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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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反動について

すみません……今回は、少しばかり専門知識が必要な回となります。

 最近、『ダンベル何キロ持てる?』なるアニメが放送されています。その中で、ウエイトトレーニングの種目として反動を使うトレーニングが紹介されていました。格闘技をやっている人は、こういうトレーニングをした方がいい、とも言われていました。

 この言葉、間違いではありません。実際、格闘家は反動を使うトレーニングをやっています。そちらの方が、格闘技のトレーニングとしては効率的だからです。しかし、これをトレーニング初心者には真似して欲しくないんですよね。




 まず、知っておいていただきたいのは……人体は、非常にデリケートだということです。

 例えば、日頃から鍛えていて筋肉量の多い人が、トレーニングを二週間ほど休んだとしましょう。その後、トレーニングを再開すると……見た目の筋肉は落ちていなくても、筋肉が挙げ方を忘れるという現象がおきます。今まで挙げられていたバーベルが、挙がらなくなるのです。

 つまり、ウエイトトレーニングには……筋肉に挙げ方を覚えさせる段階が必要なんですよ。バーベルやダンベルを用いて、ベンチプレスやスクワットをすることにより、筋肉に動作を学ばせる。これ、初心者のうちは特に大切なんですよ。

 しかも初心者の場合、筋肉だけでなく関節も弱いです。いきなり無理な負荷をかけると、怪我をする可能性が大です。

 なので、初心者のうちは特にやり方に気をつけて欲しいんですよ。無理のない負荷でフォームに忠実にトレーニングをしなければいけません。

 具体的には、ボディビル式の筋肉に効かせるフォームでするべきです。各関節に負担の少ないフォームで、使う筋肉を意識しつつ無理せず挙げる。呼吸も意識しつつ、下ろす時にはゆっくりと……ところが、これが意外と難しいんですよ。

 たとえば、初心者にダンベルカールをやってもらうと、十人のうち八人くらいは反動を使います。ダンベルを振り上げるようなフォームで、肘を大きく動かしながらカールをします。これは、大きな重量を扱えますが、筋肉に効かせる効果は低いです。さらに、肘も痛めやすいんですよ。

 なので、初心者のうちは、肘を動かさずゆっくり下ろすことを心がけるべきでしょうね。ちなみに私は、初心者とトレーニングをする時は、インターバルの時に必ず「体に痛い部分はないですか?」「関節に違和感ないですか?」などを聞くようにしています。トレーニングで一番してはいけないことは、怪我だと思っていますので。


 初心者のうちは、基本フォームに忠実なトレーニングを、出来れば一年は続けて欲しいですね。そうすれば、体の基礎をきっちり作ることが出来ます。全身の筋肉がバランスよく強化され、関節も強くなります。何より、自身の肉体にウエイトトレーニングをきっちり学ばせることが出来たわけです。

 そこから、反動を使うトレーニングの方に移行して欲しいんですよ。この段階の人なら、反動を使うトレーニングをしても問題はないと思います。怪我をすることなく、神経系をきっちり鍛えることが可能ではないかと。

 ところが、そうした段階を経ないで、いきなり反動をガンガン使ってトレーニングをしたとしましょう。この場合、十人中八人は効果が出ないと思います。恐らく、途中で怪我をしてやめてしまうことになるのではないかと。

 初心者は、自身にとって適切な重量を知りません。また、肉体の基礎も出来ていません。そんな状態で、反動を使ったトレーニングをやるというのは……言ってみれば、初めて山に登る人が上級者ルートで山頂を目指すようなものなんですよ。

 登山では、初心者には初心者向けルートがあり、上級者には上級者向けのルートがあります。同様に、ウエイトトレーニングにも初心者向けと上級者向けがあります。その点をきっちり理解した上で、今の自分に合ったトレーニングをするべきです。

 ちなみに格闘技や、他のスポーツに打ち込んできた人というのは、既に体の基礎が出来ています。なので、いきなり反動を使ったトレーニングをガンガンやったとしても、問題はないとは思います。




 ここからは蛇足ですが、意識高い系の人というのは、ウエイトトレーニングに対しても意識が高い場合が多いです。そのため、いきなり上級者向けの反動を使ったトレーニングをガンガンしてしまうケースがあります。「俺は見かけ倒しの筋肉でなく、実戦的な筋肉を付けたいんだぜ」というわけわからない高い意識で、格闘家やアスリートがやっているウエイトトレーニングをそのまま真似したりします。

 その結果、体を痛めてしまう場合が少なくありません。そうなると彼らは「ウエイトトレーニングは体を痛める、完全に間違ったトレーニング方法だ。俺は自分の体で試したんだから間違いない」などとネットで主張したりします。

 言うまでもないことですが、間違っているのは、いきなり上級者向けから始めたこの人のやり方です。しかし、得てしてこういう人の意見の方が注目を集めてしまうことがあるんですよ。日本人のウエイトトレーニングに対する嫌悪感には、根強いものがあるようですね。

 もうひとつおまけですが、初心者のうちからいきなり反動を使うトレーニングをしても、怪我せずトレーニング効果を発揮できる人もいます。が、そういう人はごく一握りですので。それが可能なのは、もともと体が頑丈であり、ナチュラルな強さを備えている人だけです。

 






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