表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/30

異世界産……

 ワイバーンの襲撃……襲撃か?

 襲撃でいいよな?

 なんか襲ってくる前に魔法系ガードナーの物理攻撃で討伐されてたけれども。


「ちなみにワイバーンを購入してどうするんです?」

「丁度皮が欲しかったんだよ」

「お肉は保存してお料理に使いますの」


 そのワイバーンをお買い上げした獣人夫婦に話を聞いたら、普通に活用するっぽい。

 いやまぁ、はく製にして家に飾るとか言われても納得しちゃったかもしれないけど。


「実は皮革職人だったりします?」

「ん? そうだぞ?」


 ありゃ、当てずっぽうで言ったら当たっちゃったよ。

 にしても、獣人の皮革職人か。

 ……合うなぁ、イメージと。


「刃物を使ってねぇから皮が綺麗で、極上だぜ?」

「魔法も使って無いから焦げや汚れもありませんし、非常に珍しいですね」


 ちなみにワイバーンの死体は有料のディメンションバッグに保管して貰ったらしい。

 自宅に転移して貰えば? と提案したら、


「んなサービスが付いてるのは特スイートクラスだけだ」


 と言われてしまった。

 確かに、ビオラさんとかの客室乗務員に頼まないと無理なサービスだし、ビオラさんみたいな客室乗務員が獣人夫婦には付いていないけども……。

 これ、まじでミステリーツアーが特スイートクラスへの割り当てで助かったな……。


「鞄と財布は注文が入ってたな。あとは何かあったか?」

「ブーツの注文もありましたよ」


 で、ディメンションバッグに押し込む前に皮だけ剥いで、その皮を見ながら夫婦が会話してる。

 顔が完全に仕事モードなんだよね。

 そういや、なめしたりとかは必要ないんだろうか?


「その皮ってなめしたりしないんです?」

「するぞ? ただ、なめし専用の職人が居るからな。そっちに頼む」

「あ、そうなんですね」

「時間跳躍が使えるエルフの方で、納品して翌日にはなめしが完了してるんですよ」


 何でもありだな。

 そんなに皮革に対する知識は無いけど、たしかなめすのに一週間とか必要なんじゃなかったっけ?

 それを短く出来るのなら、現代日本でも結構需要出てきそうだな、その職人。

 しかも、何か新しいなめしのやり方とかじゃなく、時間跳躍でただただ早送りしてるだけってのもいい。

 新しいやり方とかだと、従来のやり方と比べてコストや品質への影響とか変わってくるだろうし。

 その点魔法による加速だとかかるコストも時間跳躍魔法のためのものくらいだろうし。

 これで馬鹿みたいに時間跳躍魔法のコストが高かったら笑うけど。

 でもそうなると、わざわざそんな職人に頼むか? って話にもなるわけで。

 やっぱり手頃な値段設定なんだろうな。


「ミクリヤにも何か作ってやろうか?」

「いえ、自分には……」

「さっきの串一本で抹茶チョコの礼には足りねぇからな。ちょっと待ってろ」

「いやあの……」


 話を聞いてくれない……。

 でもまぁ、革製品は若干憧れ的なのあるよね。

 本革の財布とか、鍵入れとか。


「んー、これ位のサイズか?」

「もう少し大きくしてゆとりを持たせた方が……」

「そうだな……」


 高級列車のラウンジで皮革職人が目の前で商品を作ってくれてます。

 まぁ、何作ってるかは分からないんですけどね。

 あと、使ってる皮もワイバーンのものじゃない。

 なめしが完了してないからね、ワイバーンの皮は。

 というわけで持って来ていた皮を使って何か作ってるんだけど……。


「他に余りあったっけか……」

「あまり継ぎ接ぎになるのも見栄えが……」

「ああなっちゃうと父さんも母さんも完成させるまで集中しちゃうんだよね」


 俺に渡す何かを作る獣人夫婦を見ながらマウラ君がポツリ。

 寂しいんかな? だったらお兄さんが遊んであげようねぇ。


「カッコいいなぁ……」


 いや、尊敬だったのかよ。

 じゃあ邪魔しちゃ悪いな、頭撫でるだけにしよ。


「うにゅ~」


 マウラ君も大人しく頭撫でられてくれてるからな。

 アニマルセラピーですわよ。

 ――この一時期ハマって猫カフェ犬カフェ猛禽類カフェ豚カフェ、ありとあらゆる動物カフェで磨き上げた撫でスキル……今こそ発揮の時!!


「うし、出来たぞ」

「おー……」


 で、完成したのは……名刺入れかな?

 本革のかなり高級感のあるやつ。

 表紙というか、外側が濃い焦げ茶色、中身が茶色と色が違うのもなんかこだわりっぽくていい。

 ――作ってる途中の会話的に、足りなくなったから別の皮を使ったっぽい事には気が付かないふりをしておく。


「あ、軽い」


 受け取った第一印象はそれ。

 思ったよりも軽い。

 なんと言うか、本革の商品はどれも重量感があるイメージだっただけに、滅茶苦茶軽いこの名刺入れに違和感があるな。


「スワンプコブラの皮とスワンプトードの皮を使った。どっちも軽くて丈夫。火に弱いのは欠点だが火事にでもならなきゃ問題ねぇ」

「ありがとうございます」


 ……蛇皮と蛙皮かぁ……。

 とりあえず、材料は聞かなかったことにしておくかすぐに忘れることにしよう。

 覚えていてもいい事ないだろうし。


「じゃ大事に使ってくれよ、そのチョコレート入れ」

「はい。――え?」


 チョコレート入れ? 名刺入れじゃなくて?


「ん? さっきくれたチョコレートを入れるのにピッタリだろ?」

「ソウデスネ……」


 言われてみて気が付いたよ。

 確かにオソラクカットを入れるのにぴったりだわ。

 ――いや、個装の一個をわざわざ専用の入れ物には入れんて!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ