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私が占い師になった理由。  作者: 月灯
第二章 王宮編Ⅰ
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25話 王宮編クライマックス - 怨念との決戦(後編)

祭壇の間は、怨念の力によってさらに暗く、そして重苦しい空気に包まれていた。

アリアたちは、満身創痍になりながらも、なおも立ち続け、怨念に立ち向かっていた。


(もう、限界かもしれない…)


アリアは、自身の力の限界を感じながらも、決して諦めようとはしなかった。仲間たちとの絆、そして王都の人々を守りたいという強い想いが、彼女を奮い立たせていた。


「皆…!私に力を…!」


アリアの言葉に、仲間たちは再び立ち上がり、それぞれの力を最大限に発揮し始めた。

エレノアは、防御魔法を展開し、仲間たちを怨念の攻撃から守った。

エリオットは、聖なる魔法で怨念の力を弱体化させようと試みたが、怨念の力は強大で、その効果は限定的だった。

レオンは、アリアの指示に従い、怨念の動きを封じるための魔法薬を調合し、ルシウスとユリウスは、互いを支え合いながら、怨念の攻撃を防いだ。


その時、アリアは、祭壇の奥に置かれた古びた石版に、微かな光が宿っていることに気づいた。


(あれは…!)


アリアは、石版に近づき、そこに刻まれた古代文字を読み解いた。それは、怨念の力を一時的に抑制するための鍵となる、古代魔法の呪文だった。


「これだ…!」


アリアは、仲間たちに石版に刻まれた呪文を伝え、共に唱え始めた。すると、祭壇全体が光に包まれ、怨念の力が徐々に弱まっていくのが感じられた。


「ぐああああああ!」


怨念は、苦悶の声を上げ、激しく抵抗した。その力は、まるで嵐のように、アリアたちを飲み込もうとした。


(まだ…!まだ足りない…!)


アリアは、自身の内なる力を最大限に引き出し、怨念にぶつけた。その瞬間、アリアは、怨念の奥底に、過去の自分の姿を見た。

それは、前世で宮廷占い師だった頃の自分であり、怨念を生み出してしまった古代魔法の研究者と、深い因縁で結ばれていた。


(私が…私が、あなたを…!)


アリアは、過去の自分と向き合い、その因縁を断ち切ることを決意した。彼女は、怨念の悲しみ、そして孤独を理解した。そして、その心の奥底に、まだ残っている光を見つけた。


「さようなら…そして、ありがとう…」


アリアの言葉と共に、怨念の力は完全に抑制され、祭壇の間には、静寂が訪れた。しかし、その静寂は、安堵ではなく、深い悲しみに満ちていた。


「…終わった…?」


エレノアが、安堵の息をついた。しかし、アリアの表情は、晴れやかではなかった。


「…まだ、完全に封印できたわけではないわ…」


アリアは、静かに言った。


「この力では、怨念を完全に封印することはできないの…」


アリアは、怨念との戦いの中で、断片的にミストラル村に関する記憶や予感を得ていた。それは、彼女の家族、そして怨念を生み出してしまった研究者の過去を知る手がかりでもあった。


一時封印後も、王宮周辺では微かな異変が起こり、アリアは再び怨念の気配を感じた。それは、怨念の力が完全に消えたわけではないことを示していた。


「皆…ありがとう…」


アリアは、仲間たちに感謝の言葉を述べ、そして、静かに決意を口にした。


「私は、ミストラル村へ行きます。怨念を完全に封印するために…そして、私の過去を知るために…」


仲間たちは、アリアの決意を理解し、それぞれが言葉をかけた。


「アリア様、お気をつけて」


「アリア、必ず帰ってきてくれ」


アリアは、皆の顔をしっかりと見つめ、力強く頷いた。


「ええ、必ず戻ってきます」


その夜、アリアはミストラル村への旅の準備を始めた。古道具屋で見つけた、ミストラル村と刻まれたペンダントをそっと握りしめながら。




25話:終わり

〈登場人物〉

* アリア:主人公。前世の記憶を持つ宮廷占い師。怨念との因縁を断ち切るため、ミストラル村へ向かう決意をする。


* エレノア:アリアの仲間。魔法陣を強化し、怨念との戦いをサポートする。


* エリオット:アリアの仲間。聖なる石の力を増幅させ、怨念に対抗する。


* レオン:アリアの仲間。魔法薬の調合で、怨念の動きを封じる。


* ルシウス:アリアの仲間。ユリウスと共に、怨念の攻撃を防ぐ。


* ユリウス:アリアの仲間。ルシウスと共に、怨念の攻撃を防ぐ。アリアからお菓子を受け取り、涙する。


* 怨念:王宮に現れた強大な力。アリアとの因縁を持つ。

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※このお話の舞台はヨーロッパ風異世界であり、現実世界の歴史とは一切関わりありません。

作中に出てくる 国・文化・習慣・宗教・風俗・医療・政治等は全てフィクションであり、架空のものです。

あくまで創作上の設定としてお楽しみいただけますと幸いです。

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