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60話・二人目の女騎士


「なんだ?あ、あの騎士...こっちへ向かってきてる...戦うつもりなのかっ!?」


こちらへ全力ダッシュでかけて来る騎士達に対峙する為、僕は剣を抜いて

早急に身を構える。


「ハアアァァ―――ッ!テリャアアァァァァ―――――ッ!!」


「なっ!と、飛び上がったっ!?」


駆けて来ていた騎士が地面を蹴り上げると、僕に目掛けて突撃する様に

ジャンピングしてきた!


「くう...は、早いっ!?」


「す、すいませんでしたぁぁぁ―――――っ!!」


あまりの素早い突撃に蒼井は腕をクロスさせ、防御態勢に入った瞬間、

突撃してきた騎士が、蒼井の少し前に着地して完璧な土下座をしてきた。


「え...ど、どういう事?」


「さ、先程の黒い雷といい、その白銀の鎧に輝くメイーナ様の紋章といい、

貴方様は女神メイーナ様の使いか、または、今この世界で噂になっている

伝説の勇者様なのではありませんか!?」


おそるおそると蒼井の方へ顔を向けながら、震え慌てる言葉で蒼井に

問うてきた。


「確かに僕は勇者...」


「...でいいのかな?だって僕、メイーナのギフトを受けなかったから、

この世界には勇者召喚はされていないんだけど...?」


僕は騎士の問いに勇者ですと答えかけたが、僕はクラスメイトとは別の道を

選んだ事をふと思い出し、メイーナに小声でその事を聞いてみる。


「当然です!正確にはシュンはこの人族の女神であるメイーナが、直々に

召喚した『完なる勇者』ですので、そこの劣化種にそう言い直して下さい!」


メイーナはドヤ顔でふんぞり返り、フンスッと鼻息荒くそう言うと、蒼井へと

言い直しを強要する。


か、完なる勇者ってなんだ!そんなの言える訳ないだろう!何か中二病みたいで

恥ずかしいわ!真・勇者って名乗るのも、かなり恥ずかしかったのに!


それにしても、メイーナの奴...もうおくびにもせず、人間を劣化種って

呼んでるな...。


「や、やはり、貴方は勇者様でしたかっ!」


「ハァ...ハァ...ハァ...ロ、ロザリオ隊長!な、何故にそんな奴に土下座を

しているのですかっ!」


「して当たり前だ!このお方はあのメイーナ様に選ばれた勇者様なんだぞ!」


遅れてきた部下の騎士にロザリオが目をカッと見開き、叫声を上げ窘める。


「ゆ、勇者様!?あ、あの伝説の英雄のですか!?こ、これは大変、失礼な

態度を取ってしまいました!お、お許し下さい!」


蒼井を勇者と知るや否や、後から来た騎士も喫驚と共にその場へ土下座する。


「正直、少し...いや、かなりイラッとはきましたが、今はもう気にしていません。

ただ、先程の騎士に対しての攻撃は、こちらへの殺意ありと見なしてですので、

ご不満があるなら、僕はあなた達の敵って事でいきますので悪しからず!」


まぁ...正確には、騎士を殺ったのは僕じゃなく、メイーナなんだけどね...。


「不満なんて、とんでもない!本来なら、勇者様への不敬で私やこいつも

貴方様に処分されて、然るべき処置だったのですから!」


ロザリオが慌て口調でそう言うと、再び蒼井に向かって土下座をする。


「なら、良かった...。それじゃ、君達も土下座はいい加減やめてね!」


「し、しかし、それでは私達の気持ちが...!」


「いや、そのままの格好じゃ何か話しずらいから...ね!」


「わ、わかりました...では、失礼して立たせてもらいます!」


自分の気持ちを曲げ、しぶしぶといった表情で騎士達がその場から

スッと立ち上がった。


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