大きくビッグに!
以前、このタイトルと同じキャッチコピーを何かの雑誌で見ました。「それは同じ意味だよ」と私は一人で突っ込みましたが……それはさておき、夏が終わり涼しくなってきた今こそ、筋肉を増量するのにふさわしい時期だったりするのです。というわけで今回は、筋肉を増やす方法について語りたいと思います。しかし、以前から書いているように、なろうにおいては細マッチョの美少年キャラあるいは華奢な美少女キャラが人気です。さらに、世の中は細マッチョがもてはやされ、ボディービルダーは見かけ倒しの筋肉などと言われて、バカにされたりしています。
こんな状況下で筋肉を増やすノウハウについて語るというのは……エスキモーにガリガリ君を売り付けるがごとき難しさを感じますが、それでも体格や筋力は格闘技を語る上で避けて通れません。なので、アクセス数が少なくなっても書かせていただきます。
以前テレビの番組にて、「ジムに通って筋トレすると、ムキムキになるから嫌だ」と某女性タレントが発言していました。また、ダルビッシュがまだ日本で活躍していた時代、「ダルビッシュは筋トレなんかしちゃダメ。筋トレして筋肉付けると怪我しやすくなっちゃう」などと発言していた女性タレントもいました。
この二人の発言が根本から間違っていて愚かなものであるのは言うまでもないことですが、未だに筋肉やそれに伴うトレーニングに対する否定的な意識がまかり通っている……それが一般的な日本人なのかもしれません。
こんな日本人社会の中で筋肉を大きくしようとする……はっきり言います。メリットはほとんどありません。時間はかかりますし、根気も必要です。若い女の子には絶対にモテません。汗っかきになりますし、食費もかかります(一時的にではありますが)。
そういった諸々の事情を理解した上で、それでも筋肉の量を増やしたい……そんな方は、こんな連載を読んでいないで、さっさとゴールドジムに行って入会の手続きをしましょう。これでおしまい、ご苦労さんです。
と言いたいところですが、ここで終わらせてしまうのはあまりにも不親切なので、私なりの見解や、ゴールドジムに通えない方のためのトレーニング方法などを書いてみます。あくまで簡単に、ではありますが……。
まず、筋肉を増やそうとするならば……一時的にせよ脂肪も増える、ということだけは知っておいてください。某ライ○ップのCMを見ると、脂肪のついた体→ライ○ップに通い変化した体の順で見せていますが……あれは筋肉がついた訳ではありません。トレーニングにより脂肪が燃焼し、体脂肪率が低くなった体を見せているだけです。脂肪を落とせば、筋肉が浮き出て見えます。腹筋も割れて見えます。さらに言うと……撮影前にトレーニングをして筋肉をパンプアップさせるというトリック(というほどのものでもないですが)を用いていたりするのです。このパンプアップについては、次回にて詳しく説明しましょう。とにかく、あれは筋肉量が増えた訳ではない、という事実は知っておいていただきたいですね。二カ月やそこらで、見違えるようなレベルまで筋肉を増やすのは……まず無理でしょう。もちろん例外はありますが。
さて、筋肉を増やすにはどうすればいいのかと言いますと……重要な鍵となるのが、摂取カロリーとタンパク質です。まずは、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていなくてはなりません。この余分なカロリーが無いと、筋肉は造られないからです。さらに、この摂取カロリーですが……良質のタンパク質の割合を多くしなくてはなりません。具体的には鳥肉、卵、牛乳ですね。そして、一日に摂取するタンパク質の量ですが……筋肉の量を増やす場合、最低でも体重の1・5倍のグラム数が必要です。60キロの人なら90グラムですね。
ちなみに納豆や豆腐のような植物性タンパク質は、筋肉を大きくするのには不向きだと聞きました。
言うまでもないことですが、ここに書かれている通りの食事を摂取したとしても、動かなければ脂肪にしかなりません。トレーニングをする事により、初めて余分な摂取カロリーは筋肉へと変わるわけです。
そのトレーニングのやり方については……次回に書きましょう。ただ、ここで覚えておいていただきたいことがあります。基本的に脂肪を付けず筋肉だけを付けるのは……不可能と言っていいでしょうね。筋肉量を増やそうとしたならば、脂肪も増えます。もちろん食事の内容により、筋肉の比率を多く、脂肪の比率を少なくすることはできますが……。
蛇足ですが、最後に……ボディービルダーの筋肉を「見せるためだけの筋肉」などと言う方は多いです。しかし私には、細マッチョの方がよほど「見せるためだけの体」のように思いますが。ボディービルダーのような、思わず声が出てしまうようなハードなトレーニングをせず、ただ脂肪を落として筋肉を浮き出させて見せる……結局は見た目のカッコ良さのためだけではないかと。少なくとも私は、某ラ○ザップにモデルとして登場している方や、一部のタレントの細マッチョな肉体からは、全く「力強さ」を感じないのですが……それは私だけでしょうか。




