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走れ!変態に捕まりたくなくば

よしっ!シリアスモードになるぞ!


次回から(;・ω・)

「のじゃああぁぁっ!」


 ハイブルク邸の庭園に特徴のある悲鳴が響き渡る。

 まあそれはどうでもいいとして、今は手元にある手紙と資料…もどうでもよくて。

 軽い一蹴りでスナオ君が真横に数メートル吹っ飛ぶ威力を秘めた、その程よい柔らかさの極上太ももチェアーに着席していた。


「ひゃぁっ、ひゃぁっ、のひゃっ」


 GSゴールデンスマッシュを握れば衝撃波だけで対象物をスマッシュできるその細い腕は俺を包むように回され、背後から抱きしめられている。


「た、助けてたも~。助けてなのじゃぁ~」


 そして最終兵器二つのお山。

 その後頭部に接触する部分の柔らかさは至高の枕のようで、男装されているから少し厚めの布地が挟まるのがまたいいアクセント。

 ショタは最高のリクライニングチェアを手に入れました。

 ただしチェアとショタが未成年なので、心のオッサンは首をクキョッと自分で〆て気絶中だ。

 いい笑顔で大草原の中心で布団を敷いて、正座で首を〆つつ前のめりに倒れ掛け布団の上で深き眠りに入るその姿は大人だなと感慨深くなってしまう。

 そういう欲は成人まで取っておい…、心のオッサンはもしかして三大欲求の一つなの?

 ショタの欲の三分の一は心のオッサンでできているだとぉっ!?


「何か悩んでいるようだけどリリィはあのままでいいのかい?」

「あ、はい。アレハンドロにはもうしばらくは逃げれるように体力を調節するように言ってますので。初めて見るグリエダさんが助けてくれると思って演技していますね。リリィ!

 自分をか弱く見せるのはなかなか上手くなっているので花丸をあげましょう。でも、僕がいるのに演技しても意味がありませんよ」

「セルフィーが黙っていればよかっただけなのじゃっ!」


 ヨタヨタと歩く以下で走っていたのに、のじゃっ娘のじゃ姫は俺に白い歯を向けてイーーーッ!とやって、全力疾走で逃げ始めた。

 ショタより速くないかな?

 そののじゃ姫の後ろからハイブルクきってのド変態アレハンドロにうさ耳を付けて、ハンデとしてモモ神様走り歩幅二十五センチで追わせていた。

 その手には子供用のバニーガールハイレグ仕様が握られている。


「ハァハァ、リリィ様どうか捕まって、このセルフィル様コレクション、八歳バニーガールを着てピンヒールで踏んでください」

「嫌なのじゃあぁぁっ!」

「セルフィル。君は子供の頃から何をしていたんだい?」


 うん、真性変態どものせいであって濡れ衣であるということから説明しないといけなくなった。

 ちょ~っと、目指せクソ親父追放作戦を実行していた頃に、コスプレ衣装をデザインした。以上。

 短い?

 まあ家族が美男美女だから着飾って、日々のストレス解消をしようとしたそれが、いつの間にかテーブルゲームの罰ゲームになってしまっただけだ。

 それを保管しているハイブルク邸の使用人は変態だと思う。特にアレハンドロ、お前はどうしてショタのキワモノを。

 なぜかショタのコスプレは全部女性ものばかりなんだよね~。実母とはダブル魔法少女したし、ヘルママはドロ〇ジョ様で凄かったなぁ。


 おや?ショタを抱きかかえる腕に徐々に力が入っていますよグリエダさん。ミがっ、ミが出ちゃうのおぅ。


「なんだろうね、無性に嫉妬心が湧くんだ」

「それは不思議ですね。それよりも少し緩めてくれないと僕は意識が遠退きそうです」


 苦しいのもあるけど、お山に埋もれてヘブンに逝きそうなのですよ覇王様。便器よりも幸せな死に方とは思いますが。

 掛け布団に正座で前のめりに顔を埋めていた心のオッサンが更に自分の首をキュッと〆た。あなたはただの前世ではなかったの?

 うん?大人の欲求を舐めちゃいけない?ふ~ん、僕ショタだからわかんない~。


「ん~、あれは逃げるための訓練ですね」


 数分ほどでグリエダさんのきつめな抱きしめ(超満足)から解放されて、のじゃ姫に現状行っていることを教える。


「逃げるのに訓練は必要なのかい?」

「平時の王族子女としては必要ないんですけどね」


 現在のじゃ姫リリィは持久力の向上のために鬼ごっこをしている。あとどんな手を使ってでも逃げのびる方法を自分で考えるためもある。

 ハイブルク邸にいるかぎりは身の安全は大丈夫なんだけど、それは彼女が望むことではない。

 そうしないうちに俺とグリエダさんから離れることになるのだ、彼女は。

 だから俺の元にいる間には貴族、王族が学ぶようなことだけでなく、とにかく生き残ることを教えていっている。

 足が速いに越したことはないが、それよりも安全な場所まで逃げきれる体力の方が必須だ。

 少しぐらい運動神経がよくても魔力使いの騎士には遠く及ばないのだから大して意味がない。それは俺がハイブルク邸で躾と称した折檻から逃げ回った経験から学んだ。

 まず逃げ道を用意し、先手で逃げる。安全地帯まで逃げればいいのだが、スタミナは必須なのである。

 のじゃ姫がグリエダさんを安全地帯に決めたのはなかなか優秀だ。俺が潰したけどそうやって自分で考えてほしい。

 ちなみに俺のハイブルク邸での安全地帯はすでにない。

 初期の頃はヘルママやロンブル翁などたくさんあったのだが、そのうち基本俺が悪いということになってしまって、侍女長が怒っている時には屋敷の中の偉い人ランキングの頂点が侍女長に変更されるのである。

 のじゃ姫には絶対に敵に回してはいけない人物の見極め方も教えないといけないな。


「あーうん、目の前にいたら捕まえられると思うが、事前に隠れられると時間制限あったら難しいね。…これは領地で荒らしにくる馬野郎達対策に使えるかな?」

「日々の生活が忙しくてそんなこと出来るかとか言う頭の固いジジイもいそうですが、数か月に一回ぐらい村単位で避難訓練をするだけでも十分効果あると思いますよ」


 のじゃ姫改ぞ…特訓内容をグリエダさんに話したら、自分の領地で転用できないか考えたようだ。

 辺境伯の爵位を継いでから領地に戻れていない彼女だけど、しっかり領民のことを考えているみたい。

 ちなみに馬野郎は辺境の先にある大平原に暮らす騎馬民族の事だ。略奪を繰り返す連中に対してはグリエダさんは少し口が悪くなる。

 そのうちお婿に行くのだから対応策を考えないといけない。


「来るななのじゃーっ!」


 グリエダさんに説明している間に、のじゃ姫と変態執事の距離が詰まりはじめていた。


「何を恥ずかしがっているのですか。もしかしてバニーが嫌なので?それなら貝殻の水着が」

「のじゃっ!?そそそそれは服じゃないのじゃっ!」


 アレハンドロが懐から取り出したのは、最初の人類が付けたイチジクの葉並みの凶器の衣装、わざわざ公爵領の港町から貝殻を取り寄せて作ったヘルママ専用貝殻水着だった

 家族の前で披露したらヘルママも引き攣る逸品で、実母が本気で怒って危うく俺が着ることになりかけた狂気の衣装である。

 ショタも泣いて謝り着用は回避した。

 さすがにインナー無しでの直穿きは心のオッサンでも無理なのよ。

 てか砕いて処分したはずんなんだけどなぁ、どうしてあるのか後で変態から聞き出そう。俺は着ないからな。


 その変態執事アレハンドロがちょうど暇をしていたので鬼役を命じて、捕まえたらコスプレをのじゃ姫にさせていいと報酬もつけたのだけど、ロリは興味の対象外だったらしい。

 なので俺のコスプレをしつつコスプレさせればいいと高度な提案したらやる気を出した。

 ちなみにどうして暇なのか聞いたら、暇つぶしのオモチャを侍女長に取られてしまったかららしい。

 大人がオモチャで遊ぶなよと思うが、ハイブルク邸のテーブルゲーム類は俺が作成しているから、おそらくその内の一つでも所持していたのだろう。

 はて?やったりした覚えはないんだがまあいいや。


 成人男性がいろんなけも耳を装着し、上半身は執事服をキッチリ着こなしながら下半身は股ギリギリの短パンで追いかけてくる、その姿にのじゃ姫も最初はギャン泣きだった。

 今は隠し持っていたフォークやナイフを投げつけつつ逃げ回れるぐらいには成長したようである。

 だが変態はそのくらいでは止まらない。

 右手にバニーガール衣装、左手に貝殻水着、口に咥えるのはスモックの、ギリ短パン変態執事が黄色い帽子で凶器を弾く。


「夜に出くわしたら大人の女性でも絶望しそうな光景だね」

「あいつは僕の命を狙ってきた時は黒装束で格好良かったんです」


 真面目な奴が弾けるときに正しく導かないと、おかしくなるいい例になってしまった。

 アレハンドロ以降に使用人になった連中には、こういう変態にはならないようにと侍女長が話しているのを見たことがある。

 その後ろで変態な三人メイドが頷いていたのに、お前らもだよっ!とツッコミを入れたくなったのは当然だろう。

 そのおかげか他の使用人はまともだ。比較的にはだけど。


「本当は学園で生徒数人と普通に追いかけっこをさせようと思っていたのですが、味方だったはずの者が家族を人質に取られたりして敵側に寝返って姫を害してきたらどうするのかとダッシュ君達に言われて、屋敷で行うようにしたんです。逆にリリィもやる気が出たみたいでよかったです」

「やる気というか殺る気が溢れまくっているようだけど」


 後ろから抱きしめながら俺の肩に顎を載せて、少し呆れているような口調だ。

 敵には容赦しないという心構えも覚えられますよ。今考えましたけど。


「ところでリリィの恰好は君の趣味かい?」

「違いますよ?」


 ええ、その昔、動きやすい服装をハイブルクの騎士団の為に考えろと横暴な次兄に頼まれて作った試作品です。

 男共には大変人気があって神様次兄様末っ子様と喜ばれたんだけど、女性陣からは悪魔変態末っ子様と軽蔑の目で見られたブルーマだ。

 のじゃ姫が着ているのはモデルになった俺の為に作られた初期型ブルーマである。

 ストレッチ素材の布が無かったのでちょうちんブルマになってしまい。

 ついでに当時の色に合わせてえんじ色にした。


「なるほどセルフィルはああいうのが好みだと…。着てあげようか?二人っきりのときだけ」

「…趣味じゃないですよ?聞いています?」


 できることならショタが成人してからお願いします。それまでにストレッチ素材を作り上げますので。

 スタイルがお山のグリエダさんに着て貰いたいなんて当然だ。

 今年十四歳だからあと四年…いけるっ!

 ならスク水…いやいや、彼女なら真っ赤なビキニが似合う。

 いやぁ、国盗りよりもやりがいのある仕事が出来たな。


「ところで読んでいたそれはなんだい?」

「あ、これですか。リリィの兄姉きょうだいに会うための許可の手紙ですね」


 まったく、会うというだけで何日もかかってしまった。

 妹がいろんなコスプレをさせられているのを知ったらどういう反応をするかな?聞いてみるか。


「すでにアリー、セイト、カルナには描いてもらうことは手配済みです」

「せめて普通のドレスがいいのじゃあああぁぁっ!」


 のじゃ姫が女王になったら売れるかな?

心のオッサン「人のせいにしようとしているけど、普通にエロい目で見ているよな」

擬装ショタ「何を言っているんですか!この綺麗なお目目が嘘をついていますか!」

のじゃ姫「ついているのじゃ」

ショタ「シッ!あ、コンタクトが外れちゃう」


ふ、投稿ボタンを押したらエラーで後書き全滅( TДT)

軽く千文字書いたの返してー!(。´Д⊂)

というわけでショタの脳内設定や、実はアレハンドロのオモチャは半裸兜とか、もういいですよね。



ダメ…?(;・ω・)

しょうがない、筆者のフロッピー脳をゴソゴソ。


う~ん、新しく考えた方がマシかな。ペイ(フロッピー脳が捨てられる)


最後に物語の進行に重要なことを雑に扱うショタでした。(予測変換に残ってた部分です)

ショタにとって王家問題は覇王様のブルーマ着用よりも興味が下です。

まあ男はそんなものなんですよ( ̄▽ ̄;)

それよりもブルーマの為に技術革新をしようとしているショタ…(;´д`)


半裸兜は二章が終わって閑話で書こうかな。

彼はハイブルクで教育を受けています。侍女長にロンブル翁、三人メイドにアレハンドロの教育です。

変態執事アレハンドロですが、覇王様でも条件次第では負ける可能性がある凄腕の元暗殺者なので、半裸兜はどういう風にオモチャになっているやら…(;・ω・)


ハイブルク邸って、冷静に見ると奇人変人の集まりですね~(-∀-;)


さて、そろそろ真面目に書きますか。カシャンッ(フロッピー脳を差し込む音)


いいねを押してもらえると、筆者のフロッピー脳がCDーRW脳にバージョンアップされますヽ(*´▽)ノ♪

本体の性能は変化しませんが(´・ω・`)






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【コミカライズ一巻も発売するよ!】 【ハイブルク家三男は小悪魔ショタです1~3巻、コミックス1巻絶賛発売中!】 表紙絵 表紙絵 表紙絵 表紙絵 表紙絵
― 新着の感想 ―
あーおもちゃって彼の事か笑
この作品を読んでる大半のファンは既にショタと覇王様を脳内コスプレしていると思いますが(暴言)、私はブラウザゲーのフラワーナイトガール(もちろんX版(笑))から要素を引っ張ってきて脳内着せ替えしてます、…
[一言] >成人男性がいろんなけも耳を装着し、上半身は執事服をキッチリ着こなしながら下半身は股ギリギリの短パンで追いかけてくる、その姿にのじゃ姫も最初はギャン泣きだった。 6歳の幼女ならふつうトラウマ…
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