留守
それからも、本を読んでいると、
「ノエル、すまんが留守番を頼まれてくれんか?」
「留守番?別にいいけど、接客とかはできねえよ。」
「いやいや、店は閉めといて構わんよ。これが扉のカギじゃ、渡しておくから、ここから出入りしたあとに閉めておくだけでええ。」
「そんだけか?なら、まかせとけ。」
「ありがとの。おそらく、10日は帰ってこんと思うでの。給料をやる。」
「いやいや、いいよ別に。」
「なあに、金は余っとるし、使い道も特にない。それにの、老い先短いわしの楽しみの一つが、若者へのおせっかいでの、受け取ってくれると嬉しい。」
「そういうことなら、じゃあもらうよ。」
「ホホホ。ほれ。」
じいさんから、中に金が入ってると思われる巾着袋を渡される。意外と重い。
「他には…おおそうじゃ。裏に井戸があるでの好きに使え。」
「ありがとなじいさん。」
「それじゃあの、わしはもう行くでの。」
「おお。わかった。」
さて、じいさんも行った訳だが、俺がこれから何をするかと言うと、本を片っ端から読んで、知識の収集だ。
確か、空腹度が実装されるのは、現実の3日後で、ギアの生命維持装置は半月は飲まず食わずでも健康に害がなかったはずだからぶっ続けで読めるな。
とりあえず、こんだけあるからな、いくつか選ぶか。
{スキル辞典}{植物辞典}{鉱物辞典}{種族辞典}{生物辞典}{魔物辞典}{アルカナ神話}{童話全集}{錬金術}・・・etc.
まあ、こんなところか。それじゃあ。早速読み進めて行くか。
・
・
・
さて、今のでちょうど百冊読んだか?今何時だ?ゲーム時間14時?日付は、分からんな。そうだ、生命維持装置の経過時間は30時間?!つまり、ゲーム内では四日以上たってるのか。
そうだ、ステータス。
〇ノエル=リズ=ヴァレンタイン
種族:人間
職種:無
PP.
HP 10/10
MP 10/10
STR 1
VIT 1
INT 1
MND 1
DEX 1
AGI 1
LUC 1
SP.933
スキル
【叡智LV.─】【学習LV.60】【瞬読LV.50】【明鏡止水LV.60】【闇視LV.50】【修練LV.─】【不眠不休LV.60】【瞬視LV.50】【超速思考LV.50】
称号
【無の探求者】【茨の道の探求者】【空白の探求者】【修練の探求者】【叡智の探求者】
ちょっ、ええええーーーー。




