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私が占い師になった理由。  作者: 月灯
第四章 王宮編 Ⅱ
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38話 王都の予兆 - 再び動き出す影

数日後、アリアとエリオットは、名残惜しい気持ちを抱えながらミストラル村の人々に別れを告げ、王都への帰路についた。

村人たちは、二人の旅の安全を祈り、感謝の言葉で見送った。


道中、アリアはレオンの手紙の内容について深く考えを巡らせていた。

古代の怨念の活発化、ユリウスの不安定な精神状態、そして自身の出自に関する王宮内の動き……。

手紙の行間から滲み出るレオンの心配が、アリアの懸念を一層深くしていた。


隣を歩くエリオットも、アリアの沈んだ様子を注意深く察していた。ミアの魂が安らかになった今、残された問題、特に王都の怨念とユリウスについて、改めて真剣に向き合うべきだと彼は考えていた。アリアを守るため、そして自身が為すべきことを見つけるためにも、王都で起こりうる事態をしっかりと見据えなければならない。


王都に近づくにつれて、アリアは空気の重さや、行き交う人々の間に漂うかすかな緊張感など、以前とは異なる雰囲気を敏感に感じ始めた。

露店の活気は以前と変わらないものの、店主たちの表情にはどこか隠された憂いが宿っているように見えた。街の喧騒の中に、ほんのわずかな不協和音が混じっている――そんな印象をアリアは受けた。


王都に戻ったアリアは、宿に荷物を置くとすぐにレオンと接触した。久しぶりの再会を手短に喜んだ後、アリアは手紙の内容について詳細な説明を求めた。


レオンは、古代の怨念の封印が弱まっている具体的な兆候として、王都の北にある廃墟となった神殿周辺で、夜になると奇妙な光が目撃されるようになったこと、また、ごく一部の市民の間で原因不明の倦怠感や不安感を訴える者が増えていることを挙げた。


ユリウスについては、最近昼間にも時折苦悶の表情を見せたり、古代語のような奇妙な言葉を呟いたりすることがあるという。

ルシウスとマーガレット夫人が献身的に看病しているものの、根本的な解決には至っていない現状をレオンは憂慮していた。


レオンからの重い情報を聞いたアリアとエリオットは、今後の行動について真剣に話し合った。

ミストラル村での経験を踏まえ、今度は怨念の部分的な抑制ではなく、完全な浄化を目指すことを改めて決意する。

同時に、ユリウスを救うための方法も、並行して探る必要性を強く認識した。


王都に再び忍び寄る影を感じながら、二人の心には新たな決意が激しく燃え上がった。



38話:終わり


〈登場人物〉

* アリア: ミストラル村を後にし、王都への帰路につく。レオンの手紙の内容を深く憂慮し、王都で起こりうる事態に備えようとしている。


* エリオット: アリアと共に王都へ向かう。ミアの魂が安らかになった今、王都の怨念とユリウスの問題に真剣に向き合うべきだと考えている。


* レオン: 王都でアリアの帰りを待つ商人。アリアの協力者であり仲間。古代の怨念の不安定化、ユリウスの精神状態、アリアの出自に関する情報を手紙で伝え、再会後にさらに詳しい状況を説明する。


* (名前の出ていない) ミストラル村の人々: アリアとエリオットに別れを告げる村人たち。


* (名前の出ていない) 王都の人々: 活気はあるものの、どこか緊張感を漂わせている。


✦✦✦✦✦


※このお話の舞台はヨーロッパ風異世界であり、現実世界の歴史とは一切関わりありません。

作中に出てくる 国・文化・習慣・宗教・風俗・医療・政治等は全てフィクションであり、架空のものです。

あくまで創作上の設定としてお楽しみいただけますと幸いです。


✦✦✦✦✦✦✦✦


✪読んでくださり、ありがとうございます。

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