いやっほぉーい!仕事からの解ほ…え別口?
ようやく新キャラ~ヽ(*´▽)ノ♪
ヘルママは強しだ。
そして昭和男前公爵も容赦が無かった。
ハイブルク公爵領から王都への通行税を五年間王家が肩代わりさせられ、ヘレナ側妃の実家である伯爵領の半分がセイレム領に取り込まれた。王妃は泣き顔だったけどたぶん心の中は号泣だったね。
十六歳のグリエダさんにそのような交渉はまだまだ難しいということで、アレストについては十三歳のセルフィル君が交渉することになりましたよ。
さすが愚王の代わりに政務をしていた王妃様。
アレスト領への食糧物資の二割を王家に三年間立て替えさせることしかできなかった。
五年五割を目指してあと一息だったのだけど、ヘルママとグリエダさんにやり過ぎと注意される。ホワイ?
愚王についた貴族から徴収する資産の半分ほどですんだのに納得いかないと叫んだら、長兄の隣に正座することになった。
喜ぶ長兄の足をつついて悶えさせて貴族社会の不条理を嘆いているうちに、三年二割にまで下げてしまったグリエダさんは優しい覇王様だね。
まあ輸送費も王家持ちに出来たことがギリギリ俺の成功した部分かな。
ハイブルクから王都への通行税の減税で食料は安くなるし、側妃の実家の伯爵領の半分を手に入れたセイレム公爵は、アレスト、ハイブルク、他の隣接する貴族と安定した交易ができるようになって税は倍増。
これが上手くいけば王妃様は数年で名采配をした名君として人気が上がりまくるのだから、少しは搾り取らないとと思ったのはダメな事なの?
グリエダさんから褒められたから許すけど、次は容赦しないからねっ!プンプン!
その後は女の子でお茶会をするからと東屋から男性陣は追い出される。
「「女の子?」」と呟いた長兄とセイレム公爵はヘルママから制裁をと任された俺が、責任をもって正座で痺れた足をイジメ倒してやった。
「あ、足がぁっ!?」
「セルフィルッ!後で覚えておけ…っ!!!」
「どうしました長兄?そんな股を開いてよちよち歩きで、セイレム公爵もですか。しょうがないですね僕が手を引きましょう。あ~女性の歓声と男性の悲鳴は、こうゾクゾクッとしますね」
「「あはぁぁぁあんっ!」」
なんだろう変な性癖が目覚めそうになる。
よし、ダッシュ君とスナオ君で試して(あそんで)。
「「したら理不尽な仕打ちを受けたとグリエダ様に報告します」」
…うん、部下が成長して嬉しいよ。チッ。
「セルフィル、貴方は明日から城に来なくていいから」
「ホワイ?」
痺れタイムが終わった長兄にこめかみをグリグリされて、いつもの仕事場の会場の中心で正座で反省の言葉を叫ばさせられていたら、ヘルママが戻って来ての第一声がそれだった。
俺の前に机を持ってきて、あ~、仕事が捗るぅ~とマウントを取っていた宰相がヘルママとグリエダさんを見たとたんに、机を再び怪力で持っていつもの位置に戻ったのは絶対に忘れない。
「貴方はまだ学生なのよ?勉学に励まないといけないじゃない」
「それはこの場にいる大人達から是非とも聞きたかった言葉ですね。とくに宰相と長兄」
ん~、どうして大人の皆はこちらを向いてくれないのかな?
ダッシュ君、は?悪魔の年齢は詐称だと言ったね?
よし、半日ほど語り合おうか、正座で。
前世日本人、今世ハイブルク兄弟で断トツトップの説教正座マスターのセルフィル=ハイブルクに勝てると思うなよっ!
「グリエダさんも学ぶべき学生なんだから二人は学園にちゃんと通うように」
「え、本当に怖いんですけどヘルママ。後ろをついて来ているアリシアさんとマトモハリー嬢の顔が青いのも恐怖倍増です」
いったい女の子同士の会話で何があったの?
グリエダさん、入ってきて流れるようにショタを確保しないでください。脚が痺れて変な声が漏れ出そうなるので。
むぅ、グリエダさんより早く動けた宰相は実はもしかして魔力使いとして優秀な人?
「代わりに私が入るから大丈夫よ」
「う~ん、ヘルママの中ではもう決定事項なんですね」
基本、貴族はこうと決めたら自分よりも上からの指示でもない限り、聞く耳を持たない。ヘルママより上なんて存在しないので、つまり彼女の独壇場だ。
宰相以下の悲鳴が聞こえたので楽しいことになりそうだけど、見れないのが悔しいな。
「グリエダさん、グリエダさん。いったい女の子のお茶会で何があったのですか」
「う~ん、まあヘルミーナ様に逆らってはこの国では生きてはいけないね」
困った顔のグリエダさん。
いったい何があった、女子会。
「バルト、セルフィル」
「「はいっ」」
ヘルママに名前を呼ばれれば即座に返事を返す体にされてしまっているハイブルク兄弟だ。ちなみに一番反応が速いのは次兄だったりする。
「アリシアさんはお母様を亡くされているので、私が母代わりになります。セイレム公爵もよろしいわね?」
「う、うむ」
いくら男尊女卑の世界でも、強い覇気が込められた言葉は男を黙らせる。
心のオッサンが草原のカウンター席で、長兄とセイレム公爵を誘おうとしていた。うん、さすがにショタの心の中には人は入れない。
「グリエダさんもご両親が遠い辺境の地におられ、今もこの国を守護してくださっているのだから、私が王都での母代わりになるわ」
何か言うことはなくて?と持っていた扇を広げて口元を隠し、ヘルママが目で言ってくるが長兄と俺は頷くしかない。
ハイブルク家ではヘルママが白を赤と言ったら、殴られて血が目に入り赤になるのである。
まあ、ヘルママが後ろ盾になってくれるのは大変嬉しいことだ。
なにせアリシアさんとグリエダさんを婚約者として認めてくれたということになるしね。
あ、次兄の婚約者候補にベラ嬢はどうか聞かないといけないな。まあ後でいいか。
ついでにマトモハリー嬢も取られてしまった。
一から鍛え直してくれるらしい。
泣くなっ!認められたらメイドどころか侍女として喰いっぱぐれのない技術を手に入れられるぞ。
そろそろ王妃にお願いして学ばせ…、うん?そういえば王妃様が戻って来ていない。
「セルフィル、大体のことを教えたら出ていきなさい。婚約者を楽しませるのも学生の仕事の一つよ」
「なるほど!さすがヘルママです。まずは宰相率いる貴族派の崩し方について…」
後から思えばこの時、仕事から解放されてグリエダさんとイチャイチャだヤッホォイッ♪とか浮かれている場合ではなかったのだ。
女の子限定お茶会に出ていたメンバーの顔を俺は見るべきだった。
グリエダさん、アリシアさん、マトモハリー嬢が何とも言えない微妙な顔で俺を見ていることに気づくべきだったのだっ!
次の日。
「妾はリリアーヌ=エルセレウム第二王女じゃ!」
「押し付けられたあぁっ!」
学園の正面門の真ん中で鎧姿のお付きをつけた小生意気そうなガキンチョが、仁王立ちで待ち構えていた。
「うん、ヘルミーナ様が城の人員に余裕はないから、セルフィルと私に任せると」
「断って、グリエダさんっ!」
「よろしく頼むのじゃっ!」
ようやく始まる学園ラブコメゲーが、幼女育成ゲーに変わったよ!
危機感ショタ「むう、年下キャラは僕だけでいいのにっ!」
甘やかし覇王様「うんうん、セルフィルが一番だよ」
ダッシュ「は?年下キャラ?」
スナオ「甘やかす人がいるから自分が悪魔だというのを忘れているんだよ」
悪魔ショタ「お、やりますか?ショタにかなうと思っているのかぁっ!覇王様ぁーっ!」
D&S「「即チート呼び!?」」
最初ヘルママと王妃様の会話回だったんですが(それが女子会)、シリアス過ぎて途中で筆者がつまらなくなりました。そして2日分全消し(;´д`)
即興で書いたのが今回の回でーすヽ(*´▽)ノ♪
まー、新しいキャラリリアーヌをどう登場させるかで、ここのところ悩んでいたので投稿が遅れまくったんですが(--;)
ようやく筆者は下手に考えたら駄目な人だということを思い出しました!\(^o^)/
あらすじなんてポーイッ♪ヽ(´▽`)/
さあ辻褄合わせのヘルなタイムの始まりだぜっ!(´□`;)









