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16 イグマ亭


終わった…。何だかものすごく疲れた…。


「あっ!そういえばアラタは旅の宿を探しているんだったな!!」


そういえば、そんなことも言った気がする。


「ならイグマ亭はどうだ!?実は俺の姉ちゃんがやってる宿なんだけど、あんまり客がいなくてな!!今回仕事とはいえ辛いことをさせちまった迷惑料ってことで料金は俺が払うぞ。イグマ亭に着いたら『グラマンの紹介で来た』っていえばわかると思う!どうだ!?」


断る理由がないな!

お金がない自分からしたら願ったり叶ったりだ。


「じゃあお願いします!」


「よしっ!じゃあ地図を渡しておくな!」


この村の地図が記載してある羊皮紙を渡された。


「ありがとうございます!」


「おうっ!それと迷惑料としてもう一つ!!見せてくれた指輪だけれど、もしも売るならドワーフの爺さんの所に行ってみろ!場所はイグマ亭に行けばわかるはずだ!!」


ドワーフ!この世界にいるのか!?

凄く異世界らしくてテンションがあがる!

ぜひとも会ってみたい!

あと指輪が売れれば旅の資金にできる。

その後の稼ぎ方は情報を集めて何とかしよう。


「わかりました!じゃあ行ってきます!」


「あぁ!!ちなみに村から出る時も関所からな!今度は無視するなよ!!」


「はいっ!!」


「よしっ!いい返事だ!!」


俺はグラマンさんに一先ずの別れを告げてグフェル村に足を踏み入れた。

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