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とある喫茶店の日常。  作者: TiLA
第6章
57/182

第57話

 今日もとある喫茶店の日常が過ぎていく。


「あ〜、なんにもやる気がおこらないわー」


「まぁ、そういうときもありますよね」


「ねぇ、マスター。なんかやる気が出るようなこと言ってよ。お願い♡」


「たまにはなにもしない贅沢な休日があってもいいと思いますよ?」


「元気はあるのよ、やる気が起こらないだけなの」


「そうですか。それでしたら……


 『あなたが空しく生きた今日は、

  昨日死んでいった人が、

  あれほど生きたいと願った明日です』


 とか、如何ですか?」


「重い! 重たいわ! いきなりそんなヘビィなこと言われたら却って気持ちが重たくなるわよ!」


「う〜ん、そうですねぇ……じゃあ」


 ――― カランコロン ―――


「あなたは神さまから預金通帳を貰いました。

 毎日24千円。なにもしなくても生きてるだけで

 お金が振り込まれる不思議な通帳です。

 でも、そのお金は使っても使わなくても

 日付がかわると一度残高がゼロになって、

 また24千円が振り込まれます。

 お金、使いきらないと失くなってしまいますよ、

 もったいないと思いません?」


「なるほど! お金=時間ってわけね!」


「この場合、時給1,000円になりますけどね。通帳に入れたままだと消えますけど、アルバイトしたり、勉強したり、身体を鍛えたりと投資運用すれば、その値打ちは上がりますし、消さずに残せますよ」


「さっそくATMにいかなくちゃ! そう思うと今この瞬間って神さまからの素敵な贈り物ってことなのね〜」


「そうですね、全ての人に等しく与えられる。『今』は『プレゼント(=present)』ですね」

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