魔王城へ帰還した
大変遅くなりましたm(__)m
「ったく、カレンの奴、悪ノリしやがって」
結局あの後、ミリアの誤解を解くのに一時間かかった。
十分に俺を見て楽しんだカレンが途中で「すまない、悪い冗談だ」と言うも、ミリアは「当人達が言う事なんて信じられますか!!」と言って話を聞かず、延々と説教をされた。
「ショーマさん、好きな人が変わる事はあると思います。でも、そんな簡単に気持ちも伝えずに変えるのはいけません!!」
「ショーマさん、カレンさんも美しいですがどこに惹かれたのですか? 見た目ですか? 恋愛は見た目だけじゃありません!!」
とか、俺の話を聞くことなく一方的に説教され、ミリアが一時間ほどして、少し落ち着いてきた時にようやく俺とカレンの話を聞くようになって、何とか誤解を解く事ができた。
誤解が解けた後のミリアは「ご、ごめんなさいですぅ……」と小さくなっていたが、俺にとっては、ミリアはもう二重人格としか思えない。
それにしても、本当災難だった。
でも、カレンの奴も「これほどとは……」と呟いていたから、次からミリアの前ではこういった冗談は言わないだろ。
それにしても、俺もミリアの話を聞かずに流して席を立てば良かったものの、なぜあの場にいたのか?
ミリアには何か秘めたる能力があるのかもしれない。
「と、まぁそれは置いておいて、確認しにいかないとな」
カレン達と別れた俺は人気のない道へ出ると、周りに誰もいない事を確認して、魔王城へ続く転移魔法を使った。
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「そう言えばこうやって魔王城に帰ってくるのも久しぶりだな」
転移魔法で魔王城前に帰ってきた俺は魔王城をみて呟く。
城を出て最初の方は、ちょくちょくと帰って来て様子を見ていたけど、ここ最近は魔王城の方に特に問題がなさそうだったのと、いろいろ依頼とかで忙しくて帰ってくる事はなかった。
そう思うと、俺が帰って来ない事をいい事に良からぬ事を考える奴が出た可能性もある。
その辺を今日は確認しないといけない。
「あっ、ショーマ様!!」
俺呼ぶ声が声聞こえ、振り返るとそこには部下である魔族がいた。
「あぁ、久しぶりだな。元気してたか?」
人の中で暮らしていたからこうやって改めて魔族を見ると変な感じがするな。
「そ、そんな私ごときにもったいないお言葉……!!」
魔族は目をうるうるさせて俺を見ている。
あっ、久しぶり過ぎて魔王キャラ忘れてた!
「ふん、部下を気遣うのは魔王として当たり前の事だ。それより、元気ならばセバスに伝え魔族をみんな王の間に集めるように伝えろ」
「はっ! 魔王様よりもったいないお言葉を頂いたこのゼジル、すぐさまお受けした任務を遂行します!!」
そう言ってゼジルと名乗った魔族はもうスピードで魔王城の方へと走って行った。
はぁ~、魔王キャラ久しぶりだから疲れるな。
しかも最近は普通のキャラやシリアスモードが長くて、闇夜の黒騎士の厨二モードになってなかったからブランクがありすぎる。
これは思ったより疲れるかも。
それにしてもあいつ、ゼジルって名前だったのか、ちゃんと部下の名前を覚えないとな。
そう思いながら俺は魔王城の方へと足を進めた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
俺は今、王の間の椅子に座り、眼下に広がる魔族を見下ろしている。
急ぎの事で衣装を忘れて来た俺は魔王城に入るなり、魔族たちによって黒一色の衣装に着替えさせられた。
どうやら、ゼジルがセバスを見つけすぐに俺の帰還を言ったようだ。
どちらも仕事が早い。
そんな事で出迎えを受け、セバスもすぐに俺の元へとやって来て「長いお勤めご苦労様です」と何やら俺が出所したような労いの言葉をかけ、「今回はどうなさいましたか?」とセバスに聞かれたけど、俺はみんなの前で言ってみんなの反応を見ようと思い、セバスにも伝えずに「それはあとでみんなの前で言う」と言った。
セバスは少し寂しそうな表情をしたけど仕方ない。
疑いたくはないがセバスも容疑者なのだ。
そして、その後はだんまりを決め込みこうやって玉座に座りみんなが集まるのを待った。
どうやらみんな集まったようで、たくさんの魔族が俺を見上げているけど、王の間は静寂に包まれている。
俺のただならぬ雰囲気を感じているようだ。
こうやって俺の元に集まる部下を疑うのは忍びないけど、人間と魔族の共存を目指す為には確認しないといけない。
俺は大きく息を吸って立ち上がった。
想像以上に仕事が忙しく、さらに面倒な事があって執筆ができてなくて遅くなりました。
申し訳ありません。
ただいま、心身ともに疲れていますので、以前より執筆スピードは落ちますが、少しずつでも執筆したいと思いますので、温かく見守って頂けたら幸いです。
これからもよろしくお願いしますm(__)m




