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ズィミウルギア  作者: 風月七泉


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【オン39】役割、開拓、初めての準備


「私からは、こいつをプレゼントだよ」


 回覧板と書かれたモノを渡される。


「ボウガに認められたんなら、他の連中も話ぐらいは聞いてくれるようになってるさね。何だかんだ言っても、アンタ達みたいな奴等が居なきゃあ、この集落も纏まらんだろうし。グチグチと過去の事を言うやつが居たら私に良いな。きっちり絞めてあげるよ」


 ウラさんが逞しい二の腕を見せながら、にこやかに言ってくれる。


「どこの世も、女は強し」


 トワの軽口にすぐさま、コンッと良い音が鳴りそうな拳骨を頭に食らう。


「いてて、仲良くなるなら。貴方ならイーゴさんの所がお勧めかもね」


『イーゴさん?』


「上位街でお兄さんが馬の飼育員をしてる。でも、イーゴさんは魔物や魔獣といった子達のお世話が上手なの。それにイーゴさん所に住み着いた魔物は【デンドロ】って木の魔物。切り株みたいな見た目で、水を掘り当てたりするのが得意だったりする」


 トワは魔物の事に絡むと凄い活舌が良くなるな。


「あの畑なら、ギリギリで合格。きっと良い返事を貰える」


「ちょっと変わり者だけどね、悪い人じゃないから根気よく話しかれば大丈夫さ。ちなみに家のとこはスライムだね。基本的に誰かの家に一種類の魔物が住み着いてるよ」


「羊皮紙とか何か書くものをくれれば、知りたい魔物情報を書いてあげる」


「じゃあ、私らの用事は終わったから帰るかね。じゃあ頑張んだよ」


「バイバイ」


 何というか、慌ただしい人達だった。



「おい、そろそろ助けて欲しいのだが?」


 ティフォがもふもふ達に埋もれている。


『そのまま頑張って』


「交渉が上手く行くかはティフォに掛かってるよ」


 一番良い位置に居るのがリーダー的な立ち位置な子達だろうな。


 ウサギさんも蜂達も、【間接的に友好関係】という意味不明な関係になっている。


 彼等のご機嫌取りは、もうティフォに任せるに限るね。


 多分、ホームの仲間に入ってるっていう事で、ティフォ経由での関係なんだろうな。


 蜂の巣の関しては、もうこのままで良いとして。


 蜂達に必要な花々を育てる場所と、ウサギさん達が自由に使える場所。やっぱり試験的に共同して育てるスペースの確保が今できる所かな。


 ウサギさん達のリーダーと女王蜂にはホーム内に出入りが自由にして、後はティフォに頑張って貰えば、こちらに有利な条件を呑んでもらえるかも。


 とりあえず、皆を畑の位置まで連れ出す。


『じゃあ住み分けはまだ先として、まず畑の両端二面を其々に使っていただいて、中央を皆さんの共同作業区画として、花と野菜を半分半分で育ててみませんか』


 森でひろった長めの棒で線を引いて行って、区画を分かりやすく区切って見せる。


 まだ両種族とも友好関係には無いから、戸惑いというか、迷っている感じがする。


『花や野菜が育てば、ティフォが何かを作ってくれるかもしれません』


 その言葉聞いて、ウサギさんの耳がピクピク動き、蜂の羽が緩やかに揺れる。


 数秒くらいお互いを眺めて、握手する。


「魔物の和解って初めて見たわね」

「ていうか、自然に俺を餌にするんじゃあねぇ」

「ティフォは便利な交渉材料だよね……スパイクも可愛がってあげなよ」


 争奪戦に負けて部屋の隅でいじけているスパイクに、優しく撫でて上げるシュネー。



 アイツ、ちゃっかり慰めるフリして撫でてるな。



 オレが近づくと逃げちゃうっていうのに、ズルい。




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