学園のまにまに十話1
「俊也君が最近普通に神を見てる!?」
サヨの言葉に目を丸くしたのは時野アヤだった。
「うん、普通に」
サヨはカエルのぬいぐるみに着せ替えしながら答えた。よく見ると机に着せ替えドレスやら衣服が散らばっている。
ここは机とロッカーだけしかない超常現象大好き部の部室。
やっている活動はほぼない。おのおの好きに話し、好きなことをしている。
現在、部室にいるのは三人。時野アヤ、日高サキ、そしてサヨである。
時期はそろそろ夏休み。
毎日暑さが更新中であった。
ここ最近、俊也は部活後に密かに活動をしているらしい。
「へー、なんか知らないけど見えるようになったのかい!いいねぇ!これで今年のゲーム大会も……」
サヨの隣でポータブルゲーム機でゲームをしていた日高サキはのんきに笑っていた。
「もう厄神をつけるのはやめなさい!!」
「えー!今年はジャパゴ十周年なのにっ!!」
説教ぎみの時野アヤに日高サキは口を尖らせて反抗した。
「十周年か。十年経ったのね。もう」
「あんた達神はいいよね!年を取らないってマジ最強!うらやま太郎だわ」
「何よ……うらやま太郎って……」
時野アヤはカエルにポーズをつけているサヨを呆れた目でちらりと見た。
「まあまあ、で?なんで俊也君が神を見はじめたのかね?」
「さあ?しらなーい」
日高サキにサヨはてきとうに答えた。
「あなたねぇ……」
時野アヤはため息をつくと頭を抱えた。
「見えるようになったっていいことじゃないかい。あたし達が遠慮しなくていいんだろ?」
日高サキはスッキリした顔で時野アヤに笑いかけた。
「危険な目に合うかもしれないじゃないの」
「じゃあなに、監視でもするのかい?」
「まあ、いまのところは見守るけど」
「で?今日の俊也君は?」
時野アヤの言葉にサヨが答えた。
「今日は校外学習するって意味わかぽよなこと言ってたよ」
「校外学習?」
サヨがカエルのぬいぐるみ、ゴボウにゴスロリドレスを着せているのを眺めながら時野アヤは嫌な予感がしてくるのを感じた。
「なんか本格的にみようとし始めたわね……」
「てゆーかさ、今回の模試、全部六十二点で統一した!ムニムニでかわゆし!」
「もうね、あなたが超常現象だわ」
サヨが楽しそうに笑っているのを横目で見て時野アヤは不安げにつぶやいた。それを聞いた日高サキはクスクスと笑っていた。




