第71話
今日もとある喫茶店の日常が過ぎていく。
「マスター、ウインナーコーヒーってどうしてソーセージが入ってるわけじゃないのにウインナーコーヒーって言うんですか?」
「ウインナーはオーストリアの首都ウイーンのウィーン風のという意味だよ」
「じゃあウイーンに行くとウインナーコーヒーが定番なんですか?」
「色々たくさん種類があるみたいだけど、アインシュペンナーと呼ばれるのが一番近いらしいね」
「へぇ〜、どういう意味なんでしょう?」
「一頭の馬で引く馬車という意味で、御者が客待ちの時にコーヒーが冷めにくく、揺れてもこぼれにくいように生クリームで蓋をしたのが人気になったようだよ」
「なるほど〜! あ〜、本場で飲んでみたいな〜」
――― カランコロン ―――
「ちなみにウインナーソーセージも、ウイーン風のソーセージが略されてウインナーって呼ばれているんだよ」
「フランクフルトとはなにが違うんですか?」
「どっちもソーセージの一種で、元々は羊の腸詰めか豚の腸詰めかの違いがあったみたいだけど今はほぼ同じものらしいね」
「う〜ん、やっぱりコーヒーより先ずはビールとソーセージからにします!」




