ、結構酸味が強いタイプのコーヒーで、若干苦手だったな。

 それでも景色を眺めながら美味しく楽しみながらいただいたけれども。


「……よし」

「退店しますか」

「――ッ!!?」


 びっっっっくりした……。

 だから、いきなり現れないでくれっての。

 現れる時は音を出して、今から現れますよーって主張して欲しい。

 いや、マジで。


「どうされました?」

「……いきなり出てきたんで驚いてるんですよ」


 しかも本人は何とも思ってないようなのがなぁ。

 エルフっていっつもそうですよね。


「それは申し訳ございません。次からは――」


 お? 改善してくれるのか。

 口に出してみるもんだな。


「もう少し遠い場所に現れるようにします」

「……あ、はい」


 そうじゃない……とも言えないけど、出来れば瞬間移動というか、いきなり出てこないでくれって話で。

 まぁ、いいか。


「ちなみにここの支払いっていくらくらいですか?」


 アサイーボウルとフルーツジュース、食後のコーヒー。

 エルフの国の相場は知らないから、どれくらいの値段なのか想像出来ないんだけど……。

 まぁ、東京より高いって事は……ありそうだな。

 アメリカ価格とかだったらどうしよう……。


「? 食事につきましてはツアー料金に含まれておりますよ?」

「あ、そうなの?」

「はい。カードとの紐づけの時にも説明させていただきましたが、町での買い物や体験に別途料金が発生致しますが、食事には基本的に追加の料金は発生しません」

「……ちなみに追加の料金が発生する場合は?」

「そうですね……アルコール類を注文された時や、特別な料理……例えばドラゴン肉の塩釜焼などでしょうか。そういった、例外に当たる料理を注文された場合には追加の料金が発生します」

「なるほど」

「ただ、そういった追加の料金が発生するメニューは、私がお渡しするメニュー表外の物になりますので、私が手渡すメニュー表に乗った料理であれば追加料金は発生しないかと」


 なるほど。

 まぁ、言われて納得の追加料金発生ですわね。

 あと、ドラゴン肉、あるんだね。

 まぁ、異世界と言えばドラゴンみたいなところはあるし、その肉も食べられている事は想像出来るんだけれども。

 塩釜焼にするんだ、ドラゴン肉。


「後は、明らかに多すぎる量を注文された時にも追加料金をいただく場合がございます」

「基本的に食べ放題と一緒みたいなもんか」

「?」


 ビオラさんはピンと来てないみたいだけど、要は、食べ放題のコースメニューから離れたドリンクや注文をしたら追加料金が別途必要だよってのと一緒だよね。

 考え方的に。

 となると、もう一杯くらいコーヒー飲んどいた方が良かったかも。

 今度は砂糖とミルク、アリアリで。


「まぁ、ご理解頂けたなら幸いです」

「おおよそね。それで? この後は買い物だったよね?」

「はい。葉脈市場と呼ばれる場所にご案内いたします」

「どんなものが名物というか、有名なの?」


 支払いは不要との事で、そのままお店を退店。

 ありがとうございましたー、と店員さんに見送られ、店を出て。

 ああ、そういえば木の小屋みたいな外見だったなと店の外側を思い出しつつ。


「アクセサリーの類は人気ですね。花飾りや耳飾り、ブローチやマントなど、旅行者、冒険者問わず幅広く人気です」

「飲食物では?」

「世界樹の樹液から作ったお酒や、世界樹に生えた茶葉を加工した紅茶。この場所でしか買えない香辛料も人気です」

「ほえー」


 というわけで、ビオラさんがこの場所、と言った通り、葉脈市場なる場所に到着。

 なお、例によって視界の背景が色のついた線になった事から、俺は葉脈市場に飛ばされたんだろうね。

 で、葉脈市場の第一印象なんだけど……なんて言うか。

 日本の市場とかよりは、韓国とか、インドネシアとかの市場に近い感じ。

 なんと言うか、雰囲気がそんな感じだと思った。


「自由に見ていいんだよね?」

「ええ、もちろんです」


 という事で、朝にも関わらずに賑わっている市場内を、人込みを縫って散策。

 まるでテーマパークに来たみたいだ、テンション上がるなー。


「これがさっき言ってた香辛料?」

「はい。そうですね……例えるならワサビのような刺激と香り、それでいてまろやかさがあります。魚介類よりも肉類に合い、特に肉の臭みや脂のくどさを消すのにうってつけです」


 俺が最初に手に取ったのは、見た目柚子胡椒みたいな瓶に入った香辛料。

 ペースト状になってるのかな? 説明聞く限り美味しそうだな。


「ちなみにお値段いくらくらい?」

「そのサイズで千円ほどですね」

「結構……いやでも、異世界で香辛料って事を考えたら安いのか?」


 こう、異世界では香辛料って貴重なイメージあるよな。

 なんでだろう。

 んー……買うか。


「買います」

「かしこまりました。このまま持ち帰ります? それとも『天葉』の客室に送っておきますか?」

「そんな便利なことして貰えるのか……。もちろん客室送りで」


 買い物したのに荷物増えないってマジか。

 画期的過ぎるじゃん、そんなの。


「では、購入してきますね」


 で、どうやら店の人は翻訳魔法の対象に入ってないらしく、俺とビオラさんの会話を不思議そうな顔をして聞いてました。

 なので、購入もビオラさんにお任せです。


「『天葉』の特スイートという話をしたら、おまけでこんなのをいただけましたよ」


 で、購入して戻ってきたビオラさんの手には一枚の葉っぱ。

 いやいや、そんな。

 葉っぱなんて貰っても……。


「交通安全のお守りだそうです」

「ありがたく頂きます」


 ……異世界にも御守りって文化、あるんだねぇ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ