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第23話 ボクがいるニャ!アンフルーもいるニャ!


「ボク達と契約(けーやく)してパーティの一員になってよ!…ニャ」


 どこかで聞いたような事があるセリフをリーンが言った。


「おい、リーン…」


「なんニャ?キノク」


 なんかおかしな事を()いたのかといった感じでリーンが問い返してくる。


「言ってなかったか?俺はパーティを追放されただけじゃなく、冒険者ギルドも追放されたって。いや、追放じゃないかも知れん。除籍(じょせき)とか除名(じょめい)とか…、冒険者証(ギルドカード)も破壊されちまった…。まあ、とにかく追い出されたって事には変わりない」


 つまり俺は追放されただけでなく、冒険者ですらなくなってしまっている。


「知ってるニャ」


「だったらどうしてだ?」


「キノクが凄いからニャ」


 当然と言わんばかりにリーンが即答した。


「俺が?」


「そうニャ。キノクが加わってくれたらボク達の活動量もグンと増えるニャ!あらゆる意味で補給の位置づけが変わるニャ」


「だが、俺は戦えないんだぞ」


「ボクがキノクを守るニャ!」


 ぐいっ。


 リーンが俺のシャツの胸元を掴んだ。


「アンフルーだっているニャ!」


 チビな背丈でまっすぐ俺を見上げながら真剣に向き合ってくる。


「ボクは自力じゃ魔法は使えないニャ!だけど、アンフルーはたくさんたくさん使えるニャ!反対にアンフルーは飛んだり跳ねたりは苦手だニャ!だからボクが頑張るニャ!」


 互いの苦手分野を補い合ってるという事か。


「キノクが戦いが苦手ならボク達が戦うニャ!だからキノクはボク達が困ってる事を手助けして欲しいのニャ!」


「困ってる事?」


「ニャ!ボクは思ったんニャよ。キノクの苦手な事は戦う事ニャ!だって商人ニャんだからね。だけど、商人だって戦いに巻き込まれる事はありうるニャ」


 確かに…。街から街への移動なんかもそうだろう。あるいは物を売ってる時にイチャモンをつけてくるとか、盗みに来る奴とか…。今回、確かに金は稼げた。生活にもしばらくは困らない。だが、その金を盗みに来る奴はいるかも知れない。


「反対にボク達は戦えるニャ!だけど、二人組ニャ。人数が少ないから荷物を持ちながらとか守りながら戦うのは不利になるニャ。だって、大きな荷物を抱えてたら満足に動けニャいからね。だけどそれを無事に持って帰らなきゃ稼ぎは無いニャ。何かを持ち帰ってくるとかそういう依頼ならなおさらニャ!だから戦うだけが冒険者じゃないのニャ!」


「でも、そうすると俺の身動きが取れないというか…、荷物で身動き取れない俺がさらに足手まといになっちまうだろ?」


 弱点となる動けない奴を狙う…、少し知恵の回るモンスターなら必ずやってくるだろう…。俺はそれをリーンに伝えた。


「ふふん!キノクは忘れているニャ!」


「何をだよ?」


「ミミックロックから獲った糸の材料…。アレ、いまどこにあるニャ?」


「どこ…って。そりゃあ、お前…俺の部屋に…。…アッ!?」


「そうニャ、あの部屋ニャ!いちいち持って歩かなくてもあの部屋にあるニャ。おんせんもあるし、湧水(わきみず)もあるし、オフトゥンもあるしハッキリ言って補給や野営の常識が一気に(くつが)えるのニャ」


「そ、そうかも知れないが…。良いのか?アンフルーの意見も聞かないで…」


「私は…。リーンが考えた上での発言なら承認する」


「あ…、そう」


 アンフルーの言葉に俺はそうとしか言えなかった。


「ねえ、キノク。どうなんニャ?ボク達と一緒は嫌かニャ?」


「い、嫌ではないけど…」


 正直、こいつは良い奴だと思う。強いと感じるし、それとコンビを組んでいるんだ。アンフルーの腕もきっと確かだろう。


「それなら一緒にいようニャ!そうしてくれたらボク、嬉しいニャ!」


 この勧誘にどう返事をしようか、そう考えていると…。


 ぐうううぅぅぅ…。


 お腹の音が鳴った。


「ニャッ!!?」


 恥ずかしそうにするリーン。ああ…、そう言えば…。


「ひとまず飯にしようか。魚が届いているはずだ」


「ニャーッ!」


「アンフルーも。とりあえず大事な話だ。立ち話で決めるような話題じゃないだろう?」


 そう言うと俺はリーンとアンフルーを連れ自室へと戻る事にした。能力を発動させる。


「今は昼過ぎ。マグロの刺身が来ているはずだ。座ってゆっくり話すのも悪くないだろうからな」


 そんな事を呟いた次の瞬間、俺達は広場から姿を消していた。


 いかがでしたでしょうか?


 作者のモチベーションアップの為、良いねやブックマーク、温かい感想などいただけましたら嬉しいです。


 次回、追放したパーティに起こった悲劇とは?


 お楽しみに。

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