男女の差
今回は、格闘技における男女の差について語ります。これは正直、触れるのを意図的に避けていた部分はありますね。男である私が正直に書いてしまうと、身も蓋もない結論になってしまうからです。
で、その結論から言ってしまうと……男の方が、圧倒的に女よりも強いです。これはもう、厳然たる事実ですね。
私の知り合いに、元レスリング選手で現在はプロの総合格闘技選手がいます。身長は百六十八センチほど、体重は普段が七十キロくらいでしょうか。試合の時は六十キロくらいまで落としますが。
この選手に、軽い気持ちで尋ねたことがあります。
「吉田沙保里とレスリングしたら勝てますか?」
すると、その人は笑いながら言いました。
「余裕」
念のために書きますが、この人はそこらのチンピラのように、出来もしないような大きなことは言いません。
それにしても、当時オリンピックを連覇しており、仮にも「霊長類最強の女」とまで言われた吉田沙保里さんが「余裕」の一言で終わりだとは……私は、なおも聞いてみました。
「じゃあ、浜口京子ならどうですか?」
浜口京子さんといえば……と、いちいち説明するまでもないでしょう。「気合いだあ!」のアニマル浜口さんの娘であり、当時は日本の女子レスリング七十二キロ級のエースでした。女子ながら、件の選手より体は大きいです。
すると、選手は言いました。
「余裕」
またしても即答です。総合格闘技ならともかく、レスリングの実績は両者にかなり差があるのですが……やはり、男女の差というのは大きいようですね。
ちなみに、この選手に「マニー・パッキャオと総合ルールで闘ったら勝てますか?」と聞いたところ「無理」という答えが返ってきました。
男と女とでは、まず骨格が違います。骨は、すなわち体の基礎となる部分です。そこからして、男女は違うわけですね。
さらに骨格の差に伴い、筋肉量にも差が出ます。当然ながら、筋肉を多く付けられる方が格闘技には有利ですね。
また、同じ筋肉量でも……男と女では発揮できる筋力が違うんですよね。まあ、筋肉量が全く同じというケースはまずないとは思いますが。
実際、私はジムで女性のパンチを受けることもあるのですが、やはり威力においては……残念ながら、男性より数段下だと言わざるを得ないですね。
また、瞬発力すなわちスピードという分野に関しても男女の差は歴然としています。陸上における短距離走の記録を見ていただけると分かるのですが、これまた男女の身体能力の違いがはっきりしています。
こうした骨格や筋肉や身体能力の差というのは、格闘技においては非情とも言える差となります。まずは打撃の威力、および打撃に耐えうる能力が段違いですね。
実際、男同士でも階級が違うと……牽制の左ジャブがKOパンチへと変わります。ガードの上から殴られても効くんですよ。また、前蹴り一発で吹っ飛んだりもします。いや、本当にアニメの格闘シーンみたいに飛ばされるんですよ。
余談ですが、前蹴りという技は体格差のある相手から食らうと、アクション映画のように吹っ飛ばされることがあります。
また、みぞおちに突き刺すように放つ前蹴りもあります。まともに食らうと、息がつまるような衝撃を受けます。地味ですが、かなり強烈な技なんですね。
話を戻します。打撃の攻防では、男女の差が如実に表れます。では寝技の攻防ならどうかといえば、こちらも男女の差はくっきりと表れますね。
実際に組み技の格闘技をやってみると分かるのですが、力の差というのは本当に重要なんですよ。投げや絞めや関節技をかけようとしても、力ずくで外されることはよくあります。まして、男女の差があると……この差をはねかえすのは、非常に難しいですね。
はっきり言ってしまえば、格闘における男性と女性との差は皆さんが想像している以上に大きなものです。並大抵の鍛練では、その差を埋めることは出来ません。現実の闘いは、アニメやラノベとは全く違うものです。
またまた余談ですが、小説などの創作物において、歴史や科学のリアリティにこだわる人は少なくないようです。しかし、こうした格闘技のリアリティに関してツッコミを入れる人はほとんどいないんですよね。まあ、それだけ格闘技の経験者が少ないということなんでしょうか。
最後に言っておきますが、私も百五十キロもあるようなサモア人やトンガ人と闘ったら負けます。彼らは、ナチュラルな強さの持ち主ですから……これはもう仕方ないことですね。
それに近年、女性は様々な分野において男性を圧倒する活躍をしています。今や、男性が女性に勝てる数少ない分野の一つが格闘技なんですよ。そもそも、四百戦無敗を売りにしていた某格闘家も、奥さんには勝てないと言っていたそうですので。




