下半身の方が大切です
皆さんは、筋肉というとどこの部分を連想するのでしょう? ほとんどの方が真っ先に思い浮かべるのは……上腕二頭筋ではないでしょうか。腕を曲げた時に盛り上がる、俗に言う力こぶを作る筋肉です。
特に薄着になるこの季節では、男女を問わず二の腕は気になるところでしょうね、また、筋トレといえば大抵の場合、登場するのはダンベルカール(ダンベルを上げ下げして鍛える、あの運動です)でしょうか。実のところ、腕の太さを決定付けるのは二頭筋よりも上腕三頭筋なのですが……それはまあ置いておきましょう。今回私が言いたいのは、上半身よりも下半身を鍛えるべきだ! ということです。
足は第二の心臓、と言われているらしいです。どういう意味かと言いますと……すみません、私には意味わかりませんでした。ただ、私にわかっていることは……大腿部の筋肉量は非常に多い、ということです。目に付きやすい腕など比較になりません。腕回りが五十センチといえば、プロレスラー並みの太さですが、太もも回りが五十センチといえば、大抵の男はクリアするでしょう。それだけの筋肉量を、大抵の成人男子は足に秘めているのです。そして、鍛えればもっと筋肉量を増やすことができます。競輪選手などは恐ろしい太さの足をしていますが……大半の方は、あそこまで太くしたくはないでしょうね。
さて、筋肉量が増えたらどうなるか……基礎代謝量が増える、のはあちこちで言われていますから、皆さんも既に知っているものと思います。そこで筋トレをするわけですが……筋トレするとなると、どうしても目に付きやすい上半身から鍛えてしまいますよね。それも、筋肉の中では小さな部位である上腕二頭筋などを鍛えてしまう……もちろん、無駄ではありません。しかし、腕よりも足の方が筋肉の量を増やせるわけです。それならば……まずは下半身のトレーニングを優先すべきではないでしょうか。
そして格闘技においても、下半身の筋肉は非常に大事ですね。蹴りはもちろんですが、強いパンチを打つには強靭な下半身が必要不可欠です。また、下半身が弱いとパンチを打った直後にぐらついたりします。
下半身の強さは打撃のみならず、組み技においても生きてきます。三角絞めなどの足を使う絞め技はもちろんのこと、投げたりタックルしたりといった技にも、下半身の強さは生きてきます。
ただ、この下半身の鍛え方ですが……非常に難しいんですよね。ウエイトトレーニングには、ビッグ3と呼ばれる三つの種目があります。ベンチプレス、スクワット、デッドリフトです。ちなみに、ここでいうスクワットとは、バーベルを担いで行うスクワットです。またデッドリフトとは、床に置いてあるバーベルをしゃがんで持ち上げる種目です。両方とも、背筋や大腿筋などの下半身に付いている筋肉を重点的に鍛えるのですが、フォームが難しいんですよね。特にデッドリフトは……私はかつてデッドリフトをやっていて、三回腰を痛めました。三回目に痛めた時から、デッドリフトをするのは諦めましたね。さらに、バーベルを担いで行うスクワットも……腰痛持ちの人にはオススメできません。腰痛持ちの方は専門のトレーナーと相談の上、マシンを使って下半身を強くしていくのがいいでしょう。腰の負担を最小限にして、足の筋肉のみを重点的に鍛えられるマシンもあります。
とにかく、腰痛持ちだからといって下半身のトレーニングをしない、これは良くないと思いますね。私も腰痛持ちでして、この前はウォームアップを疎かにしてスパーリングを始めたところ、見事に腰を痛めました。ですが、痛みが取れると同時に練習を再開しています。正直、腰痛は一生モノなので、上手く付き合っていくしかないかな、と思ってます……ちなみにご存知の方もいると思いますが、Kー1ファイターのピーター・アーツも、試合中に腰を痛めて倒れてしまったことがありました。トップファイターの中にも、腰痛持ちは少なからずいるようです。




