体が痩せても心が痩せたら良くないって!
皆さんは、ダイエットの経験があるでしょうか?
世の中、猫も杓子もダイエット。エステの広告が氾濫し、夜中の通販番組では「楽して痩せる!」……そんなに痩せてどうする! お前ら何が目的なんじゃ! などと言うぽっちゃり好きの私の心の叫びはさておき、男女を問わず細い=カッコいい! という美意識はもはや絶対的なもののようですね。
私などは普段八十五キロあるため(身長は百七十三です)、若い女の子から見ると確実にデブの部類に入れられます。高校時代は六十キロなかったんですが、一日に五回の食事と三回のプロテインドリンク摂取で体重を増やし、今に至っています。ちなみに、これでも痩せたのです。一時期は九十キロありました。ウエストも、当時は九十センチ超え……間違いなくデブの部類ですね。
前にも書きましたが、格闘技において、体格は非常に重大な要素となります。私自身の経験ですが、体格差が二十キロあると、まあ厳しいですね。特に打撃は……まず勝てないです。
ただ面白いもので、同じ二十キロの差でも、百キロと百二十キロなら勝負になります。私もよくわかりませんが、重いクラスだと、多少の差は何とかできるだけの最低限の筋力、および攻撃に耐えうる体格を有しているからでしょうか。あとは技術や、その他の要素の勝負になりますし。
これが、百キロ対八十キロになると……厳しいですね。しかし、まだ何とかなります。八十キロ対六十キロになると……まず無理ですね。いや、何のトレーニングもしていない、格闘技の経験もない人なら話は別ですが、ある程度鍛えていて、経験もある八十キロの男を相手に六十キロの人間が勝つには……投げ、絞め、関節技などの組み技……さらに不意討ち、目突き、金的といった技を使わなければ厳しいでしょうね。
ボクシングでは、軽い階級ほど細かく分かれていますが、仕方ないことなんですね。軽い階級だと、三キロ違うだけでパンチの威力もパンチに耐える強さも格段に違うらしいので。
話は変わりますが、私は以前、タバコを吸っていました。その時の体重は八十キロほど。その後タバコを止めた途端、太り始めました。九十キロまでいきましたね。
そして試合に出場することになり、八十三・九キロ以下にまで落とすことになったのです。ちなみに期間は一月と半分くらい。
そこで、どうしたかと言いますと……ありきたりですが、食事から炭水化物を抜きました。練習のある日は茶碗に一杯程度、休みの日は一切炭水化物を口にしない、というやり方です。やり方、というほどのものでもないですが……とにかく実行しました。
すると、一週間で一〜二キロずつ落ちていき、最終的には八十二キロで試合に臨んだのです。
結果、見事に……判定負け。それはともかく、この当時のダイエットは……辛くなかったと言えば嘘になります。炭水化物が恋しかったですね、本当に。
バカみたいですが、試合終わったら、ラーメンをおかずにチャーハン食べようなどと考え……しまいには卵かけご飯をおかずに、白米を食べたいとまで考えました。
で、この当時一番辛かったのは……休みの日でしたね。
仕事があると、気がまぎれます。練習があっても気がまぎれます。しかし……何もない日はキツかったです。下手に外に出たり、友人と遊んだりすると……ついつい何か口に入れたりしますからね。かと言って家でボーッとしてると……ついつい、空腹の方に意識がいってしまいます。難しいですね。
まあ、結局私は計量にパスできましたし、今も八十五キロです。ダイエットに成功したと言っていいのでは……ただ、世の女性から見ればデブであることに代わりはないですが。
ちなみに、私の友人の嫁は昔百二十キロ近くあったそうです。しかし、命の危機を感じた瞬間があり、現在は半分近くに減らしたそうです(本人談)。もともと身長が百七十あり、肩幅も広くがっちりした体格の方ですが、今何キロかはちょっとわかりません(聞けないので)が、夫である友人よりデカイのは確かですね(友人は百六十五くらいで約六十キロ)。その嫁さんは現在、一日一食らしいです。間食は絶対しないと言ってました。ちょっと油断すると、すぐに五キロくらい増えるとか……私には真似できません。ただ週に一度だけ、好きなものをドカ食いするとのことです。さらに、普段の生活でなるべく歩いたり、階段の登り降りをするようにもしているとか。ストイックですよね……実はちょっと尊敬してます。
さらに言うと、同じジムのプロ選手たちは一週間で七キロを当たり前のように落としていますが……これは真似しない方がいいと思います。いや真似しないでください。普通の人が真似したら、体調をおかしくしますので。




