二章のヒロインがエレエレって( ノД`)
筆者アホっ子だから変な時間に投稿するの(っ´ω`c)
書きたいことあり過ぎて困る(´`:)(文字数的に)
「えーと、おかえりなさい?」
「ただいま」
日曜朝の戦隊モノに馳せていた意識が戻った俺が疑問形で迎え入れると、グリエダさんは嬉しそうに笑みを浮かべて再度返してくれた。
う~ん、美しい。そして巨躯の白王に騎乗する姿は超イケメン。鎧が身体に沿う女性型でよかった。
「お早かったですけど、もしかして途中で戻って来られました?」
「? いや、リリィが助けたかったジェロイを救出してから戻って来たね。無駄に時間を消費するかと思っていたが、面白いことが起きて。うん、リリィとついでにジェロイは成長していたね」
……ハイブルク邸でリリィに教育したのは礼儀作法、考える力、あと生き残るためのサバイバル技術ぐらいだ。そのジェなんとかはゼンーラのこと? そいつは使用人達がおもちゃにしていたぐらいしか知らないよ。
いったい何があったのだろうか、まさかリリィがサバイバル技術で無双して助けたとか。ハハハ、あり得ないあり得ない。
おそらくメイドのアリーが助け舟でも出したのだろう。屋内戦闘技術はハイブルク家でも上位に入るのだ。魔法使いだから身体強化は出来なくても、鍛え上げた技術と脳のリミッターカット、そして治癒魔法で瞬時に回復して反撃してくる小型のバーサーカーなのである。
と、いう事にしておこう。第二王女が首筋にナイフを突きつけて雄たけびを上げたりしていたら、俺が王妃様に殺されてしまう。
おっとその王女リリィはどこに?
グリエダさんが白王から降りる。全てが様になっていて、その長い脚が妬ましい。
「そういえば途中で槍を投擲してしまった。先ほどの爆発に巻き込まれたかもしれない」
「あー、刀身の穂の部分があれば、研いで柄を付けるだけ……うわぁ」
グリエダさんが名槍日本号モドキエルセレウム号を投げてしまったのを謝ってくれたのだけど、白王の体高と首で見えなかった馬上に幼女がぐったりしているのを見つけてしまった。
「ああコレかい? 最後は本気で白王を走らせたんだが、魔力を上手く使っていたようだから何とかもったようだね」
グリエダさんに首根っこを掴んで馬上から降ろされるリリィ。いつものテンション高めで走り回る元気が鳴りを潜め、その姿は背後が透けて見えそうなほど色味が薄く力なくボロボロだった。
「うぷ」
「カルナ、セイトーッ! メーデー!メーデー!」
着地と同時に口に手を持っていって前かがみになるリリィに、メイド達を向かわせる。
「ダメッ! 王女様がそれはあぁぁっ」
「おえー」
介護は間に合わず四つん這いになってエレエレする。
やめてぇーっ! ここがっつり敵陣営に囲まれていて、グリエダさんと白王登場で注目を集めているのに王女のエレエレなんてどう対応すればいいの?
巨大ファイヤーボールの煙と粉塵が収まり始めて、こちらが見え始めたマロッドが驚愕な顔をしていた。前線が一瞬で崩壊してなのか、妹がエレエレ中のせいかわからない。俺じゃないよ、だからお前がやったのかみたいな目で見ないで。元凶かもしれないけどさ。
「うっぷ、ふ、復活なのじゃぁーっ!」
メイド達の介護のおかげで両手を天に掲げて復活したリリィ。だから見ないでマロッド。
「カルナはわらわを土まほーで持ち上げるのじゃ!」
カルナがこちらを見てきたので許可を出す。
いやもう、この微妙な雰囲気をどうにかしてほしい。
リリィを、グリエダさんも一緒にその周辺ごと地面が盛り上がっていく。護衛を頼んだから一緒にいてくれるのかもしれない。
「わ、わらわは第二王女リリアーヌなのじゃっ!」
リリィは緊張した声を張り上げる。
彼女からはファイヤーボール爆破で無残な光景が見えているだろうに健気に頑張っている。あ~燃えただけで爆発の威力は四肢が千切れ飛ぶほどではなかったから平気なのかな。ほらロンブル翁と狩猟して枝肉した獲物を持って帰って来たし。
「わらわの兄上はどこなのじゃ。出て来いなのじゃっ!」
「口が悪いの誰のせい?」
セルフィル様? とかこっそり言っても聞こえているよスナオ君。俺は基本丁寧語を心掛けているからロンブル翁だな、うん。
「呼んだかい?」
しばらくして貴族と魔法使いの残骸の場所に馬に騎乗したマロッドが現れた。
悲惨な惨状の現場でも堂々としていて、ウチののじゃ姫とは格が違い過ぎていた。
「兄上なのじゃ?」
「そうだよ。私が君の兄上だ」
リリィに聞かれて一瞬、王に成れる風格の仮面が割れる。
まったく王家は俺に迷惑を掛けるしかしないのだろうか。まあ教育の一つにいいので、俺も乗ってあげようか。人は追い詰められた時に急成長するのだよのじゃ姫リリィよっ!
◆◆◆◆◆◆◆◆
前線の噴煙が収まり、現状を確認しようと目を凝らすと巨馬に騎乗した美しい女騎士がセルフィル君の前にいた。
「楽しい時間も終わりかな」
そこで第一目標の王と側妃の殺害が、今潰えたのを理解する。
伝聞でしか知りえていないけれどアレスト女辺境伯、彼女がこの場にいる時点で殆どの目標達成は不可能となった。
それくらい彼女は化け物だ。
男共は女性を侮る傾向があって情報を改ざんするから、私の恋人達に調査してもらった。
全てを投げ出して田舎で恋人達とイチャイチャして暮らそうかなと考えるぐらい絶望しかなかったのに、祖父達の頭はおかしいのかと思ったけれど、おかしかったからしょうがない。
そしてアレスト女辺境伯が戻ってきたのなら、妹のリリアーヌも一緒に戻って来ていた。
距離があり過ぎてよくは見えないけれど、巨馬に乗っている子供は彼女しかいない。
あ、首を掴まれて降ろされた。王女だよ? そんな雑でいいの?
そう思っていたら、リリアーヌは四つん這いになって口元から……くっ!
目を背けたからセルフィル君のせいなんだねっ!
「わらわの兄上はどこなのじゃ。出て来いなのじゃっ!」
そしてやたらと元気な王族ではあり得ない復帰をしたリリアーヌは私を呼ぶ。
神……はロクでもないので、母様に妹に逢えたことを感謝しよう。
「呼んだかい?」
「兄上なのじゃ?」
「そうだよ。私が君の兄上だ」
妹に名乗るのが嬉しい。
「何をしにやって来た。ここは戦場だ」
でも王殺しが出来なくなった今、敵対している王家の兄を演じて糧にしてもらおうかな。
ウキウキ覇王様「よし、これでセルフィルの安全は確保出来た。後はどうなるか楽しもうか」
ハラハラショタ「え、この後僕がまとめに向かわせないといけないの!?」
幼女でプチアマゾネスでエレエレ……。こんなヒロインいるのか(´д`)
いらんヒラリス親子に時間と文字数を取られすぎた~(つд`)でもショタの忘れませんざまぁするまでは、いっぱい書きたいの。なにせざまぁされる人いっぱいいるから(*´ω`*)
覇王様戦隊爆発を書いていたら、中学生の頃、土曜の朝六時半に母に起こされて寝ぼけながらテレビをつけたら北斗百裂拳でヒデブゥッ!のシーンでテンションだだ下がった記憶がよぎりました。
皆様、筆者に元気をばー!(∩´∀`∩)
さあ明太子スパゲッティ食って、続き書こ書こ(;´Д`)









