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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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ゲイもいじめられっ子も関係ありません

 以前、ウエイトトレーニングに関する記事を読んでいたら、こんな文章がありました。


「俺たちの周りには、ゲイやいじめられっ子はいないから」


 この記事そのものは、差別を主眼としたものではなかったです。が、この一言により、記事を書いた人は自身がゲイやいじめられっ子に対する差別意識があることを露呈してしまったわけですね。この一文から、俺はそんなカッコ悪い連中とは違うから……という意図を感じてしまうのは、私だけでしょうか。

 いじめられっ子の過去がありながらウエイトトレーニングをやっている私としては、なんとも切ない話です。多様性の時代といわれて久しいですが、未だにゲイやいじめられっ子を差別している人は多いようですね。




 さて、私は格闘技をやっています。また、ウエイトトレーニングもやっています。格闘技やウエイトトレーニングのジムにゲイやいじめられっ子がいるかと聞かれれば、いるかもしれないけど知らないと答えます。はっきり言うなら、ゲイやいじめられっ子がいるかどうかなど、考えたこともありません。気にしたこともありません。

 まず、格闘技のジムに関して言うと……会員同士は、ある程度の距離を置いた付き合い方をしています。ですから、相手の名前以外は知らない、というケースも珍しくありません。相手の年齢や職業やどこに住んでいるか、などといったプライベートな情報は、詳しくは知らないですね。また、興味もありません。むしろ、仕事中にジムの人と会ってしまうとリアクションに困ってしまいますね。「あっ、どうも」みたいな感じで、あやふやなスマイルを浮かべて挨拶し離れていく感じです。

 そんな状況なので、相手がゲイであるか、またいじめられっ子であったかどうかなど、知りようがないんですよ。

 はっきり言うなら、ジムで雰囲気をぶち壊すような真似さえしなければ、ゲイであるかどうかや、いじめられっ子かどうかなど、どうでもいいです。そもそも、知りようがないですからね。ひょっとしたら、私の通うジムにもゲイやいじめられっ子がいるのかもしれません。が、いたからといってどうこうする気もありません。

 ウエイトトレーニングにいたっては、名前も知らない人がほとんどですからね。顔見知りの人には挨拶する程度ですが、後は自分のペースでトレーニングするだけです。ゲイとかいじめられっ子なんて超個人的なことは知りようがないですし、知りたくもないです。このあたり、ネットでの付き合い方に似ている気がしますね。


 これは私に限りませんが、格闘技のジムに通う人たちは、皆ある程度の距離を置いた付き合いをしています。会ったばかりの人に、いきなり「あんた名前は? どこに住んでるの? 仕事何やってんの? 彼女いる? えっ、いないの? もしかしてゲイなの?」みたいなことを、突然ずけずけ聞いて来るような空気の読めない人はいません。距離感の掴み方がうまい人が多いですね。

 まあ、中には会った直後から、他人の内面に土足でズカズカ踏み込んで来るような失礼極まりない人もいます。が、そういう空気を読めない人は、たいていの場合長くもちません。居づらくなるようなことをしでかして、自ら去っていく……そのパターンが多いように思います。こういう人は、どこに行っても同じことを繰り返す気がしますね。




 以前にも書きましたが、相手のことをよく知らない浅い人間関係というのも、なかなかいいものですよ。職場や学校や家庭などの人間関係に疲れたら、格闘技のジムで名前もよく知らないような人と、しょうもない会話をする……これって、意外と癒されますよ。

 また、職場で上司に怒られたけど、ジムの人たちはそんなこと関係なく普通に対応してくれる……これって、気持ちを切り替えるのにいいんですよ。皆さんにも、体験していただきたいものですね。







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― 新着の感想 ―
[良い点] 浅い人間関係いいですね! 今、ちょうど疲れていたので赤井さんの文に癒されました。 ありがとうございました!
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