表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
格闘技、始めませんか?  作者: 赤井"CRUX"錠之介


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

191/391

純粋培養の強さ

 いきなり宣伝のようで恐縮ですが、私の作品の中には、いじめられっ子で引きこもりの少年が事件に巻き込まれ……やがて、内に秘めたものが覚醒していくというものがあります。最終的には引きこもりとは真逆の、裏社会にその名を轟かせる極悪な青年へと成長していく訳です。

 いじめられっ子で引きこもりの少年が、短期間で人殺しもためらわないような裏社会の有名人へと変貌していく……その展開にリアリティーがあるのかと問われれば「うーん、ちょっと厳しいですね」と言わざるを得ないです。

 ただ言い訳させてもらえば、引きこもりの少年というのは……世間に出ていない分、ある意味では余計な知恵がついてないんですよね。世間の常識に「洗脳」されていない分、経験したことを吸収しやすいのではないかと。

 また他者と接触することが無い分、いったん目標さえ見つければ集中しやすく、狂気にも似た執念で物事を成し遂げてしまうのではないか……とも思っています。もっとも、これは偏見なのかもしれませんが。


 さて、武術や武道には内弟子というシステムがあります。昔だと、師匠の身の回りの世話をしながら武術の修行をしていく訳ですが……その生活は、大変なものでしょうね。自分のプライベートな時間などほとんど無く、師匠の世話と武術の修行に忙殺されます。

 その代わり、生活のかなりの部分を武術に捧げることとなります。また、師匠の日常生活をそばで見ている訳ですから、そこから得られるものもあるでしょう。強くなるためには、もってこいの環境だったのでしょう……当時ならば、という注釈は付きますが。

 現代でも、内弟子のシステムそのものは残っているようです。現代では、ジムや道場の雑事などをこなしながら、師匠に稽古をつけていただいたり、自身のトレーニングを行うようですね。考えてみれば、力士などはそのまんまです。

 この内弟子というシステム、確かに強くなるためにはいいかもしれません。生活のほとんどの時間を、武術に捧げるわけですから。ただ、武術の世界しか知らないまま成長する……というのはどうなのかな、という気はします。

 これは、私の知人から聞いた話です。知人が中学生だった時のことなので、今から三十年ほど前の出来事です。 知人は、とある流派の空手をやってみたいと思いました。そこで、まずは本部道場へと電話をかけてみたのです。

 すると、いきなりこんな言葉を浴びせられたそうです。


「君は、強くなりたいのか!?」


 その言葉のインパクトが凄すぎて、知人は何も言えなくなりました。

「あ、あの……す、すみませんでした」

 とだけ言って、知人は電話を切ってしまったそうです。この応対は、明らかにおかしいですよね。一般企業なら、有り得ない話ではあります。

 まさか、そんな電話の応対を指導されたとは思えないですが……空手ばかりをやってきて、一般的な常識に欠ける部分があったのは否めないようです。

 ちなみに、今はどこの道場に電話をかけても、こんな言葉は飛んでこないと思います……多分。電話をかければ、ちゃんとした対応をしてくれます。また質問などすれば、丁寧に教えてくれるはずです。逆に教えてくれないような道場は、怪しいと思った方がいいかもしれません。

 さらにおまけで付け加えますと……私の通うジムのトレーナーが以前にぼやいていたのが「たまに訳わからん人から電話が来る」というものでした。「お宅のところでは、肘はありなんですかぁ〜」とか「えっとお、ガチで殴っていいんスかぁ?」などと、チンピラのような口調で電話をかけて来る者もいるそうです。

 まあ、これを読んで下さっている皆さんの中に、そんな人はいないでしょうが……一応、格闘技のジムに電話する時には、最低限の礼儀をわきまえた話し方をお願いします。


 話を戻します。格闘技に限らず、どんなスポーツもそうでしょうが……子供の頃からやっている人間は、本当に強いですね。子供の頃というのは、物事を吸収しやすい時期です。大人になってくると、どうしても物覚えが悪くなってくるんですよね……複雑な寝技など、特にそうです。

 その点、幼い子供たちは余計なことを考えません。教わったことを素直に実行し、また反復します。結果、格闘技に最も大切な「体で覚える」ということが簡単に出来るわけです。

 一流の格闘技選手になるためには、当然ながら才能が必要です。しかし、幼い頃から英才教育を受けていれば、多少の才能の差はひっくり返すことが可能でしょうね。

 かつて一世を風靡し、あちこちから叩かれたりもした某ボクシング一家などは、本当に幼い頃からボクシング漬けの生活をしていたようですね。それが本人の意思であったかどうかはともかくとして、結果は出せていました。その結果に関しても、疑問視する人は少なくなかったですが……普通のボクサーでは、あそこまでたどり着けなかったのは確かです。

 以前にも書きましたが、格闘家にとって時間がある……というのは大事です。子供の頃というのは、時間は豊富にあります。しかも、教えられたことを瞬く間に吸収できます。

 ただし、それが本人にとって幸せなのかというと……非常に難しいですね。私のような子供のいない者には、軽々しく結論を出すことは出来ません。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 幼い頃から格闘技漬けで世の中の事に疎い~で思い出したんですが、とある漫画(今から12年前の漫画)に“謎の覆面レスラーの二世”が自分のデビューを認めてくれない父親に自分の強さを証明する為に体格…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ