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第97話
今日もとある喫茶店の日常が過ぎていく。
「わぁ! アスカさん、素敵なパーティードレスですね!」
「どう? 今日は通っているダンス教室のパーティーがあるの」
「今夜のクイーンはアスカさんで決まりですよ!」
「あらー? プリンセスではないのかしら?」
「きっ、きっと、素敵なプリンスが現れますよ……⁉︎」
どういうわけかヨーコくんが目を泳がせながら冷や汗をかいていた。
「ふふっ、冗談よ。でも、王子様じゃなくていいから、そろそろ素敵なナイトに現れて欲しいなー。ねっ? マスター?」
――― カランコロン ―――
「どうぞ、キングサイズのピザ・マルゲリータです。腹ごなしにつまんで行ってください」
……なぜかナイトメアのような顔で睨まれた。
ピザ・マルゲリータは、当時のイタリアの王妃の名前が由来なのだが、後日その説明をヨーコくんにすると、額に手を当てて考え込まれてしまった。何でだろう?
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