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格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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暴力の怖さ

 先日、とんでもない記事を発見しました。列車の撮影を趣味とする、いわゆる「撮り鉄」の人が、熊避けのスプレーと五十センチの牛刀を用いて熊を殺したという話が載っていたのであります。

 この話を要約しますと……。


 自分は撮り鉄なので、山に登って撮影することがある。

 ある日、山に登ったら熊がいた。熊よけスプレーを使ったら熊の動きが止まったので刃渡り五十センチの牛刀で両前足を切り落とした。すると熊が倒れたので、牛刀でとどめを刺した。


 まあ、突っ込み所が多すぎる話ではありますが……一つ言えることは、この話を信じる人はいないであろうということですね。




 ここまでではないにしろ、明らかに嘘と分かる武勇伝を語る人はいます。

 私の中学生の時の同級生である宮崎くん(仮名です)は「身長が二メートル五十五センチの大男をぶっとばした」「メリケン・サックを付けて喧嘩を売って来た高校生をボコボコにした」「四対一で喧嘩して勝った」などという嘘を、真顔で繰り出してきたのです。突っ込む気にもなれませんでしたね。

 他にも、「俺はタイマン(一応説明しますと、一対一の喧嘩を指すスラングです)では負けたことがねえ」などと言っていた輩は結構いましたね。

 また、なろうのユーザーさんにも喧嘩の自慢話を活動報告に書いている人がいましたね。既に退会されてますが……。

 こうした武勇伝を語るのは、やはり男の方が多いようです。やはりDNAレベルでの何かがあるのでしょうか。原始時代に、槍で獲物を串刺しにしたり棍棒で敵をぶん殴ったりしていた頃の記憶が、細胞に刻まれているのでしょうか。

 そのあたりは、私には分かりませんが……一つ言えるのは、暴力はシャレにならない結果をもたらすということです。




 人の顔の骨は、意外ともろいものです。口を殴れば、簡単に歯は折れます。また、眼窩底という部分の骨も折れやすいです。眼窩底骨折、という症状は打撃系の格闘技をやっていれば、よく耳にします。

 打撃系、特に顔を打ち合うような種類のボクシングのような格闘技を本格的にやっていると、顔は無傷のまま……というわけにはいきません。確実に顔は傷つきます。

 十六オンスのグローブをはめ、ヘッドギアを着けた状態で殴り合ったとしても、眼窩底の骨が折れてしまうケースはあります。

 そう、人を殴るからには殴られる覚悟も必要なのです。そして素顔を殴られたら、下手をすると一生残る傷を負わされる可能性もありますね。

 さらには、路上ともなると一発のパンチで相手が死ぬ、もしくは自分が死ぬケースも考えられます。殴られた拍子に倒れ、硬い物に頭をぶつけて死亡……街中の喧嘩で、一番怖いのはこのパターンです。

 ましてや、プロの格闘家がその拳を振るったら、とんでもないことになるでしょうね。昔、とあるライターが某格闘家やマスコミの人と打ち合わせをしていた帰り道、不良たちに絡まれたそうです。

 ところが、その格闘家が前に出て対応したところ、その体格と冷めた迫力に何かを感じたらしく、無事にその場は収まったとか。

 ライターはホッと胸を撫で下ろしました。すると、格闘家はこんなことを言ったそうです。

「いやあ、良かったですね。ああいう連中と関わるのは怖いです」

 その言葉を聞いたライターは、格闘家といえど路上での喧嘩は怖いのだな……と思ったそうです。そこで、ライターはこう言いました。

「やはり、ああいった連中はあなたでも怖いですか」

「ええ、怖いですよ。だって、下手したら相手を殺してしまうかもしれないですから……」




 ここまで色々と書いてきましたが……私が言いたいのは、暴力はシャレにならんということです。

 巷には、勇ましい武勇伝を語る人が大勢います。その中で、本当のことを語っている人が何人いるかは知りません。まあ、分かる人が見れば嘘か本当かはだいたい判別できますが。

 ただし、暴力には様々な問題が伴います。ネットなどで武勇伝を語る人たちは、その問題点を綺麗に無視し「俺って凄いでしょ」という話で終わっている気がしますね。

 正直、私も喧嘩をするなとは言いませんし言えません。ただし、つまらない喧嘩で人生を棒に振るのだけはやめましょう。喧嘩をするのは命に関わる時か、あるいは大切な誰かを守る時……それ以外では、きっちり自分を律しなくてはなりません。

 また、男の中には暴力への憧れのような部分があるのは否定できません。ただし、実際に路上で人を殴れば確実に警察の厄介になります。

 もし、人を殴りたくて殴りたくて仕方ない……そんな方がいるのでしたら、ぜひ格闘技を始めてください。リングの中でルールさえ守れば、いくら人を殴っても罪にはなりませんので。






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