17 レイプされた部屋
翌日。学校をサボっていると、バイク便が届いた。
箱の中身はメモリースティック。差し込んだパソコンがゾンビ化する呪いのアイテムだ。
こいつを蒲のパソコンに差し込まないといけない。
プロの空き巣をネットで募集したら、応募がありそうだ。
でも、そいつに僕が依頼したという弱みを握られるのは嫌だ。
まして、そいつに蒲のパソコンを持ち逃げされたら最悪。
美少女の淫らな写真が行方不明になってしまって、消せなくなる。
やはり、僕自身がやるしかなかろう。
昨夜、美沙は遅くまで3年の先輩と電話していた。
蒲に撮られた写真やビデオを消してくれると聞いた途端に先輩は乗り気になった。OGも仲間に引き込むことを請け負ってくれている。
美沙も穂香ちゃんも第一関門をクリアして、昨夜は力尽きた。
僕のタワマンには来客用の部屋もある。美沙も穂香ちゃんもそこで寝た。
今、美沙と穂香ちゃんは学校に行っている。
美沙も穂香ちゃんも学校が終わったらまたやって来て、他のOGに電話を掛けまくる。
しばらくは美沙も含めて3人で合宿になりそうだ。
写真とかが消える前提で美沙は動いているから、今さら無理とは言えない。
僕はこれまでの人生、貧乏だったけど法に触れるような悪いことはしなかった。
だから不法侵入は非常に抵抗感があるが、やるしかない。
蒲の家の場所はわかっている。
先輩は、蒲の家に誘われたら、レイプされてビデオに撮られたと泣いていた。
カス高の3年生だって女の子だ。世間では頭がパーと思われているだろうが、レイプされて何も感じないわけない。
先輩の無念を晴らすためなら、不法侵入くらい気にしている場合じゃない。
どうやって成功させるかに僕は意識を集中させることにした。
◆◇◆
蒲の家の下見に来た。
黒いシャツにジーンズ姿で、サングラスを掛けて黒の帽子を目深にかぶる。
不審者としか言いようのない外見だ。
かえって怪しまれそうで後悔したが、引き返すのもめんどくさい。
蒲の家は分譲マンションの3階。
高級感がある、コンクリートの重厚な建物だ。
カス高の教師の中では蒲は特別待遇を受けていて、給料がさぞや良いのだろう。
美沙の話では、蒲は独身だ。
若い女の子を食いまくっているから、結婚するはずないと思える。
マンションの正面。
道路を挟んだ歩道の電柱の影からマンションをじっと見る。
蒲の部屋は反対側だから、ここからは見えない。正面から入っていけるかの確認だ。
マンションの入口は自動ドア。住人はカードキーをかざして入っていく。
正面入口だけでも通り抜けるのは難しそうだ。
しかも蒲の部屋に入るには鍵がいる。
正面から突破するのは無理となると裏から行くしかない。
マンションの裏手は小さな公園だ。僕は公園のベンチに座って、マンションの方を見る。
マンションの裏面は部屋のベランダになっている。
洗濯物が干してあったり、鉢植えが置かれていたり様々だ。
蒲の部屋は角部屋から二つ目だ。ベランダには何もない。
公園には他に誰もいないので、双眼鏡を取り出して覗く。
窓ガラスは黒い遮光カーテンで覆われていて、部屋の中は何も見えない。
ここで美少女たちが何十人もレイプされてきた。
先輩たちの痛み、苦しみ、屈辱はどれほどだったろう。
先輩が間取りをスケッチして美沙に送ってくれている。
外に面しているのは二部屋で、リビングと寝室だ。
先輩はリビングのテーブルにパソコンが置かれているのを見たという。極めて重要な情報だ。
ベランダからリビングに忍び込み、パソコンにメモリースティックを差し込んでウイルス感染させる。
正面よりベランダ側からの方が侵入の見込みがありそうだ。
マンションの四方にも目をやる。
どこかに防犯カメラが設置されているってことはないか。
防犯カメラを常時チェックしている人がいて、すぐに通報されるってことはないだろうけど、姿を記録されたくはない。
よし。防犯カメラは見当たらない。
問題はどうやって3階に登るか。
マンションの端に目を走らせる。
雨どいの金属の管が屋上から降りてきている。
ググって、空き巣の手口を調べたら、雨どいをよじ登っていくという技があった。
見た感じ、管は十分な硬さがありそうで、僕がしがみついても折れることはないだろう。
管はところどころ壁に金具で留められているので、足を引っかけるのにちょうど良さそうだ。
3階まで登っていくと、隣の部屋のベランダのすぐ近くだ。手を伸ばせばベランダの手すりに手が届くかもしれない。
手すりに飛び移って、隣の部屋のベランダに降りる。
蒲の部屋のベランダとは仕切られているが、ベランダの手すりにつかまって横歩きで渡れなくはない。
自分にやれるかイメージする。
……管をよじ登るのはできるかもしれないけど、ベランダに飛び移るのが至難。
できる気がしない。
別の方法を考えた方が良さそうだ。
せっかく金を持っているんだから、金で解決できる方法はないものか。
あ、そうだ。
ちょっとしたことを思い付いたので、最寄の駅前に歩いて行くことにした。
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