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ズィミウルギア  作者: 風月七泉


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【オン63】イベント騒ぎは大騒ぎ



 畑を耕す軍隊ウサギさんたちを見ながら、まったりと過ごす。


「ケリアんはさ、ゲーム雑誌って買う?」


「気になる雑誌は買うわね、ははぁ~ん。アレね、イベント情報が載った雑誌の事を聞きたいのかしら?」


 不器用ながら皆で椅子、もどきをホームの庭先に置いて皆でお茶を嗜む。


 全員が其々に椅子を作ってみたが、芸術的なモノになってしまった。


 オレのは切り株を掘って、椅子っぽくしてみたが上手くは作れなかった。


 シュネーに関しては諦めて、オレの頭が定位置になりつつある。


「俺達も雑誌を見たんだよ。ケリアさんはどう思ったかなって」


「そうね、やっぱり皆が騒いでいる様に私も防衛戦じゃないかって思うわね」


 机の上に小鳥ちゃんが買ってきた雑誌を広げて、皆で覗き込みながら考えている。


 樹一やオレが持っている【コードギア】で、雑誌についているバーコードを読み込むと、この世界でも疑似映像として持ち込めるのだ。


 バーコードを読み込む理由は、きちんと購入したかどうかが判別できるという。


 本屋によってバーコードだけ読み取るという行為を防止するためらしい。


『ケリアさんは参加するの?』


「皆が参加するならしようかしらね。積極的に参加ってほどでもないわ」


「しかし詳しい日にちが書かれていないのが、一番気になるでござるな」


「イベントの開催時間にもよるしな。自分達が参加できない時間とかじゃなきゃ、少しくらい参加してみるか?」


 イベントって言うからには、お祭り騒ぎみたいなモノなのだろう。正直に言ってしまえば開拓に全力を注ぎたいが、楽しむ要素があるなら、参加はすべきだろう。


『無理のない程度には、参加って方向でいいかな』


 詳細が分からない以上は、どういう感じで楽しめば良いかが解り辛い。


「そうだね~、せっかくのお祭りだし。参加しないのは勿体ないでしょう」


「どんな感じになるか、早く知りたいわよね」


 談笑しつつ、周りから聞こえてくる音は、土を耕す音と、可愛らしい短い鳴き声。


 すっごく楽しそうに畑を耕している。


「「「「「「ぷーぷー」」」」」」

「「「「「「ぶーぶー」」」」」」

「「「「「「くーくー」」」」」」


 リズムよく耕すウサギ達は、ある一定のリズムを刻み終えると順々にダイチ爺を見て、自分が間違っていないかを確認している。


「よ~し、そうじゃそうじゃ。みんな筋が良いぞ~」


 ダイチ爺が褒めるとよりいっそう嬉しそうな鳴き声を上げるのだ。


「はいはい、終わった子はこっちにいらっしゃい、ブラッシングしてあげるから」


 疲れたらハーナ婆が癒してあげるという、なんとも出来たシステムだと思う。


「……どんどんと畑が拡張されていくね」


 それも、物凄い勢いでね。


「ブラッシングだけじゃあ汚れって落ちないよね~。水場って近くに創れないのかな」


「それだったら出来るはずよ。ギルドに行って特殊アイテムを買えるはずだし」


『特殊アイテムで泉が出来る?』


 温泉とかもあったりするのだろうか。


「えぇ、といっても開拓ポイントっていうのが必要らしいのだけど……どうやったら増えるのかまでは私は知らないのよね」


「分かんない事は聞きに行こうぜ。どの道、中央都市には用事があるんだしよ」


 今、何が売れているのか、何が売れそうなのかを調べないといけない。


 我が集落には、本当にお金がないのだから。


「金策も考えないとだもんね~。城下町とかで何が売れてるんだろう」


「出遅れている分は仕方ないにしても、金策は本当に大変なんだな……鉱石や武器といったモノは{ヴォルマイン}が占めているんだな」


「アクセサリー類や食関係は{ジャンシーズ}が牛耳ってるわね」


 やっぱり必要なモノは他の場所に取られちゃってるよね。


「魔法関係やら錬金アイテムはどうなんだ?」


 ゲーム知識が豊富なティフォがすぐに聞くが、ガウが首を振って説明を始めた。


「それは{フォレストヒル}が断然に有利なんだな、独占していると言っても過言じゃなでござるよ。パッと考えるだけでも、金策案は殆どが周りに取られていると考えた方が良いんだな。似通ったモノを出した所で二番煎じ、売れはしないんだな」


 そうなると、オレ達はどうやって金策をしていけば良いのかちゃんと考えていかないと。


「品質が上ならまだやりようはあるけれど、初期状態の小手先技術じゃあダメダメね」


「とにかく、街に行って色々と見てみるしかねぇな」


 質はどうやっても周りに負けてしまうだろう。全体的に初期値なモノしか作れないのだから、無理に背伸びしても碌な結果にはならない。


『そうだね、露店とか開いてる人にも聞き込みしてみよう』


「良い案よ。それだったら心当たりがあるから、案内は私に任せてちょうだいな」


「お~い、爺ちゃんも一緒に城下町へ行くか?」


「ふむ、そうじゃのぉ。ワシらもまだまだ見てみたいモノがあるしな、一緒に行くぞ」


「決まりでござるな」


「んじゃ、皆でしゅっぱ~つ」


 シュネーが勢いよく飛び出していこうとしたが、それを止める人が一人いた。


「まぁちょっと待てや」


『あ、ボウガさん。おはようございます』


「おう、中央都市のギルドに行くんならちょうどいい。コイツを使って木材や石材を購入してこい。ついでにコイツもやる」


 手の平サイズの透明な青色の四角いブロック。


「なに、この真っ四角なクリスタル?」


「そいつが開拓ポイントって奴になるアイテムだ、正式な名前はキューブだ。原木やら木材を前に依頼したヤツがあったろうが、それの報酬だよ。数も質も申し分なしだったからな」



『ファーマー専用アイテム……ポイントキューブですか。ありがとうございます』




「お、おう。良いか、ちゃんと購入依頼をしてこいよ。此処にまともな門や防壁を築いてくれるってんなら、協力はしてやるからよ」






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