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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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自重トレーニングは意外と難しいです

 三月になりました。こちらのユーザーさんの中には中学や高校を卒業し、四月から進学される方も多いようですね。お気に入りユーザーさんたちの活動報告を見ると、何やら懐かしいものを感じます。

 そして四月といえば、新しいことを始めるには丁度いい時期なのではないでしょうか。だから格闘技を始めるにも、もってこいなのです。

 しかし……いきなり格闘技を始めるというのは、抵抗のある方もいるかもしれません。ならば、まずはてっとり早く筋トレからどうでしょう! 今から始めれば、夏にはある程度見栄えのする体に仕上げられますし……というわけで(いささか強引な展開ですみません)、今回もまた筋トレについてです。ただし、今回は自重トレーニングとそれ以外のトレーニングの違いについて語ります。一口に筋トレと言っても……得られる効果は違いますので。


 いきなりですが、皆さんは腕立て伏せは何回くらいできるでしょうか? 十回から二十回くらいではないかと思います。中には五十回とか、いや百回を連続で出来るという方もいるかもしれません。ただ……正直言いますと、腕立て伏せは二十回を超えたあたりから、筋力向上や筋肉肥大といった効果は得られなくなります。筋持久力は確かに上がりますが……いや、やり方によってはそれすら上がらないこともあります。

 例えば、腕立て伏せが連続で百回できる人がいたとしましょう。この人は毎日百回やるのが日課ですが……この人の肉体は一年後、どのような変化を遂げているでしょうか。何も変わりません。では、五年後はどうでしょう。何も変わりません。何故かと言いますと……この人の体にとって、腕立て伏せ百回はトレーニングではなく、日常生活のレベルの運動なのです。一般人が毎日の通勤の際、駅の階段を昇り降りするのと同じことです。それではトレーニングにはなりませんね。この人が筋肉を付けたいのだとしたら、自分の体に鉛入りのベストを着たりするなどして自重を増やさなくてはならないでしょう。筋持久力を強化したいなら、回数を増やさなくてはなりません。

 さらに、腕立て伏せは本格的にやろうとすると意外と難しいものです。もちろん運動経験の全く無い人であるならば、よほど無茶苦茶なやり方でない限りは効果はあると思います。あくまでも最初のうちは、ですが。

 しかし……それを続けていくうちに、効果は頭打ちになります。特に筋力向上や筋肉肥大を考えた場合、ちゃんとしたやり方に変えなくてはなりません。ところが、大抵の人が腕立て伏せをすると……回数をこなすことに意識がいってしまい、筋力向上や筋肉肥大といった本来の目的からはかけ離れたものになります。すなわち、回数をこなすためだけの腕立て伏せをやるようになるのです。

 その結果、肘を少し曲げて反動を利用した高速の腕立て伏せになってしまう……のは、よくある話です。正直言いますと、これもサーキット・トレーニングの一種目としてやるのでしたら構わないのですが……単体でしたら、あまり意味はないように思います。ただの自己満足ではないかと。

 しかも、一人自室で行うトレーニングの場合……きちんと筋肉に「効かせる」フォームでやるのは難しいですね。最初は出来ていても、最後の方になると集中力がなくなり、フォームもいい加減なものになってきます。私もジムに行く時間のない時などは、三十分間の腕立て伏せをやったりしますが(インターバルを挟みながらやってます。決してぶっ続けでやってる訳ではありませんので)、最後の方になると惰性でやってますね。フォームも、かなりいい加減なものになってますし。

 ですから……運動経験のあまり無い方が筋トレを始める場合、自重を用いたトレーニングよりはマシンを使ったトレーニングの方がいいと思います。マシンを使ったトレーニングの利点は、初心者でも筋肉に効かせやすいことです。目的の部分に効かせやすく、手間もそれほど要りません。

 バーベルやダンベルを使ったトレーニングもいいのですが……個人的には、ある程度トレーニングの経験を積んでからの方がいいのではないかと思いますね。意外とフォームが難しいですし、ケガもしやすいですから。また、重量を変える時の手間もあります。意外と面倒なんですよ、プレートを付け替えるのは……。

 ただ、そうした設備のある場所に行けない方や行く気のない方は、自重でのトレーニングをやるしかないですね。その場合ですと……まず、胸を床に着く寸前まで降ろし、そこからゆっくり上げていき……ちゃんと腕を伸ばしきることを心がけてください。それだけでも、だいぶ違ってくると思います。


 最後に……伝説のヘビー級ボクサー、マイク・タイソンは自重トレーニングであの見事な肉体を造り上げたそうです(マイク・タイソンを知らない方は是非とも全盛期の肉体を見てください)。また、私の寝技の師匠も自重トレーニング派でして、腕立て伏せと懸垂などのトレーニングで鍛え上げてます。「ベンチプレスなんかいくらやっても、格闘技では使えないよ」という厳しいお言葉をいただいたこともあります……私はウエイトトレーニング肯定派であり、ベンチプレス賛成派なのですが、こういった方々を見ると、トレーニングにおいて何が正解なのかわからなくなりますね……。







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