宰相様。僕、学園に戻りたいです(裏主人公その2)
よし!一晩は経ったから投稿しよう!
注)筆者は血迷っています(o゜▽゜)o
我慢出来なかったのか筆者ぁ…(´Д`)
前日に投稿していますので、読まれていない方は一つ前をどうぞ( ・∀・)つ
「よし、小悪魔を殺そうか」
手に広げた手紙を握りつぶしながら、笑顔で告げる宰相様。
殺意も純粋すぎると察知出来ないようだ。
「いいですね。ぜひとも頑張ってください宰相様」
今はハイブルク公爵様がいないから。宰相様だけでなく他の大臣様、文官さん達の暴言が止まることがない。
セイレム公爵令嬢様と半日の休息を取った公爵様を嫉妬はすれど、英気を養って欲しいと切に願っている。
だって(王城に)帰還されたら、速度が元に戻った高速書類捌きを披露してくれるはずだから。
宰相様並みに作業が出来るハイブルク公爵様がいないと今の王城の政務は詰むんです。
先ほどまでアリシア様(恐れ多いことに呼んでいいと許可された)に同行したら嫌いになりますと告げられて、婿殿……と呟いた、小さな字が見えないとぼやくセイレム公爵様が役に立たないわけではないんです。でも僕に聞いてこないでください。
実は脳筋なんだよね私、と僕に告白してきた騎士団長様が苦手な計算を聞いてくるぐらい平気なんです。
でも空いた僕の両隣に着席することないですよねぇっ!
訂正、宰相様並みに作業が出来るハイブルク公爵様がいないと僕の精神が死ぬ。
公爵様は小悪魔の代わりに隣にいてくれて何かと『大丈夫か、無理をするなよ』『補助をしてくれているだけで助かっているから』と心配してくれる仕え甲斐のあられる最高の公爵様なんです。
『ここなんて書いてあるのかのぅ』とか『これ足していいんだよね。ね』と何度も聞いてくるそれぞれの派閥のトップの御方ではないのです。
「これお返しします。僕の権限では処理出来ないものばかりなので」
そして怖い王妃様を恐ろしいハイブルク前公爵夫人ヘルミーナ様が相殺してくれるかもと期待していたけど。
王妃様は王女様に会わせてもらえない苛立ちを政務にぶつけられ。それを補強しつつ、小悪魔並みの王派だった貴族の粗探しされるヘルミーナ様。
女性で優秀で自分より地位が上に加えて、殺意と悪戯心が合わさると臣下が地獄を見ることになる。
まだ悪戯と悪意の塊だった小悪魔の方が良かったと思える日が来るとはおもわなかったなぁ……。
あ、身分が圧倒的に低い僕がヘルミーナ様と呼んでいるかというと、ホリー嬢と一緒に初めて接見がさせていただいた時、ハイブルク前公爵夫人とお呼びしたらニッコリ笑顔で名前で呼んでいいことを許された。
笑顔は人の死を告げる意味を持つと学んだね。あとヘルママとは絶対に呼びません。
そんなお二人に膨大な仕事と押し付けられ、小悪魔とやり合って心労を減らすことが出来なくなった宰相様は……。
「ああ、それはいいんだ。いずれ息子になる君に、私の権限を少し渡しただけだよ」
軽く壊れていた。
数日前に、僕を宰相様の子女様と婚約させて後継者にするんだ! と白目が数日の徹夜で赤くなって瞳孔が全開に開いて滂沱しながら、唐突に深夜に叫んだらしい。
僕は清く普通の文官になりたいので大迷惑だ。
ついでに自分の処理速度で遅くなった書類仕事をしていた騎士団長様も、スナオ君を娘さんの婿にすると宰相様に追従したらしい。
スナオ君は悩んでいたので、一生を上位貴族の中で胃痛に悩みながら暮らすようになることを、僕は教えなかった。万が一僕だけ犠牲になるのは嫌だからね。
「ハハハ。それで小悪魔からの手紙はどんな内容だったんでしょうか?」
相手の言葉をスルーする事を覚えた僕だ。こうやって人は大人になっていくのだろう。
そして小悪魔からの手紙なら、逃走する準備をせねばならない。
三日はもつ量の保存食は確保しているし、今日の夜の巡回のパターンなら……うんスナオ君を犠牲にすれば抜け出せるはずだ。
「なに、あの小悪魔が王派閥の連中の息の根を止める策を、すでに実行しているというだけだよ」
「あ、僕トイレに行きたくなったので、少しお待ちいただきませんか。ええ、そのお話が終わるまで我慢出来そうにありませんので」
心労と毎日の徹夜で痩せ続ける笑顔の宰相様のお言葉は、地獄の底を突き破るものだった。今すぐに逃走を始めなければ絶望の中に沈む!
こちらも笑顔で退出の許可を取って(無許可)、 一番近い扉までの最短距離を脳内に描きながら宰相様に背を向けた。
ガシッ
「え?」
振り向いたらそこにはがっしりとした体格のオッサ……げほげほ、いや騎士団長様がいた。
その手がちょうど振り向いた僕の両肩に乗せられている。
「すまない。よくわからないがボルダーからダッシュ君を逃すなと笑顔でサインを送られてな。学生の頃に生徒だった王を生徒会室から逃さない時に使ったのを、この歳でするとはなぁ」
宰相様のあれは狂った笑顔ではなく騎士団長様を動かすためだったのかぁっ!
でも最近の小悪魔と王妃様とヘルミーナ様のおかげでおかしくなった笑顔と変わらないような……。
文武の頂点が友好的なのは国にとって良いことだけど、僕には最悪だ!
「聞いてくれ諸君っ!」
宰相様が立ち上がって元大広間の【統合中枢詰め込み部屋】(命名小悪魔)に声を張り上げた。
聞いちゃ駄目だ! あの小悪魔案件なんて聞いたらこの部屋から出られなくなることは間違いない!
あー! 騎士団長様両脇に腕を入れないでー! 耳を塞ぐことが出来ないー!
ダッシュ「いつかこの修羅場から逃亡するんだ」
仏ショタ「うん、無理じゃないかな」
覇王様「私が鍛えようか?」
お久しぶりのショタのオモチャこと宰相登場です(´▽`)ノ
先王に洗脳されていなければ超優秀な文官さん。
ショタがいなくても、弄ばれる悲劇のヒロイン(●´ω`●)
いったいどこでおかしくなった…?
まだまだダッシュのお話しは続くよ!(*´∀`*)ノ
ご感想、評価、ブックマーク、いいね、してもらえると頑張れます。
とくにご感想を!
返信で物語の設定をよく思い付いて書いていくので凄く助かるのです(*´∀`)
あとセルフィル達が一言お喋りしたりします。
待たれる間にもう一つの拙作でもお読みいたたければ幸いです。
【釣り合う二人はバカップル】
ノクタ版
https://novel18.syosetu.com/n1277hy/
カクヨム版
https://kakuyomu.jp/works/16817139556484842815
ノクタ版はエチエチが入ります。ノーマル版はカクヨム版を。
ただのバカップルを書いていたのに、人前で読むと大変に危険物と化した物語です。
ショタの前世の親友、魔王様も少し出ます。
笑わずに読めたら是非ともご感想を!
君は雨乞いワールドから逃れられるか!(*´∀`*)ノ









