指導②
「INT極振りのサージさんには、【仙術】と【魔法技能】を修得してもらいます。」
「はいっ。」
「まず、【仙術】ですが、これは周囲の“氣”を感じ、自分の“氣”を溶け込ませ、自然と一体となり、支配する技です。」
「なんか凄そうですね。」
「ええ。実際、極めればそれこそ天候を変えたり…」
そう言いながら、私は【仙術】を行使し、天候に働きかけます。
すると、さっきまで晴れていたのに、いきなり雲が空を覆い、どしゃ降りの雨が降り、暴風が吹き荒れる。
「地形を変えることもできます。」
私がそう言えば、嵐は収まります。
しかし、大地が鳴動し、 地が裂け、森は荒ぶります。
しかしこれはただの前触れでしかありません。
次の瞬間、岩の龍と樹木の龍が大地から現れ天に咆哮します。
さて、こんなものでいいですかね?。
「これが【仙術】です。」
私は周囲の環境を元に戻しながら言います。
すると…
「す、すごーい!私もこれやりたい!」
「こんなの、俺ができるようになるのか…」
「すごい。」
皆さん反応いいですね。
次いきましょう。
「【魔法技能】は、これは魔法に関する技術ですね。主に詠唱時間の短縮や、魔法の改良などができます。しかし極めると…また、何か魔法を撃ってもらえますか?」
「「わかりました。」」
そしてまた、二人は炎の竜巻を放ちます。
そしてそれは、私に向かって突き進み、直撃…はせず、私の回りを漂っています。
「「えっ」」
まさか、無効化されるどころか、奪われてしまうとは思って無かったのでしょう。
大丈夫ですよ。いずれあなた方もできるようになります。
さて、これ、どうしましょう?
まあ、適当に空に打ち上げますか。
そして竜巻は、空に消えました。
「これが【魔法技能】の真髄です。相手の魔法に干渉し、支配する。面白いでしょう?」
「すごいですね。そこまでできるよう、頑張ります。」
「最後に、アメさんですね。」
「はい。お願いします!」
「MP極振りのアメさんには、【魔技】を修得してもらいます。」
「はいっ。でも、私だけ、一つですか。」
「そうでも無いですよ。なんせ、【魔技】とは、いくつもの“魔”に関する技の総称ですから。この中で一番覚える事が多いと思いますよ。」
「そうなんですか。大変そうですが、頑張ります!。」
「そうですか。とりあえず、いくつかお見せしましょう。まず、【魔技】の基本中の基本、【魔念導術】。これは魔力を練り上げ、物理的力に変える技術です。例えば、こんなこともできます。」
私は近くの大岩を持ち上げます。
「他は、ある意味これの応用と言えます。他にも、ソナーのように周囲を探知する【魔響探知】や、視界を飛ばす【魔視術】、光を湾曲させ、姿を隠す【魔光隠】や、【魔技】最大の破壊技【魔力崩壊】などもあります。」
「すっすごいですね。私にできるでしょうか。」
「大丈夫です。あなたが諦めない限り、私ができるまで教えます。」
「はいっ!。お願いします!」
さて、これで最低限の説明は終わりましたね。
それでは、修練を始めますか。




