縄張り意識の強い人
先日、旧ツイッターを見ていたら、こんなものを見つけました。要約するとこんな感じです。
「市営施設のトレーニングルームで、スクワットをやるためバーベルに二百キロ分のプレートを付けた。そしたら、知らない爺さんがやって来て、そんな重さでやる奴はここ来るな! ゴールドジム行け! とキレられた」
この後、スタッフが来て爺さんを追い払ってくれたようです。
ちなみに、ここで言うスクワットはバーベルを担ぐスクワットです。二百キロのバーベルを担いでスクワット……これは、かなり凄いですね。私は、百四十キロのバーベルを担いで十回スクワットするのがやっとです。
もうひとつ付け加えますと、このバーベルスクワットは下半身全般を鍛えられます。また、体幹も強化できます。格闘技をやる人間には欠かせないトレーニングですね。正直、ベンチプレスより遥かに大事な種目です。
スクワットについて語っていくときりがないので、ここまでにします。今回いいたいのは、公営施設のトレーニングルームには、面倒な人と会う可能性があるということなんですよね。
私は格闘技のジム以外にも、公営施設のトレーニングルームでウエイトトレーニングをすることがあります。一回三百円程度でして、だいたい朝の九時から夜の九時くらいまで開いていますね。定休日はない場所がほとんどです。ちなみに、こういう場所は得てして暇な老人たちの溜まり場となっているケースが多いです。
そんなトレーニングルームに、私は週に一回から二回くらい通っています。トレーニングメニューは、日によって違いますね。そもそも、日によってトレーニングに割ける時間も違います。行って帰ってくる時間や着替える時間なども考慮すると……トレーニング自体は十五分で終わらせる、ということもあります。さらに、行ってはみたが想定していたメニューが出来ないこともあるので、代替のメニューも想定した上で行きますね。
さて、本題はここからなのですが……その日、私はベンチプレスをやるためバーベルのシャフトにプレートをいくつも付けていました。トータルで百キロです。
で、トレーニングのインターバル中に、私はトレーニングルームを出てケータイをチェックしました。急な連絡などくるかもしれないからです。ちなみに、公営施設のトレーニングルームには、スマホ持ち込み禁止な場所が少なからずあったりします。気をつけてください。
話を戻しますが、私はスマホをチェックした後、トレーニングルームに戻りました。その時、トレーニングルームを溜まり場としているお爺さんが、女性トレーナーに向かい、こんなことを言っていたのです。
「あんな重くして、事故でも起きたら大変だよ」
そう言っている老人の視線の先には、ベンチプレス台があります。つまり、私のトレーニングにケチをつけていた………ようなのです。
しかも、その老人は私が入って来たのを見るや、ぱっと口を閉じていました。ただ、私も夕方から仕事があったので、そんな老人には構っていられません。さっさとトレーニングを終わらせ帰りました。
こういう老人ですが……結局のところ、歪んだ縄張り意識の発露なのではないかと思うのですよね。トレーニングは、他人との競争ではありません。自分に出来ることを、自分のペースで続けていくものです。
ところが、通っているうちにおかしな意識が生まれる人がいます。前述の老人などは、私に対し「ここは俺たちのような人間の通う場所だ。お前みたいな奴は、違うところに行け」という意識を持っているのかもしれません。
さらに、二百キロのバーベルでスクワットしてしまうような人は、トレーニングを続けている人から見ても凄いレベルです。そういう人は、老人からすると目ざわりなのでしょうね。自分より若く、パワーに満ち溢れている……老人にしてみれば、どう足掻こうが手に入らないものです。
だからこそ「そんな重さでやる奴はここ来るな!」という発言になってしまったのでしょう。はっきり言って、理不尽以外の何ものでもありません。ただ、年をとるとこうなってしまうのかな……という悲しさは感じますね。
念のためですが、トレーニングルームにいる老人が全てこんな態度をとるわけではありません。ほとんどの人は、自分のペースでトレーニングをしています。が、どこにもひとりは、こんな人がいると思います。まあ、直接の被害はないと思いますが、そういう面倒な人がいるという事実は頭に入れておいた方がいいでしょう。
ついでに、こういう妙な縄張り意識を持っている人は、トレーニングルームに限らず、どこのサークルにもいると思われます。特に老人は、頭の固くなってしまった人が多いので……なるべくかかわらないようにしましょう。




