またしても試合出場
先日、アマチュアの試合に行ってきました。というわけで、今回はその大会における顛末なんかを書かせていただきます。前にも似たようなことがあったのですが、その時は詳しい経緯が書けていなかったので。
今回、私がエントリーしたのはキックボクシングです。実は私、純粋に打撃のみの試合は初めてなんですよね。総合の試合の出場経験はありますが、その時に打撃の技術のなさを痛感し、いつかは出てみたいと思っておりました。
そんなわけで今回、私は打撃のトレーニングに重点的に励みました。ミット打ち、ミット蹴り、サンドバッグ、スパーリングなどなど……さらに今回は、体重も増やしました。
なぜかと言いますと、他のジムから欧米人のゴツい人がエントリーする、という噂を耳にしたからです。一度、そういうナチュラルに大きい欧米人と打ち合ってみたい……という思いがありましたので、階級をそちらに合わせてエントリーしたのです。
さらに、ゴツい欧米人が相手なら負けても恥じゃないし……という姑息な計算もありましたが。
ともかく私は、食べる量を増やし一気に九十キロ超えを果たしました。打撃の試合は、時に体で押される展開があります。押し負けないよう、体重を重くしておかねば……と考えたのです。ところが、これは失敗でしたね。
急に体重を増やすと、明らかに動きが悪くなりますし、スタミナも落ちます。また、体のキレも悪くなります。
打撃系には有りがちですが、体が急に大きくなると使い方が難しくなるんですよ。例えばパンチを打つにしても、違和感を覚えるんですよね。この点について詳しく書きたいところですが、本題からズレるのでここまでとします。
それはともかく、私は体重を九十キロまで増やして試合にエントリーしました。ところがです……エントリーの直後、なろうにおけるオフ会の知らせがありました。主催者は某有名ユーザーさんです。そのオフ会の日は試合とは重なりませんが、仕上げの時期に当たるんですよ。
私はどうしようか迷いました。オフ会に出たところで、大した影響はないだろう……とは思います。しかし、試合が近いとなると精神的にピリピリしています。その上、初対面の若い人もいるため……もし相手から空気を読めない発言など連発されると、ピリピリしている時期だけに万が一の事態も考えられます。
迷いましたが、結局はオフ会には参加しないことにしました。会いたかったユーザーさんもいたので、非常に残念でしたね。
そんなこんなで、試合の日が近づいてきました。ところが、ここで予想外のことが起きます。私の出場する階級には、私以外には誰もエントリーしていなかったのです。
これには、唖然となりましたね。他のジムからゴツい欧米人が来る、その噂を聞いたからこそ体重を落とさず……むしろ増やしてきたのです。ところが、それが完全に裏目に出ました。
この時点では、試合が無くなる可能性が高い……と、私は聞かされておりました。ただ同時に、運営があちこちのジムに声をかけ交渉しており、ひょっとしたら試合は組まれるかもしれないという話も聞いておりました。
アマチュアの試合とはいえ、運営の側としては、エントリーした選手には試合の機会を与える……それが、格闘技団体としての仕事ですので。
ただ選手の側としては、こういう時は非常に微妙な気分なんですよね。やるならやる、やらないならやらないで、はっきりしてもらいたい……そんな心持ちなんですよ。
やがてジムの方から連絡が来ましたが、それが試合の二日前です。「なんとか相手が見つかり、今交渉中だ。条件は九十キロ以下ということなので、体重を調整しておいてくれ」とのことでした。
しかし実のところ、当時の私の体重は九十一キロちょいでした。つまり試合を成立させるには、二キロ近く落とさなくてはありません。それも、二日以内に。
ともかく、運営に動いてもらった以上は試合を成立させなくてはなりません。私は、必死で体重を落とそうとしました。ところがです、そこで非情な連絡が来ました。
「赤井さん、相手が承知しなかったって。やっぱり、急だったからね……だから、今回の試合は無しね」
というわけで、またしても試合が流れました。ただ前回と違い、今回は二転三転……とまではいかなくとも、二転くらいはしたのでまいりましたね。
やはり重い階級になると、こういうことが起きるようですね。とはいえ、噂を鵜呑みにして体重を落とさず上の階級に出た私の判断も失敗でした。
それはともかく、五十キロから七十キロくらいまでの体格の人なら、対戦相手に不自由するということはありません。なので、今格闘技をしている人には、是非とも試合を経験して欲しいですね。試合前の緊張感、試合後の解放感と充実感、これは後の人生において必ずプラスになってくれるものと思います。
私も、次こそは出場してみたいですね。私のようなおっさんにとって、試合に負けることは恥ではありません。むしろ試合に対する恐怖に負け、出場しないことの方が恥ですね。試合にも出ないような奴には、『格闘技、始めませんか?』などというタイトルのエッセイを書く資格などないと思っておりますから。




