絞め技について
今回は、絞め技について語ります。
絞め技とは、すなわち腕もしくは足で首を絞めて意識を失わせる技です。バリエーションも豊富でして、もっともポピュラーなバックチョーク(チョークスリーパー)から……フロントチョーク、ノースサウスチョーク、アナコンダチョーク、ダースチョーク、フットチョークなど様々なものがあります。
さらに三角絞めや肩固めなどといったものも合わせると、どのくらいの数になるのでしょうか……私には見当もつきません。
これらを言葉だけで説明するのは、非常に難しいです……もしも詳しく知りたい人は、動画などで見てください。
さて、この絞め技ですが……上手い人がきっちり極めたなら、ほんの数秒で絞め落とすことが出来ます。
しかし、経験のない人が実際にやってみると、見た目以上に極めるのが難しい技だったりもします。少なくとも、素人が力任せに絞めたとしても、落とすのは難しいかもしれませんね。
また、技をかける人の腕が太いと極めにくいです。特に筋肉が盛り上がっている腕だと、隙間が出来やすく絞めが入りづらいです。腕が細い方が、絞め技は極めやすいですね。青木真也さんのように、手足が細長い人は非常に極めやすいでしょうね。
もっとも太さに関係なく、がっちり極まれば絞め落とすことは出来ますが。
ちなみに絞め技に対する防御としては、まずアゴを引くことです。そして肩をすくめれば、頸動脈や気道を絞められるのは防ぐことが出来ます。さらに、上手い人になるとポイントをずらします。また、なぜか絞め技のかかりにくい人もいるんですよね……これは生まれもった体質かもしれませんが。
もっとも、首ではなく顔を絞めるフェイスロックという技もありますが、それについては今回は触れません。
仮に、AとBという二人の選手がグラップリング(組み技だけの格闘技)の試合をしたとします。途中、AがBに絞め技を仕掛けました。Aの腕はBの首に巻きつきます。ところがBは、際どいところでポイントを僅かにずらしました。
こうなると、Aとしては二つの選択肢があります。そのまま絞め続けるか、あるいは別の技に移行するか……のどちらかを選択しなくてはなりません。
ここで絞め続ける、を選択した場合……Aが微妙に掛けるポイントをずらしていけば、がっちり入る可能性があります。また、技を掛けた体勢のまま終われば、判定で勝てる可能性もありますね。
ただし欠点もあります。絞め技を掛け続けていると、腕が疲れるんですよ。絞め技が上手く入ればいいですが、入らない場合は腕に疲労が溜まります。
ですから、Bには無理に絞め技を外さずに、わざと技を掛けさせておくという選択肢があるのです。Aの腕が疲れた頃に余裕をもって技を外し、反撃に転ずるのです。
一方、他の技を掛けるという選択をした場合……これはこれでリスクを伴います。Bにしてみれば、Aが他の技に移行する瞬間こそが反撃のチャンスなのですよ。Aの腕がゆるんだ隙に、Bは一気に脱出を試みるでしょう。それどころか、一気に体勢を入れ替えてくるかもしれません。
しかし、Aの方もそれは分かっています。なので、Bが体勢を入れ替えようとした瞬間に、動きに合わせた技を仕掛けていくでしょう。
Bの方もまた、その動きを予測しています。したがってBは、ひとまず技から脱出して間合いを離し仕切り直しといくか、あるいはAに技を掛けさせない怒涛の攻めで一気に体勢を入れ替えるか……こうなると、双方の読み合いと駆け引きという分野になりますね。
余談ですが、組み技にも打撃技のようなコンビネーションがあります。三角絞めからの腕ひしぎ十字固めはポピュラーなものですが、他にも様々なコンビネーションかあります。上手い人になると、いろんなパターンを知っているため……寝技地獄のような状態に引きずりこまれますね。
いろいろ書いてきましたが、絞め技というのは奥の深い世界なんですよ。私の拙い筆力では語りきれないくらいに……こればかりは、一度体験してみないと分からないかもしれません。




