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おかんは今日も叫んでる  作者: 猫茶屋
三章:辺境の地
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やっと一服

わっさわっさと生い茂った草を掻き分けて倒木を集めている訳なんだがね。

うーん、居住区周辺だけでも多少は手を入れた方がいい気がする。

草が多すぎ! 草食系の魔獣はおらんのじゃろうかね。

これじゃ若木が育たんと思うんよね。まぁその辺は追々考えるとして。

歩きにくい。

倒木を見つけると 儂が枝葉を切り落としてオルガが居住区に運んでいく。

ルークとダルクはもっふる連れて薪拾い。

だってあの2人鉈とか使えなかったんだよ・・・そりゃ今までデスクワーク専門だったからしゃーないんだろうけども。

アルは獣人2人を連れてこの奥にあるダンジョンに向かった。子供の頃通っていたダンジョンだそうで調味料とか手に入るらしいので期待しよう。

リオルとジャックは森の中で肉用の狩りを、残りの3人(例の3人組)は儂とは違う場所で倒木探しをしている。


それにしてもこの人数の家を作るとなると結構な倒木の量が必要なんじゃないのか?

あー・・・獣舎とか寄宿舎解体した木材持って来れればよかったのに。

よくあるチートで収納魔法とかあればなぁ、固有スキルって言ってたから無理だろうな。

まてよ・・・痛みが飛ばせたんなら引き寄せるのは無理かな?試して・・・

いや辞めておこう。廃材や木材を想像したら別の場所のが来るかもしれない。そうなるとよそ様に迷惑がかかるよ・・・

やっぱ目の前のを飛ばすだけの方がいいかもしれん。


オルガが何往復かしたところで昼休憩をとる事にする。

焼いた肉を挟んだサンドウィッチだ。

オルガは自分の分をどこからか調達してきていた。

生肉じゃないよ?デカイココナツみたいな実。少し味見させて貰ったらフワフワのパンみたいな味だった。いいなこれ。


『 育てるの簡単 温かくなったら庭に植えよう 』


育てられるんだ、そして簡単なんだ。

聞けばオルガが前に住んでた場所ではオーガ達は主食としてこの木を育てていたんだそうな。オーガって農耕民族だっけか?・・・

でもこの実は非常食にもなりそうだし日持ちしそうだし是非とも育てておきたい。

家が出来る前に庭木が決まったよ(笑)


その後も黙々と作業を繰り返し日暮れ前に居住区へ戻った。

集まった倒木はなんと32本、思ったよりも集まったがこのペースで間に合うだろうか。土壁の家にする方がいいんだろうか。


『 オルガの家族呼ぶ? 手伝わせる? 』


え? オルガの兄弟ってこの近くにおるん? 

そりゃ手伝ってもらえりゃ助かるけどええんじゃろか?


『 マォ オルガの恩人。オルガの恩人は家族の恩人。だから大丈夫 』


なるほど、オーガ族は仲間意識が強いのかな?

そうだな、間に合わなくて凍死とか嫌だし、ここはお願いしてしまおうか。


『 明日からは皆狩りで大丈夫。家オルガ達に任せる 』


その事を皆に伝えると折角だから皆でダンジョンに行く事になった。

今日だけでもそれなりの量の戦利品が手に入ったらしいんだけど、中には使い道が解らない物もあったらしく。

儂ならもしかしたら解るかもしれないって思ったらしい。


ダンジョンか、ゲームでしか行った事ないけど大丈夫なんじゃろか。


「おかんなら余裕だろ」


「むしろまた奇想天外な事を起こしそうですダヨネ」


「いや早々そんなこたぁないだろ、たぶん」


「言い切れないと思うぞ?」フッ


フッ じゃねぇよルーク。


夕食後 皆から離れてのんびり夜空を見ながら一服。

すっかり忘れてたんだよ煙草の存在。忘れてたならそのまま辞めればいいじゃないかって?思い出したら吸いたくなるんだよこれが(苦笑)


そこにルークとアルとリオルがやって来た。


「おつかれ~」


「ああ、お疲れさん」


「どした?」


「いや、慌ただしかったなと思ってな」


確かにそうだな。こうやってのんびりと夜空を眺める余裕がなかったもんなぁ。


「マォはこれからどうしたい?」


「ん?儂は最初から思ってた事をやるまでさ。

 向こうと同じ様に のんびりと気の向くままに。できれば猫を飼いたいけど・・・

 この世界に猫っているの?」


「猫か・・・猫型の獣人か魔獣になるな」


「そっか、じゃぁ魔獣でもいいか。

 儂さ、猫屋敷にあこがれてたんだよなぁ。まぁ近いものはあったけど。

 むしろ野生動物がご近所さんみたいな感じだったけども」


ここもそんな感じかもねー。


「あ、人間と言うか阿呆が勝手に入らないように

 森と街道の境界に笹とか野薔薇とか植えておくといいかもな。

 後は街道に繋がる道にはゲートもある方がいいかもだし。

 春になったらそれはそれで忙しくなりそうだ」笑


「確かに無暗に森に入れないようにすれば魔獣や人双方にとっていいかもしれぬ」


「冬の間に時間はたっぷりとあるからゆっくり考えて行けばいいさ」


「だなぁ」


「ってそうじゃないだろ親父殿」


「はっ、そうだった」


「家なんだがな、いくらオルガの家族が手伝ってくれるとはいえ

 多くを立てるのは大変だと思うのだよ。

 だから騎士団で1軒 我々で1軒のまずは2軒でどうかと思ってな」


「なるほど、そこは明日オルガに聞いてみよう。

 大きなのを2軒と 小さめのを幾つかとどっちが楽かを」


でかいと耐震性とか耐久性とかの問題が出てくるだろうし。

ん? そういう概念がまずあるんだろうか・・・

まずは聞いてみないと始まらんよのぅ。

肌寒くなったしテントに戻って寝る事にした。

いつもリアクション付けて下さる方々感謝です(*´ω`*)


読んで下さりありがとうございます。

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