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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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トレーニングのアドバイス

 先日のことです。私は、某なろう作家さんとトレーニングジムに行き、ウエイトトレーニングを指導しました。まあ指導と言っても、そんな大層なものではないですが。ごくごく基本的な部分を、一時間ほど教えただけです。

 で、その時に改めて気づかされたことがありました。今回は、その気づいた点について語ります。




 私は、ウエイトトレーニングの合間にしっかりインターバルを取ります。特にひとつの種目が終わり、別の種目に移る際には、ゆっくりと歩いたり、外に設置してある給水所(?)で水分を補給したりします。これは、意識的にやっていますね。

 このインターバルですが、非常に大事です。ゆっくりと歩くことにより、一時的にトレーニングから意識を離し、同時に体に異常がないか確認します。どこか痛い部分はないか、体調に問題はないか、トレーニングを続けて大丈夫か、などなど……そういったことを、自分の体に聞いてみるのです。

 某筋肉芸人のネタに「さあ俺の筋肉よ、やるのかい? やらないのかい? どっちなんだい!?」と自らの筋肉に尋ねるものがありますが、インターバルの時に、自らの体に尋ねるという行為は大切なんですよ。下手すると、どこか痛めているのに気付かないままトレーニングを続行してしまうことがあります。んなバカな、と思われるかもしれませんが、珍しいことではないんですよ。トレーニングによりアドレナリンが出ている状態というのは、痛みに気付かない……もしくは、痛みを無視できてしまうんですよ。で、トレーニングが終わってから強烈な痛みに襲われる……これまた、珍しいことではありません。

 トレーニングの合間に、体に異常がないか確認してみる。問題が無ければ、次の種目を行う。この過程は、トレーニングをする上で大事だと思います。




 もうひとつ、これも非常に大事なのですが……一度トレーニングを始めたら、余計な情報は全てシャットアウトしなくてはなりません。これは、簡単そうですが難しいんですよ。

 私がウエイトトレーニングを始めたのは、高校生の時です。当時、一回二百円のジム……というより、区が管理する施設のトレーニングルームに通っておりました。そこは、筋トレ好きが集まっておりまして……皆、凄い体をしていましたね。ベンチプレス百キロを挙げられる会員が、当たり前のようにうろうろしていました。それこそ、掃いて捨てるくらいに。当時、一番凄い人がベンチプレス百六十キロか百七十キロを挙げていたような、そんな記憶があります。ちなみに、この人プロレスラーでも何でもありません。トレーニングが趣味のサラリーマンです。

 そんな人たちの中で、体重が六十キロあるかないかの痩せた高校生である私が、二十キロから三十キロくらいのバーベルを上げ下げする……これ、精神的にかなりキツイです。経験のない人にはわからないでしょうが、たとえて言うなら……高級スーツの集団の中に、汚い作業服で紛れ込んでしまったような感覚に襲われるんですよ。正直、本当に通いづらかったですね。

 まあ、私の例は極端なものですが、似たような思いを抱えている人はいるかもしれません。

 しかも、今はネット社会です。聞かれもしないのにSNSなどで「俺、ベンチプレス百何十キロ挙げられるぜ」などとアピールする人はいるでしょう。さらには「あんたの扱う重量、大したことないな」などと言ってくる者もいるかもしれません。

 そういったものは、トレーニングを続ける上では全く必要のない情報です。余計な情報は、全てシャットアウトしてください。他人がどれだけの重量を扱おうが、それはあなたとは何の関係もありません。特にネットでごちゃごちゃ言っている人間は、話を盛っている可能性もあるのです。そんな連中の言うことに、耳を傾ける必要などありません。

 あなたが競うべきは、過去のあなたです。トレーニングを続けていき、以前より重い重量が挙がるようになる。体つきも、昔より変化している……一番大切なのは、そこです。聞かれもしないのに己の重量を自慢したり、人の挙げられる重量をバカにするような者を相手にする必要などありません。

 トレーニングを始めたら、余計なものは全て無視しましょう。ゴリラみたいなマッチョが居ようが、視界からシャットアウトし自分のトレーニングに集中してください。ネットでなんだかんだ言っている人間もシャットアウトです。とにかく、今の己のトレーニングに意識を集中する……これは覚えておいていただきたいです。

 最後に、超どマイナーな格闘技映画『キックボクサー2』にて、マイナー俳優サシャ・ミッチェル演じる主人公が「目を閉じれば、世の中は暗闇に覆われる。が、より鮮明に見えるものもある」と言っておりました。余計な情報をシャットアウトすることで、本当に目指すものが鮮明に見えてくる……これは、どんな分野にも当てはまるかもしれませんね。











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