ながらトレーニング
八月に入り、暑さも増してきました。猛暑という言葉が、すっかりお馴染みになりましたね。
実は、この時期になると、トレーニングジムはガラガラになるんですよ。まあガラガラというのは大げさかもしれませんが、人が減るのは間違いないですね。
トレーニングジムというのは、四月から六月あたりの時期はぐっと人が増えます。ジムによっては、行ったはいいが何も出来ない……という事態すら起こるそうです。
これが七月あたりになると、その数はぐっと減少します。この現象は何なのかと言いますと……結局のところ、薄着になる夏に向けてのダイエット目的がほとんどなんですよね。まあ、こんなことはいちいち説明しなくてもわかっているでしょう。
夏に向けてダイエットもしくはマッチョになろう、と一念発起しジムに通い始めた人がいたとしましょう。ところが、人が多過ぎて決められたメニューをこなすことが出来ない。あるいは、通い続けるのが面倒になり、行かなくなってしまう……これまた、有りがちな話ではあります。
そんな人たち向けに、「ながらトレーニング」なるものがあります。家事をしながら、ついでに筋トレもしてしまおう……というやり方ですね。わざわざ混んでいるジムに行くことなく、家事のついでに体も鍛えてボディをシェイプする! という、まさにいいとこどりのトレーニング方法ですね。
などと書いてきましたが、実のところ私は「ながらトレーニング」を推奨しません。はっきり言うなら、しない方がいいと思っております。なお、これはあくまで私の個人的な意見です。絶対的に正しいと主張する気はありません。
まず筋力トレーニングにとって重要なのは、鍛える筋肉に意識を集中することなんですよ。ただ漫然と体を動かしても、筋肉に効かせるのは難しいですね。特に未経験者は、この「筋肉に効かせる」という感覚はわからないと思うんですよね。
これがトレーニング用マシンだと、動かし方が決まっていますし、自分の姿勢も固定されています。そのため、初心者でも筋肉に効かせやすいですね。ですから、続けていれば筋力は強くなりますし、筋肉も発達させやすいです。
ところが「ながらトレーニング」だと、筋肉を意識することなく漫然と運動してしまい、結果として効果が出にくいのではないかと思うんですよ。
しかも家事をやりながらでは、意識は散漫になります。ただでさえ自重トレーニングというのは、初心者には難しい部分があるんですよ。それを、家事をしながら行うというのは……どうなんでしょうね。
それよりも、もっと大きな問題があります。家事をやりながらのトレーニングは、かなり危険である気がするんですよ。
家事をしながらスクワットをする。もしくは、腕のトレーニングをする。一見、効率的に見えます。
ところが、家の中というのは様々な物が置かれています。どんなに整理整頓されていても、大きな家具が置かれていますし段差もあります。足元には電気コードもありますし、子供やペットがまとわりついて来る可能性もあります。
そんな中で、家事をしながら筋トレ……これ、かなり危険だと思うんですよ。どっちつかずの意識の中で、筋トレしながら調理したり掃除機かけたり……よろけて転倒したり、包丁を落としたりということになりかねません。
実際の話、死亡事故の原因として家の中での転倒というのが少なくありません。交通事故による死者より、家の中での事故による死者の方が多いという話を聞いたこともあります。
ですから、ながらトレーニングというのは……正直、やめた方がいいのではないかと。効果が出にくい上に危険とあっては、百害あって一利無し……とまではいきませんが、オススメ出来ないのは確かです。
仮に一日十分でも、集中してトレーニングする方が確実に有効でしょうね。一日のうち十分をトレーニングの時間として、その間だけは集中してトレーニングする……その方が、効果が出やすい上に事故も起きにくいのは間違いないでしょうね。




