ショタ動く(被害甚大になる模様)
そろそろタイトルサギになりそうなのでサブタイ付けてみました。
何処かに良いタイトル落ちてないかな~(・ω・)
さて、このぐらいの年齢の幼女に教えられることは大体教えた。
王族の礼儀作法なんて専門の連中が教えてくれるだろうし。
後は処理しないといけない連中がいるのだが、グリエダさんが手違いで屋敷半壊したことで夜会の恐怖を思い出してしまったようで、亀の様に甲羅の中に頭を引っ込めてしまった。
貴族というのは、領地の一部剥奪や降爵ぐらいでは死なないしぶとい生き物だ。
何年、何十年でも受けた屈辱をドロドロに煮詰めて雌伏し、相手が忘れた頃に復讐しにやって来るのである。(ショタの偏見です)
自分達は悪くない全部あいつらが悪いのになんで領地盗られて爵位下げられなきゃなんないんだよ、よっしゃ!愚王を取り返してあいつらの領地を逆に根こそぎ盗ったるでー!
と、俺とグリエダさんが王城に社畜ドナドナされている間に、反乱分子を弾けさせ華を咲かせたところを、王城で鍛えまくり国家騎士団withグリエダさんによって一瞬で散らせようと仕向けていたのに、ヘルママ降臨、のじゃ姫教育を押し付けられ、予定が狂い。
グリエダさんちょっとプンプン(屋敷半壊人的損害大)なの、で亀が完全及び腰になってしまった。
こちらからアプローチしないと、何十年も甲羅に引っ込むカミツキガメが誕生してしまう。
今後の俺の平和(ラブラブイチャイチャポロリは無いけどチラリぐらいはあるよラブコメ学園編)が脅かされる事態は勘弁だ。
「リリィリリィ、ちょっとこちらに来てください」
「なんじゃ?」
変態メイドの一人、アリーに捕まったらおやつが一割減少、食事に嫌いな野菜が二割増えるという、鬼ごっこでも逃げれるくらいの体力がついたのじゃ姫が軽快な足取りで俺の元にやって来る。
アリーは手を抜いているだろうけど、幼女の出す速度じゃないね。
「脚が速くなったね」
「いつかあの無表情でハァハァする変態から逃げ切るのじゃっ!」
うんうん、王族が元暗殺者から逃げ切る体力と速度っておかしいから。
ロンブル翁に魔力運用を教授するようにお願いしていたけど、俺より速くなっているよね?
こらこら主人の心を読んで頷くな変態メイドの一人アリーよ。
はぁ、これでまたハイブルク邸足の速さ最弱の称号はショタの元に舞い戻ってしまったらしい。ヒヨコにも負けるからね俺。
ロンブル翁と人以外でも魔力は運用できるのか?という実験で、ハイブルク邸で食用に飼育している鶏に教え込んでみたのだ。
そうしたらあっさりと覚えてしまい、子々孫々まで伝えるアクロバティックチキン軍団が爆誕したのである。
まあ魔力のおかげで味が良くなって、親鳥はショタより強くなったぐらいだ。
でも料理長の鉈のような包丁の切れ味からは逃げられないのです。(ショタ特製三徳包丁、切れ味は鎧を切り裂きます。定価、上級騎士の剣並み)
「さて、チキンを超えし幼女よ」
「セルフィーはたまにおかしくなるのじゃ」
「それは違いますリリアーヌ様。常におかしいのがセルフィル様なのです。たまにしかまともになりません」
そこは使用人が胸を張って言うことかな。
「リリィに問題です。怖くて引っ込めた亀の頭を出させるにはどうすればいいですか?」
「甲羅の上に大きい石を落として割るのじゃ」
「あっれー?右八十九度の急上昇な答えが返ってきたぞ」
「違うのじゃ?なら両手で木の枝を持って甲羅をぶっ叩くのじゃ!そうすれば割られると思って顔を出して逃げるのじゃ」
おかしい。
幼女の思考がスローターになっている。幼児はなかなかえぐい殺戮行動を虫とかにするけど、迷いなく答えるのは問題あるよね。
「セルフィル様のご教授の賜物ですね。一介のメイドにはお漏らし寸前まで追い詰めて、恐怖の上限を多少引き上げることしか出来ませんでした」
「真っ当な教育している僕のせいにするんじゃない。で、お前ら結構酷いことしているのね」
「冷酷さをかなり上げたのは変態です」
「おかしい者には容赦したらいけないのじゃ…」
「アレハンドロオォォォオッ!」
「はて?背骨がゾクゾクするが…、これはセルフィル様に罵倒されましたね。気持ちいいっ…!」
ん~、オートセーブだから途中から修正も出来ないのは痛いなぁ。こういうのは本能に根付くから上書きしても残るしなぁ。
のじゃ姫は俺以外のハイブルク式教育法によってのじゃ姫(闇)にランクダウンしてしまった。
ステータスは上がっているから、軒並み1しかない愚王(魅力は美貌でかなりあったけど、クズさで大幅マイナス)みたいになったほうが困るので王妃に未来の配下になる連中も許してくれるだろう。
変態は王都外周を十周だ競歩で。
「リリィ。先手抹殺は追い詰められたときに一発逆転勝負にするものです。余裕ありまくりな今はできるだけ多くの中身を手に入れる為に、大きく首を伸ばさせてから切り落とさなければなりません」
「むう」
椅子に座っている俺によじ登る幼女。
こらこらズボンを引っ張らないで、最近徹夜続きのせいで少し痩せたから脱げちゃうの。
「この前クズジージが獲ってきたカメを食べたのじゃ。スープが美味しかったのじゃ。美味しく食べるためには首ニョ~ンしたところをスパンと切らないといけないとリョーリチョが言っていたのじゃ」
「それスッポンで、幼女に何を食べさせてんだ」
ショタの膝の上に収まり、恍惚の表情で最高級の味を思い出す幼女。
案件どころか事件ですね。
可愛いモノ好きなグリエダさんならさらにパイルダーオンさせて無罪にしてくれるはず。
クズジージってロンブル翁のことかな?
ウナギが獲れないかなと試しで川に仕掛けたらスッポンが確保できた。
ヨーロピアンな土地にいたかな?と疑問に考えつつファンタジィな世界だからいいのかと修正して出来上がったのはスッポン鍋。
俺とロンブル翁と料理長限定で食べていたのに、美容にいいと知ったハイブルク女性陣に献上することになったいわくつきの品だ。
ロンブル翁はこっそりと獲ってきて料理長に作らせ、のじゃ姫にも食べさせていたようだ。
たまにえらく元気に走り回るなと思っていたのはそういうことだったのか。
幼女になんてものを食わせたんだ。おのれージジイめー。
「んんっ。まあそうですね、美味しく食べるならなるべく痛めつけずにした方がいいです」
「のじゃ~のじゃ~。のじゃっ!美味しいものを目の前に置くのじゃ。お腹もいっぱい減らせれば飛びつくのじゃ」
う~ん、正解だけど容赦ない幼女である。
「おかずがない具もないスープだけのご飯はつらいのじゃ…。その後の具が入ったスープは美味しかったのじゃ…」
実体験からくるものだったらしい。
そういえば最初の頃はやる気を出させるためにおかずを賭けの対象にしてカードゲームとかしていたな。
うん教育の範囲内。
「体験を元にそこまで考えることが出来るようになったのは凄いですね」
「の、のじゃぁ~」
頭を撫でてあげると悶え照れるのじゃ姫。
よし、俺のせいで食事が貧しくなったことは忘れているな。
王妃様にバレたら何をされるか。
「空腹にするのもいい作戦です。でも今回は別の方法を取りましょう」
「別の方法?」
「ええ、空腹の代わりに尻尾の方から次第に熱くなっていくお湯をかけていきましょうか。そして目の前には居心地の良かった元住処を用意すれば、さぞかし首を長くしてくれるでしょうね、そこをポンッと」
左の手のひらに右の手刀を落とす。
切る首は最大限まで伸ばして落としやすくしないとね。
アリー、そこで幼女に言う言葉じゃねぇよという風に顔を歪めないの。
問題はスッポンが首を落とす包丁の切れ味を知っていることだ。
半分ぐらいまで茹でられても生きていられるスッポンなので、死ぬよりマシと考えさせてはいけない。
心臓も二つあるからどうにかしないと…。
考え始めたら問題が続出してくる。
ま、そこら辺は一つ一つ臨機応変にやっていこうか。
「では、次第に熱くなっていく熱湯を用意しましょうか」
いくつかのお手紙を出す簡単なお仕事です。
「リリィも書きますか?」
「いいのじゃ?」
「貴方の母上と、他の子供好きなお方達へですから名前を書くだけでも喜ばれると思いますよ」
「!?書くのじゃっ!」
俺が書き始めた手紙に興味をもったのじゃ姫に、指示した場所に名前を書かせる。
よし、これで公爵家の末っ子のサインだけよりも信憑性のあるものになったぞ。
あ、これ長兄の胃にクリティカルヒットで死んじゃうかも。
アリー!今からアリシアさんとイチャイチャしている長兄に特急で伝えに行ってー!
進撃のショタ「さて、動きますよ~」
アリー「二章が終わります」
のじゃ姫「もう少し出たいのじゃー」
ショタが仕掛けます。
敵どころか味方(主に長兄)にもダメージを与える諸刃のチェーンソー(;´д`)
雌伏して徐々にその身を削られていくか、一発逆転城に攻め込んで覇王様とその仲間達(最低国家騎士団)に殲滅されるの、どちらがマシなんでしょうか?(;・∀・)
のじゃ姫リリアーヌは成長しました…。晩ごはんのお肉の解体もできる立派な王女に…(;・ω・)
ショタが鍛えた頭脳を、変態メイド執事、ジジイ達が弱肉強食に仕上げました。
ショタも驚きの容赦の無さ(*´∀`)
どんな女王になるのか筆者もドキドキです(°▽°)
ショタよお前はなんとかなるさと考えているが、覇王様をどうするつもりだい?
A.筆者も知りません(о´∀`о)
前書きにも書きましたが、婚約破棄のおかげで婚約者ができました【末っ子悪魔と乙女覇王様】に変更しました。
今後もよろしくお願いしますm(__)m









