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13 寝相悪いな

「やったやった、2位だ、5千万円げっとー」

 志乃ちゃんが飛び跳ね続けている。


「そんな大金もらってどうするの?」

 美沙には使い道が思いつかなさそうだ。


「マンション買うよ。美沙と同じタワマン」

「「「えええ!?」」」

 みんなの驚きがハモった。


「わー志乃ちゃんと近くに住めるのはうれしいな」

 美沙だけは無邪気に喜んでいる。


「ふふっ私も虎児郎さんと同じタワマンがいいんだよね」

 志乃ちゃんが僕に思わせぶりな視線を送ってくる。


「ねえ、志乃ちゃん、一緒にタワマンの周りを走ったりしてトレーニングしようよ。志乃ちゃんと一緒なら夜中も安心だよ」


「はい、というわけで虎児郎さん、私に5千万円くらいのタワマンの部屋を買ってくださーい」

 志乃ちゃんが僕の右腕に抱きついておねだりしてくる。


「う、うん、銀行の人に、手続きしてもらうよう言っとくよ」

「やったー楽ちん」


「愛人契約をするんじゃないわよー」

 上杉さんは忌々しげに話に割り込んでくる。


「賞金出そうっていったのは上杉さんだもんね」

 見事に志乃ちゃんに逆手に取られてしまった感じ。


「くうう」

 上杉さんが悔しがっている。こんなにしてやられた感じの上杉さんは初めて見た。


「ふふ虎児郎さん、いつでも好きな時に私の部屋に来てくださいね。いっぱいエッチなサービスをさせていただきますから」

 志乃ちゃんがささやく。


「行ったらダメー」

 ヒソヒソが漏れ聞こえていたみたいで、上杉さんが真っ赤な顔で叫ぶ。


「行きません、誤解を招くことはしませんから、はぁ」

 僕は溜息をつきながら上杉さんを宥める。


「腹立つなー1千万円で殺し屋を雇おうかな。中国マフィアならお釣りがくるわー」

 上杉さんが物騒なことを言っている。


「そんなあ、上杉さんの自己責任じゃないですか」

「ふんっどっちを殺そう。いっそ二人とも殺して、海の魚の餌にしとこうかなー」

 マジで上杉さんはマフィアに依頼しそうで寒気がする。


「わかりました。一人では志乃ちゃんの部屋に行きませんから。美沙と一緒にします」

 誓わされてしまう。


 上杉さんの部屋には入ってるのに、なんで志乃ちゃんの部屋はダメなんだろう。


「3Pしよ、美沙」

 志乃ちゃんが後ろで不穏なことを呟いている。


「さんぴーって何?」

 陽気に尋ね返すアホの美沙。お前は黙っていろ。


「死にたくなかったら、身を慎むことねー」

 上杉さんが僕の胸を指で突きながら言い聞かせる。


 ツンロリちゃんが怖いよぅ……


 上杉さんはものすごいイライラ感を放ちながら窓際の椅子の方に行ってしまう。 

 3位の賞金の使い道は不明なまま。殺し屋を雇うために取っとかれそう。


「うう、また虎児郎君の周りに美少女が増えちゃう」

 穂香ちゃんが切なそう。


 これで穂香ちゃんとは同居して、隣は上杉さん。下の階に、美沙と志乃ちゃんも住むことになった。

 賑やかで楽しそうだけどな。


 女性の関係ってよくわからない。


 ポッキーゲームほど盛り上がることは思いつかないので、みんなで特にすることもない。

 テレビみたり、おしゃべりしたりとダラダラ。


 穂香ちゃんはまた温泉に行った。よほど温泉がうれしいみたいで何よりだ。


 夜11時過ぎ。消灯。

 本当に僕が真ん中になった。


 女性がどこで寝るかで一悶着があった。

 なぜか僕の左右が人気で、女性4人でじゃんけんすることに。


 僕の寝相は悪いから転がっていくかもしれないと言うと、むしろ歓迎と言われる。

 なんでやねん。


「じゃんけーん、ぽんっ」

「やったー勝ったー」


 真剣勝負が繰り広げられた結果、仰向け僕の右は上杉さんで、左は美沙。

 右上が穂香ちゃん、左上が志乃ちゃんという布陣にらなった。


「おやすみ」

「おやすみなさい」


「黙って寝なさいよー」

 上杉さんに注意されなくとも、疲れたからよく寝そう。


 夜中、ふと目が覚めた。

 なんか熱いんだけど。


「いいいっ」

 美沙が僕の左腕に抱きついている。むちっとした体を押し付けているからそりゃ熱いわ。


 美沙は、くーくーと寝息を立てている。

 いつの間に潜り込んできたんだ。全然気づかなかった。


 相変わらず美沙の体はやわらかい。特に僕の左腕に押し付けられている、大きなおっぱいが。

 美沙はわざとなのか、寝ぼけてるのかわからない。どっちにしても他の誰かに見つかったら怒られそう。


 僕は起き上がり、美沙の体を転がす。美沙の布団まで転がしていったが美沙は起きなかった。


 ふう、やれやれ、世話の焼ける幼なじみだ

 軽く嘆息しながら反対側を見る。


 窓から月明かりが差し込んでいた。

 上杉さんは顔を僕の方に向けて寝ている。


 よだれがちょっと垂れているのが、かわゆい。

「……ろーくん、大好き」


 へ!?

 よく聞こえなかったけど、上杉さんが「虎児郎君、大好き」って言ったんじゃ。


 寝言だけど、むしろ本心てこと!?

 でも、天才の上杉さんが、アホな僕を好きになるはずがないよな。


 聞き違いだ、絶対。

 僕は心を鎮めて寝ることにする。


 でも美沙のおっぱいの感触と、上杉さんの寝言が気になって落ち着かない。

 悶々としながら、天井を見つめて過ごすことになる。


 また寝付けたのは1時間くらい経ってからだった。

本日はたくさんのブクマ、ご評価をいただいており、ありがとうございます。


特に挿絵の回を投稿したタイミングで増えているように思いますので、プロ絵師さんや塗りを担当した方に良い報告ができます。

厚く感謝を申し上げます。

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