金的攻撃について
金的とは、すなわちアレです。そういうのが苦手な人は読まない方がいいでしょう。
今年(二〇一八年)の夏は、本当に暑いですね。暑いというより、熱いと書いた方が適切ではないかという気すらします。
これを書いているのは八月ですが、外に出ると汗がダラダラ流れます。ガタイのいい人あるあるなのですが、この季節は外を十メートル歩くだけで汗が出るんですよ。たまにマッチョな人が、少し肌寒い日にTシャツ一枚で外をうろうろしていたりしますが、あれは別に筋肉を見せびらかそうとしているわけではありません。ただ単純に、暑いからなのです。
ですので、これから肌寒い日にタンクトップで歩いてるマッチョな人を見かけても「脳筋」「ナルシスト」とSNSで拡散したりしないでください。「ああ、あの人は暑いんだな」などと思っていただけると幸いです。
さて、夏になると女性は薄着になります。しかし、男性もまた薄着になります。いや薄着ですめば良いのですが、性器を露出したまま徘徊する人もいます。さらには、不埒な振る舞いにおよぶ人もいます。
そのせいかどうかは知りませんが、テレビなどで護身術の紹介を見る機会も増えます。護身術といえば……芸人が技をかけられ「あいてててて!」と叫びながら悶えるのが有名ですよね。まあ、それに関してはひとまず置きましょう。
護身術といえば、もうひとつポピュラーなのが金的蹴りです。アクション映画などでよく見る、男性の股間を蹴って一発KO……という実に単純な技ですね。
そんなわけで、今回は金的攻撃について語ります。この技も、世間ではかなり誤解されてる気がするんですよね。
念のため説明します。金的攻撃とは、男性の股間を攻撃する技のことです。金的を打った時の痛みは、男性でなくては理解できないでしょうね。
とりあえず女性にも分かるように説明しますと、陰茎の部分に何かが当たると……ちぎれるんじゃねえか、と錯覚するような痛みを覚えます。また睾丸の部分を打つと「ウッ」と呻いてしまうくらい効きます。陰茎が痛いのに対し、睾丸は効くという感じでしょうか……分かりにくくてすみません。
映画やドラマなどでは、ヒロインが暴漢の股間に金的蹴りを食らわしてKOするシーンがあります。しかし、実はそう簡単でもないんですよ。
まず金的は、攻撃の的としては非常に小さな部分です。「俺のは大きいぞ」という人もいるかもしれませんが、それはひとまず置きましょう。
とにかく、金的は素人が蹴るには的が小さいです。さらに、蹴りが飛んでくれば反射的に避けようとします。体をちょっと捻ったりするだけで、金的に蹴りを当てさせないことが出来るんですよ。
したがって、ピンポイントで金的蹴りを当てるのは難しいですね。ましてや、何の格闘技経験もないような人がいきなり当てるのは、まず無理でしょう。ある程度の練習は必要です。
さらに、多くの人が誤解されているのは……金的攻撃を食らうと、一撃で終わると思われていることですね。
確かに、金的に打撃を受けると、ものすごく痛いです。が、動けないわけではありません。特に、興奮し頭に血がのぼっている状態だと、通常なら倒れてしまうような痛みに耐えてしまう可能性があるのです。
そのため、金的攻撃を食らっても逆襲してくることは充分に考えられます。それどころか、逆上させてしまい、さらなる暴力を受ける可能性もあるのです。
金的攻撃を、決して映画やドラマに登場するような男を簡単にKOできる技だとは思わないでください。特に、生半可な気持ちで男の股間を蹴ろうものなら、向こうは逆上し恐ろしい目に遭うこともあるのです。
余談ですが、実は寝技のスパーリングの際にも、金的に打撃を受けてしまうことがあります。
説明が非常に難しいのですが、寝技の技術で「パスガード」というものがあります。手足を用いてガードする相手の防御を突破し、押さえ込むための攻防です。逆にガードしている側は、相手に押さえ込ませないように手足を用いて防御するわけです。隙あらば、体勢を入れ換えたりもします(スイープ)。
この時、相手の膝が金的に入ってしまうことがありますが……はっきり言って、むちゃくちゃ痛いです。なので、打撃のみならず寝技をする人もファウルカップを付けた方がいいでしょう、
ちなみにファウルカップとは、金的をガードするための防具です。値段は千五百円前後とそれほど高くはないので、格闘技をする人は買った方がいいでしょう。特に、試合に出る人には必需品ですね。




