小悪魔は昔、悪魔だったの
短いので、次話は明日投稿します。
「ああすまない。……美味しいな」
『あらあら、また私が勝ったわね。砂時計を返すわね』
『え、自分が出たら決着が着く? そうね今の貴方ならどうにか出来るでしょうね』
「助けに向かわなくていいのかと? そうだな」
『騎士団も、まともな貴族の私兵も使って王女の敵を排除するのかしら』
「私が動けばハイブルク公爵派閥全貴族を使えただろう」
『でもそれは代行の王妃に私事に使われ、財産である己の兵を減らされたと禍根を残すことになるわよ』
「だがそれは第二王女の未来を潰し、ハイブルク公爵家の血が王家になる道を作ってしまう事になる」
『そんな揉め事にハイブルクを関わらせるのはごめんだわ』
「玉座なんて今もこれからもハイブルクには必要ない」
『え? セルフィルが心配ではないのかですって』
「ん? セルフィルの事が心配ではないのかと」
『そうね……、あの子は宰相らに小悪魔と呼ばれているわね。でも昔は違ったのよ。私の夫であの子の父である男を、その地位から追い落とした後、私がハイブルク公爵家代行をしていたけど、反発する家臣は多かったのよ。酷い者は公爵の地位を狙うぐらい』
「そうだな……、今は交通が比較的安全になったハイブルク公爵領なんだが、前公爵時代までは山賊海賊盗賊が蔓延っていていてね。そいつらが大幅に少なくなったのは母が公爵代行していた時なんだ」
『ハイブルク公爵家の末っ子は、その大半を黙らせるか実力行使で取り潰しちゃったのよ。私の悪い噂の半分はあの子のせいね』
「幼少期の末の弟は、ハイブルク公爵領兵を率いてその殆どを壊滅させた」
『だからセルフィルはね小さい頃は悪辣と容赦の無さから小悪魔じゃなくて……』
「その慈悲なく人の尊厳を打ち砕く方法を取る姿から……」
『「ハイブルクの悪魔と呼ばれていた(のよ)』」
轟音が王城に響き渡った。
プチデビルショタ「誰が悪魔ですか」
長兄「悪魔のようなことをしてきたろう」
ヘルママ「してきたわね」
ダッシュ&スナオ「「今でもしてますよ!」」
疲労困憊で婚約者とお茶をするリア充長兄と、誰かさんとゲームをしているヘルママです。
ヘルママが当主代行していたときのハイブルク家の暴力装置はショタです。
余裕が無い頃なので、コメディ要素一切無しの幼少期ショタはハイブルク領の貴族山賊海賊盗賊、酷使されたハイブルク兵から悪魔と呼ばれていました(´▽`)
活動報告にキャラ紹介を画像付きで載せています。
添付を覚え…どうやったっけ?(;・д・)









