スパーリングの注意
格闘技において、強くなるためには欠かせない練習……それがスパーリングです。私としては、是非とも体験していただきたいですが……ただし、始める前に気をつけて欲しいことがあります。
まず、知っておかなくてはいけないことがあります。どこのジムや道場にも必ずひとりはいるのが、当たりの強い人です。これは、扱いには非常に困りますね。
この、当たりが強い人にも二種類いまして……面倒なのが、弱い人をボコボコにしてドヤ顔するタイプです。初心者だろうが何だろうが、お構いなしにガンガン来るんですよね。マススパーリング(打撃を当て切らないスパーリング)なはずなのに、バチバチ当てて来たりして……どんな考えの持ち主かはわかりませんが、個人的には幼稚だと思いますね。ひょっとしたら「全力を出さないと相手に失礼だ」という思想に基づいてやっているのかも知れませんが、はっきり言うなら間違いです。野球のような球技ならともかく、格闘技の場合は怪我に繋がりますから。そこまでいかなくても、ただ痛いだけでは上達しません。それどころか、格闘技自体がストレスになってしまう可能性もあります。プロ志望ならともかく、そうでない人がストレスを感じてまで格闘技をやるのは……これまた間違いではないでしょうか。
こういう人には、関わらないことをオススメします。
これとは別に「本人は軽くやっているつもりなんだけど攻撃が無茶苦茶痛い」という人も存在しています。これまた、厄介な存在なんですよね。スパーリングの時、遅すぎる攻撃をしていては練習になりません。そこで「速いけど寸止め」もしくは「速いけど軽い」打撃を繰り出します。
ところが不器用な人の場合、この「速いけど軽い」打撃が打てなかったりします。本人は軽いつもりでローキックを放っているけど、もらう側としては重い……これ、結構有りがちなんですよね。
結局のところ、このタイプには悪意はありません。が、その分厄介です。意図的にガンガン来るタイプより、さらに面倒かもしれません。やはり、初心者のうちは近づかないことをオススメします。
話変わって、寝技のスパーリングは、打撃とは違った難しさがあります。
まず、寝技は相手と触れ合うことから始まります。そこから組み合い、相手を押さえ込み、関節技や絞め技をかける……これが基本的な流れです。
しかし技量に差がある場合、得てして一方的な展開になってしまうんですよね。また、体格差がある場合も同様です。もっとも寝技の場合、ある程度は体格の差を技術でカバーすることは可能ですが……そもそも技術を知らない初心者の場合、体格差のある相手には何も出来ないでしょう。
なので、初心者には辛い部分があります。周りの人間に、一方的に極められる……これが続くと、面白さを理解できないうちに嫌になり、辞めてしまうケースが少なくないんですよ。
周囲の人間が、初心者に対し上手く接することが出来ればいいのですが……この「上手く接する」にも、それなりの技量が必要です。
相手に合わせ、ちょうどいい感じで力をセーブし互角に闘う……これは、高い技量を持つ人でないと無理ですね。少なくとも、私には無理です。
特に私の場合、体格的には大半の人を上回っております。そのため、ガチのスパーリングなどやると、体重の軽い相手には怪我をさせてしまう恐れがあるんですよ。なので、軽い相手とスパーリングをする時は特に気を遣いますね。非常に難しいです。
ちなみに、私の寝技の師匠は来ているメンバーに合わせた強度でスパーリングをしています。初心者が相手の時は、技やポジションをきちんと解説しつつ相手に全力を出させるよう動いています。その他の人とスパーリングする時も、相手の技量や体格に合わせた動きをしています。これは、高いレベルの人でなくては不可能なんですよ。スパーリングも、こういう人とやれば上手くなりますし、何より怪我の心配がありません。
というわけで、月並みな結論ではありますが……スパーリングはものすごく上手い人か、自分と同程度の人とやってください。くれぐれも、おかしな人とは関わらないようにしましょう。




