医者について
格闘技をしていると、ケガと無縁という訳にはいきません。実際、格闘技を始める時には……流派やスタイルや種目は関係なく、スポーツ保険への加入が義務付けられているはずです。とはいっても、保険料は年間二千円程度ですので特に問題はないと思いますが。
もし「うちの道場はスポーツ保険とか徴収されてないけど、入ってんのかな」などと疑問を感じた場合、道場の責任者にきちんと聞いてみましょう。
そこで入っていない、と言われたら……その道場はちょっとどうなのかと思いますね。格闘技をやっている以上、ケガの可能性を0には出来ませんから。
さて、私もこれまでに、あちこちを痛めてきました。首、肩、腰、膝などなど……骨折のような大きなケガをしたことはありませんが、小さなケガならしょっちゅうやっています。
ただ勘違いをしてほしくないのですが……実のところ、練習でケガをするというのは自分に何らかのミスがあったか、相手が何らかのミスをしたか、のどちらかなんですよね。
格闘技をやっている人の中には、ケガ自慢をする人がたまにいますが……はっきり言って、あまり誉められたものではありません。
基本的に、「試合ではケガをさせてもいいが、練習ではケガをさせるな」というのが格闘技です。とはいえ、運悪く練習中にケガをしてしまうケースもあるわけですが、これはあくまで例外です。練習中にケガをしたり、あるいは相手にケガをさせたりする……こんなことは、本来なら自慢できることではありません。
ケガをしてしまった場合、当然ながら病院に行きます。ちなみに私は格闘技を始めるまで、整形外科は顔面の整形手術を専門に行なっているものと思いこんでいました。
それはともかく、ケガをして医者に行くと……ほとんどの場合、まずはレントゲンを撮ります。で「骨には異常が無いですね。しばらく安静にしていて下さい」と言われ湿布などの処方箋をもらう……これで終わりなんですよね。
しかも「治るまでは安静に」と言われるパターンがほとんどでして……これじゃあ、わざわざ医者に行くのは時間の無駄ではないだろうか、とさえ思えてきます。実際、医者に診てもらうとなると、それだけで半日近く潰れることもありますから。
そんな訳でして、格闘技をやっていると少々のケガでは医者に行かなくなります。これは頑丈だから、ではありません。行ったところで、大した治療効果は期待できないからです。
それにケガに慣れてしまうと、大抵の場合「これはしばらく休んでいれば治るな」などと、自分で判断できるようになります。ただ、これは諸刃の剣でして……自分で勝手な判断をしてしまい、後で泣くことにもなりかねませんが。
ただし、格闘家と医者というのは相容れぬ部分も多々あるんですよね。
最近は違うようですが、昔はケガをして病院に行くと「治るまで安静にしていろ」と言われていたようです。ところが、そういう状態を格闘家という人種は我慢できないものでして、ついつい動かしてしまう……結果、症状を悪化させてしまうこともありがちですね。
ただ、これからの時代は……ケガは、動かしながら治すというのが基本だそうです(もちろん例外はありますが)。
そうなると、スポーツドクターといいますか、アスリート専門の医者にかかる必要も出てくるかもしれません。実際、ほとんどの外科医が「まずは安静に」と言います。しかし格闘技をやっている人間からすると、具体的にどの程度休めばいいのか、再開するならいつ頃からがいいのか、どんなトレーニングならしてもいいのか……などなど、聞きたいことが色々とあります。
そういった質問に対し、きちんと答えられるような医者は……私は会ったことないですね。大きな大学病院などに行かないと会えないのかもしれませんが。少なくとも、普通の町にいる外科医だと答えられないケースが多いです。
かといって、資格や免状の無い怪しげな治療を行なうような場所に行っても何にもなりません。かえって長引くだけだと思いますので。
とりとめもなく書いて来ましたが……要は、普通の医者はケガを治すのが仕事です。ところが、格闘技の場合はただ治すだけでなく、闘えるような状態にしてもらわないといけないわけです。そのあたりが難しいですね。
まあ、一般の人がそこまで気にする必要はないですが……。




