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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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ダイエットと減量

 先日、総合格闘技の選手が救急車で病院に運ばれたそうです。こう書くと、試合中もしくは練習中の怪我で運ばれたのか……と思われるかもしれないですが、実は脱水症状だったのです。その選手は減量中でして、計量の前日に倒れてしまいました。

 ここで説明しますと、プロの格闘技ではほとんどの場合、試合の前日に計量が行われます。その計量さえパスすれば、後は何キロだろうと構いません。

 極端な話ですが、六十キロの体重で試合を行うことが決まっていたとします。この場合、計量の時点で六十キロであれば問題はありません。試合当日に七十キロで闘おうが、いっこうに問題はないのです。

 そのため、格闘家は計量の際にはギリギリまで絞ります。普段は八十キロある選手が、六十五キロくらいまで体重を落とします。そして計量をパスしたら、今度は食べて体重を戻します。つまり、意図的にリバウンド現象を起こしているわけですね。これ、場合によっては一日で十キロ以上戻るケースもあるそうです。

 このエッセイで何度も書いていますが、格闘技は体重のある方が圧倒的に有利です。そのため、格闘家は少しでも下の階級で闘う方が有利なんですよ。計量の際には体重を絞りこみ、試合当日に体重を戻して闘う……これ、プロ格闘技の常識ですね。

 しかし、時に事故が起きます。前述の脱水症状などは、まさにこれですね。減量のしすぎで病院に運ばれる……これはマスコミには報道されませんが、格闘技界では珍しいことではないのですよ。まあ今回は救急車を呼んでくれる人がいたから無事に済みましたが、仮にひとり暮らしの自宅で倒れていたら、死亡していても不思議ではありません。

 事実、減量が原因の死亡事故というのは、年に何件かあるそうです。これは格闘家だけでなく、ボディビルダーにも起こりえる事態なんですよ。ボディビルダーはコンテストの当日に見映えを良くするため、体脂肪をギリギリまで減らします。筋肉を出来る限り落とさず、脂肪を極限まで落としきる……実のところ、この状態は健康体とは言い難いです。一流のボディビルダーの中には、体脂肪率を三パーセントくらいまで落とす人もいるそうですが、これは遭難し飢え死にしかかっている人に近い状態である、ということは覚えておいてください。

 これとは逆のケースもあります。計量にパスし、安心して食べまくっていたら、血糖値が急上昇して倒れ病院に運ばれた……という人もいたそうです。これまた、極限に近い状態まで絞りこんでいる状態だからこそ起きてしまう事故ですね。絞り込まれた状態から、いきなり大量の栄養が体に入ってくる……これは、体がおかしくなっても仕方ありません。




 ネットなど見ると、たまに「一週間で五キロ落とすダイエット」という記事があります。これは不可能ではありません。私もやろうと思えば、出来ないことはないです(いろいろ環境を整える必要はありますが)。ただし、確実に健康を害するでしょうね。まして、五十キロから六十キロくらいの体重の一般人が一週間で五キロ落とすというのは、危険だと言わざるを得ないです。

 ダイエットというのは、健康を害することなく体重を落とさなくてはなりません。一週間で五キロ落とすというのは、これはもはやダイエットではなく減量です。

 格闘家は、試合において有利に闘うため減量を行いますが、それは健康を害するギリギリのラインでやっています。いや、はっきり言ってしまえば、寿命を削る覚悟でやっております。その減量とダイエットとを混同するのは、非常に危険です。

 大切なことなのでもう一度書きますが、格闘家は試合のために減量するのです。我々のような一般人向けのダイエットとは、根本的に異なるものです。安易に真似をしてはいけません。

 ちなみに、最近とあるトレーナーから聞いたのですが、ボディビルダーの中には減量のせいで失明してしまった人もいたそうです。そこまでいかなくても、視力が落ちてしまうケースは珍しくないとか。皆さん、極端なダイエットにはくれぐれも注意してください。











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