本番はお昼からなので、幼女相手にマウント取り
ただ幼女をいじめたかった筆者の欲望の回なので読まなくてもいいですよ(;・ω・)
さて、ヘルママのお願いという名の強制により、エルセレウム王国第二王女リリアーヌの相手をしばらくすることになった。
のじゃっ子リリアーヌ第二王女のお相手ということで胃が痛くなる…。別にそんなことはないね。
午前中はグリエダさんは授業があって一緒にいられなかったので、ダッシュ君とスナオ君を連れて学園巡りをしてみる。
え、覇王様がいないと危険だと?
グリエダさんは貴族家の当主ですから必修の科目あるんです。こんな雑用にずっとは関われないの。
ダッシュ君とスナオ君?
貴族の三男坊以下に、お茶会の作法やダンス、捏造しまくりの歴史なんぞは学んでも必要ないと思っているショタです。
のじゃ姫の護衛は失神したままだったので応接室に放置してきた。
全裸兜パンイチにし手足を縛って、目を覚ましてもすぐには動けないようにしている。さすがに覇王様が傍にいない状況で、剣を抜く愚か者を簡単に動けるようにはしない。
まあ、何かあったときはさすがに困るのでハイブルク家の寄子を遠巻きにつけているし、衛士の人達にも学園の警備を増やしてもらった。
経費の請求は宰相に送ってやろう。
ごねたら、弄るネタが一つ増えるだけだ。
「はい、ここが貴族の子供がイチャイチャするためにだけに作られた、学園で一番無駄な豪華噴水です。五代エルセレウム王が見栄の為に作ったことで有名です。日照りの年に出来たので当時の民には大変不人気な王様です。今でもこの噴水を止めれば水が確保できてスラムが少しは減るんですが、誰が止めてくれるんでしょうかね」
「のじゃ…」
「次は八代エルセレウム王の弟だった大公が学生にも休める場所をと造った庭園です。王城の庭園の次ぐらいに大きくて、維持費を卒業生の貴族達が出すことになっています。この学園を卒業しないと貴族になれないので強制ですね。なんて素晴らしい資金調達法でしょう。ちょっとした町の年間予算よりお金が使われているようですが」
「じゃ…」
「次は十代エルセレウム王の王女が美が少ないわと言って作られた校舎です。素人が建築に口を出したせいで、夏は暑く冬は寒いと民の生活の厳しさを味わうことのできる素晴らしい建物です。老朽化が激しいのに、王家の許可がないと建て直しが出来ないことになっているようで、せめて補修をしてくれと言ったら金を出せと教師から言い返されます」
「ゃ…」
「では次は十五代エルセレウム王が作った等身大銅ぞ…」
「もう嫌なのじゃっ!」
「え~足があり得ない長さになって、両手剣を真っすぐ前に片手で持つ姿が恥ずかしくなかったのかなと」
「泣くっ!泣くのじゃーっ!」
金髪幼女が地面で手足をジタバタさせてのたうち回る。
レンガの上だから汚れはあまり付かないが、止めてほしい。
「もうご先祖様のダメダメなところを聞くのは嫌なのじゃあぁぁ~」
学園の面白いモノを見せるのじゃっ!と気絶した護衛を放置して、上から目線で幼女に言われたので、王家嫌いのお爺ちゃん教師から教えてもらったドキドキ王家の学園黒歴史見学をしたら、子供がおもちゃを強請るように駄々をこねられた。
「ふむ、幼い王女様には自分の先祖の歴史探訪はまだまだ難しかったようですね。それでは学園九不思議の場所でも見に行ってみましょうか」
「不思議なのじゃ?」
「ええ、全てを見回ると十五代王が作った銅像が全力疾走で襲い掛かって来て、馬乗りになりその青銅の拳で左右交互に殴られ、地獄に連行される素敵な体験が出来ます」
「嫌なのじゃーっ!」
のじゃ姫は再度倒れたままジタバタする。
昭和の頃はよくいたけど、令和の子供もしているのだろうか?
汚れるからとか言ってしなさそうだ。
ならのじゃ姫は古き良き時代を体現している素晴らしきガキンチョといえる。む、昭和の方が未来っぽいから未来を先取り?
「あの、セルフィル様」
「なんですか?」
控えていたスナオ君が声を掛けてきた。
ダッシュ君は逃げられないかなと周囲を見回したものの、自称第二王女を見捨てることが出来ないと落ち込んでいる。
「たしか学園九不思議じゃなくて七不思議だったはずですけど」
「よく気づきましたね。四つは僕が作りました」
「勝手に作っていいの!?」
「その反射でツッコむ癖は治した方がいいですよ、ダッシュ君」
ウグッと後ずさりするダッシュ君。
全くこの子は感情が顔に出過ぎだ。宰相に一か月ぐらい預けようかな。実務経験を積めば良い貴族になれるぐらいの才能はあるはずなんだから。
「子供だましばかりだったので、あった事故や事件から作ってみたんですが、縄を首に付けた人が瞳孔全開で天井を四つん這いでカサカサ動くとか」
「「あんたかっ!みんな帰るのが早くなったんですよ!」」
「の、のじゃ…」
「まてさっき四つと言いませんでした?」
「それなら十一になるよな」
「お、そこも気づきましたか。二つほど元の話が僕の話に食われちゃったんですよね。やはり基本となる部分があるほうが残りやすい、いい例になりました」
新しい料理を広めるときに役立った。
「僕、怖くて日が落ちる前に帰っていたのに…」
「俺の友人なんか深夜の寮の廊下に全身が真っ黒な女がいるから、怖くて部屋から出られないって」
「…あ~それはたぶん、五十年ほど前に当時の王子に弄ばれた子女が油を被って焼死したって話かな。でもその話は作っていないんですけどね?」
「「え?」」
「のじゃ?」
のじゃ姫と男二人が目を真ん丸にして俺を見る。
「たぶんスナオ君のお友達は本当に見たんじゃないんですか。さすがにあまりにも酷い話だったので、僕は広めませんでした。ちなみに聞いてしまうとハッキリ見えるそうですよ」
「「「い、いやあぁぁっ(のじゃあぁぁっ)!」」」
たぶん本当の話だ。お話をしてくれた長年勤めているお爺ちゃん先生が悲しそうにしていたから。
ふむ。
「のじゃっ!?なぜ抱き抱えようするのじゃっ!」
「ご先祖様の尻拭いをしましょう、王女様!まあ、話を知った王族の血にどういう反応をするか知りたいんですが」
「おぬし王族をなんと思っているのじゃっ!」
「え?役立たずなオモチャ?」
「嫌―っ!」
暴れても幼女くらいはショタでも抱き抱えられる。
生まれて初めて人に力で勝てたなぁ。
「さ、さすがに王女様に嫌がることを…」
「では僕の身も凍る怖い話か、為になるけど夢に出る残酷実話歴史のどちらかを、昼まで聞いてもらいましょうか。当然、ダッシュ君とスナオ君は僕の目の前です。他にも聞きたい人はいますか?」
「「ついて行きます…」」
幽霊よりも俺の話は嫌なの?
ふむふむ、周囲のハイブルク家の寄子は全力で首を横に振っている。
「嫌あぁっ!お家に帰るぅー!」
「はっはっはっ、今日から帰る家は楽しい楽しいハイブルク邸です。さあ真っ黒な幽霊を見に行きましょうか」
まさか本当に真っ黒な幽霊に会うことになるとはこの時は思いもしなかった…。
魔力という不思議な力がある世界だと幽霊も実体化するのかね。
平気ショタ「ブラックな会社に勤めると超常現象とか普段から見れるようになるから怖くないんですよね」
恐怖のじゃ姫「人を巻き込むななのじゃーっ!」
ダッシュ&スナオ「「巻き込まれたのは僕達…」」
暇潰しの回です\(^o^)/
こう真面目な話を考えていると逃げたくなって(;´д`)
のじゃ姫とダッシュ&スナオはショタのせいで覇王様は優しい女神様と理解します(*´ω`*)
のじゃ姫の身上話は次回に~。覇王様がいないとショタが暴走するの(;・ω・)









