表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ズィミウルギア  作者: 風月七泉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/435

【オフ60】イベント騒ぎは大騒ぎ



  ==★☆★【視点:樹一】★☆★==




「よっと……ふ~、こんなもんだろう」


 爺ちぁんの家に来て、もうすぐ午後だ。


『疲れたね』


 発泡スチロールやらビニール袋やらが散らばっていた場所を片付け終わった。


「バージョンアップも完了?」

「システムオールグリーン?」


 お昼の休憩時に見ていたアニメ映画のシーンを、双子が再現している。


「なんで疑問形で完了報告なのよ。無駄に決めポーズを言いながら言う意味がないでしょうが、誰よこの子達に濃いアニメを見せたのは⁉」


 いつの間にか庭先に来ていた妹が、頭を抱えて叫ぶ。


『あそこの人です』


 すぐに翡翠が指を指して、犯人を教えてしまう。


「ふっ! 日本の芸術は全てに理解されるべきであるんだな」


 まったく悪びれる事無く、顎に手を当ててイケメンポーズのキメ顔で言う。


「いつの間に仲良くなってんの⁉」


「オイラのせいじゃないんだな。そもそも樹一妃が巻き込んできたんだな」


 雷刀がすぐに自分に向かって来そうな小鳥を、俺へと誘導し始めた。


「兄ぃ⁉ どういうことよ」


 胸元を掴まれてガクガクと全人を揺らされる。


「いや、俺よりもパソコンに詳しいのは雷刀だったんだがな。今日の事を琥珀に話したら、ちょうど双子に聞かれて。んで、どうせなら皆で手伝うって翡翠が言うから」


 翡翠が発端と言えば、我が妹は何も出来まい。


 これで俺の安全は確保できる。


「初めは真面目に取り組んでたんだな。でも思いのほか能力が高すぎる子達だったんだな」


「時間があまりに余って、どうせだから映画鑑賞ってノリになった」


 本来なら一日は掛かると思っていたけど、双子が異常な速さで殆ど終わらせてしまった。


「つうかな、無駄に高スペックのパソコンを買ってるのがいけないだよ」


 俺でも手を余す代物なのだが、双子はあっという間にシステムの設定を完了させた。


 翡翠も効率よく、掃除や設置を指示するもんだから昼には半分の事が終わった。


「ふん、何を言うか。最新のモノを使いこなしてこそじゃろう」


「まぁ使いこなせてませんがね~」


 お婆ちゃんがパソコンの前に座って、いまは双子に指導を受けている。


『お婆ちゃんの方が使いこなせてますね』

「うん、葉月はビックリです」

「呑み込みが早かったの、流石に桜花もビックリ」


 お婆ちゃんも若い子達と色々出来て嬉しいのか、妙なテンションになっている。


「二人に教わってイキイキしだした婆ちゃんに感化されたのか、悪乗りした爺ちゃんが倉庫に封印されていた組み立てPCを持って来やがったんだ。そこからまた皆で楽しくなって一から組み上げたんだ」


 お昼を食べ終わった頃に、もう一台と爺ちゃんがパソコンを箱を持ってきたのだ。


「お爺ちゃん、なによPCが倉庫に封印って⁉」


「昨年くらいかのぉ、加藤のヤツが嫌にパソコンを使える事を自慢してきやがって、なら俺は自作PCとやらで上を行こうと思ったのじゃか……ジオラマみたいにいかなくてな」


 細かいジオラマが作れる方が凄いと思うんだけどね。


『ジオラマ作れる方が凄くない?』

「アニメの世界を完全再現……凄い」

「細かい作り込み、家の内装までがバッチリです」


 他の面子も同じ意見な様で、ジオラマが置いてある部屋を覗きながら言う。


「ふぉふぉ、材料なんざホームセンターと百円ショップで揃うでな」


 小さい子達に褒められて、もう朝から上機嫌な爺ちゃん。


 非常にウザったくなっております。


 なにせ、褒められると俺に自慢するような感じで見てくるんだ。イラッとするね。


「まぁ、そんな訳で足りないパーツを雷刀に頼んで持ってきてもらったんだよ」


 重要な部分はあっても、他に必要なモノが圧倒的に足りなかった。


 だから、雷刀の部屋にある余って使わないモノを持ってきてもらったのだ。


「アニメ映画はどっから出てきたのよ?」


「倉庫じゃぞ」


 自慢気に爺ちゃんが言う。


「お爺ちゃん、倉庫に一体何があんの⁉」


 正直、俺も驚いている。色々なモノが出てきて。


「ふふふ、色んな所に行ったり雑誌の景品だったりで色々とあるのよ?」


 婆ちゃんがモニターと真剣に睨めっこしながらも、俺達の会話は聞いているようだ。


「あ、お婆ちゃん。このソフトがタイピング練習にちょうど良いよ」


「それ、無料で落とせるから」


「ほうほう、これかね」


 マウスを動かす手が早い。


「初めは画面にマウスを当てていたのが、嘘のようなんだな」


 実際にああいう事をするとは、思わなかったけど。もうその面影はない。


『倉庫を発掘すれば、なんかまだまだ色々と出てきそうだよね』


 翡翠が目を細めながら、倉庫の方を見て呟いた


「雑誌の景品ってバカになんねぇんだな」


「えぇ、お母さんが何だかんだ言って集めたりしてる理由が分かった気がする」


「それよりも、なんでお前まで来たんだ?」


 バカにしたりしてきたが、こうも色んなモノが出てくるとマジで馬鹿に出来ない。


 しかも、ちゃんと使えるモノが多いという事実を、今日は思い知らされた。


「そうそう、さっき本屋で面白い雑誌を見つけてね。兄ぃに知らせて上げようかなって」


 小鳥がショルダーバッグから、何かをゴソゴソと取り出した。


「ゲーム雑誌なんだな」


『この付箋が付いてるところ?』


 我が妹ながらこまめな気遣いだね。……いや、翡翠が居るからかな。


「うん、開いて見なよ」


 渡された雑誌をとりあえず開いてみる。


「なになに【ズィミウルギア】第一回大型イベントを開催……はあ⁉ イベント!」


 ゲーム内の写真や切り抜きだけ、その詳細は詳しく書かれてはいなかった。


「イベント内容の詳細は伏せられているんだな」


「ね、面白いニュースでしょう」


「つっても、始めたばっかりの俺達には……あまり関係ないかもな」



『そうだね、それよりも開拓が先かな』




「それはどうかな、イベントの内容しだいかもしれないんだな」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ