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ズィミウルギア  作者: 風月七泉


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【オン104】イベント騒ぎは大騒ぎ




「お~い、レース、コフ、居るなら仕事をしやがれ。客を連れて来たぞ」


 ボウガさんが思いっきり玄関を叩いて、解体屋の住人を呼ぶ。


 大きな欠伸をして目を擦りながら、大型動物みたいにのっそりと出て来た。

 筋肉質で大柄な体格のせいで、一瞬だが男の人だと思ってしまった。


 けれど、すぐに女性だと分かった。ラフ……というか、少し野生っぽい服装のせいで大きな胸がしっかりと確認できたから。


「なんだい客って? アンタなら勝手にコフんところに行けば良いだろう」


 頭を掻きながらボウガさんを見下ろして言う。


「客を連れて来たって言ったろう。もうちょっと服装とかどうにかならんのか」

「客ね~、解体かい?」


 チラッとこちらを一瞬だけ見て、すぐにボウガさんに視線を戻してしまう。

 興味がないという感じもあるんだろうけど。

 なんだろうな、あえて無視されている様な感じがする。


「モンスターの解体なんて冒険者なら誰だって出来るだろう」

「こいつ等は、お前さん達に頼みたいっていうから連れて来たんだ。それに――」


 ボウガさんが少し言葉を区切って、オレの方を見て来た。


「ちょっと前に話たろう。例の嬢ちゃん達だよ」


 面倒くさそうにしていた女性が、少しだけ目を見開いた。

 彼女はもう一度だけ、こちらを伺い見る。


『えっと、あの、スノーです』


 ようやく視線があったので、慌ててお辞儀をして自分の名前を名乗る。


「ボクはシュネーだよ~、よろしくね~」

「俺はティフォナスです」

「ケリアよ。以後お見知りおきを」

「拙者はガウ――」


 忍者衣装から騎士の格好にパッと着替えて、カッコ良く自己紹介をしようとしたガウだが、サラッと無視されてしまう。


「全く、名乗られちゃあ仕方ないね。アタイはレースだ。コフって夫と一緒にここいらでは唯一の解体屋をやっているもんだよ」


「んで? コフの野郎が居ねぇようだが?」


 ボウガさんがワザとらしく言いながら、レースさんの脇から家の中を覗き込む様にして聞く。


「旦那なら何時もの所だよ。忙しい時なんて早々ないからね、訪ねてくる奴が居るなんて思わなかったからさ、悪く思わないでよ」


「てぇことは、馬達の世話か」


 なんかボウガさんが少し嫌そうな顔をしている。


「きっと今の時間なら走り回ってるんじゃないかい?」

「お前さんが解体をしてくれても良いんだぜ」

「はっ、アタイがかい? 絶対に嫌だね」

「偶には獲物を捌かねぇと腕がナマるんじゃねのか?」

「余計なお世話だよ。最近になって仕事を再開したからって偉そうに――」


 半笑いの喧嘩腰で、段々と口調が荒くなっていき言い合いが始まってしまった。


「あちゃ~、やっぱり始まっちゃったか」


 トワちゃんが遅れてやってきて、ニンフィを抱っこしながら近付いてきた。


『アレって、ほっといても大丈夫?』

「何時もの事だから平気だよ。あの二人は幼馴染だからさ」


「喧嘩仲間ってヤツでござるな」


 ガウが腕を組みながら、一人分かったような顔で頷いている。


「そんなとこ。あぁなったらしばらく止まらないからね、ほっとくのが一番だよ」

「でも、そうすると解体を頼めないよ~」

「コフさんって人を探すか?」

「走り回ってるって言ってたわね」


 それって見つかるのだろうか?

 此処に来るまで、そんな人に出会わなかったけど。


「おびき出せば? 畑でニンジンを育ててたでしょう」


 トワちゃんが少し考えてから導き出したように言う。


 ちょっと目がキラキラしている所を見ると、モンスター関連の事柄だろう。


『ん? どういうこと?』


「アロゴ族のポニー達はニンジンと砂糖が好物ですからね」






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