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第86話 老いた将軍猫

 「あなたは……」


 かんかんが何かを言おうとして倒れてしまった。


「ワシは老猫将軍、皆は老いた将軍猫とも呼ぶがな」


 二本足でたって、鎧をつけた年老いた猫だ。

 見た目は将軍っぽい。


「老いた将軍猫、本にあったわ、ネコ達をまとめる総大将みたいね」


 つまりここのボスって事か。


「せっかくネコ達の神官にしてやったのに、許さん!! いけ、ネコ達よ」


 1匹のネコが飛びかかってきた。

 普通のネコのようにひっかき攻撃がメインのようだが、その爪は鋭く、石も斬り裂いた。


「凄い切れ味……」


 なんとか回避したが、このネコ達が一斉に攻撃してきたら逃げ場はない。


「猫ハウスの陣じゃ!!」


 ネコ達は俺達を囲む。 

 一斉攻撃の準備のようだ。

 かんかんなら迎撃できそうだけど、今は倒れているので無理だ。


「なんとか迎撃しないと……、そうだ!! 池田、ネコに当てないように乱射するんだ」


 意味が分かってないようだが、池田はマシンガンを乱射した。


「ふにゃ〜!!」


 ネコ達はびっくりしたのか陣形が崩れた。


「メリーさん、老猫将軍を!!」


 メリーさんは空中に飛んだ。

 そして、老猫将軍の真上から攻撃を仕掛けた。


「メリーストライク!!」


 トンファーを前に突き出し、空中から勢いよく落ちてきた。


「ぐほぉにゃ」


 老猫将軍はかなりのダメージを受けたようだ。

 その様子を見てなのか、大群のネコ達が一斉に散らばっていった。


「くっ、ワシがこんなやつらに……」


 老猫将軍はネコがよくやる、降参のポーズをしている。


「やっぱりただのネコだ」


「ねぇ、なんでかんかんを神官にしたり、私達を襲ったの?」


 池田が老猫将軍に聞いている。


「……この町にはネコ達を守る神官がおったのじゃ、それがある日突然旅に出ると言って出て言ってしまったんじゃ、だが神官は必要なのじゃ、だから近くにいたそいつを神官として洗脳したのじゃ」


「洗脳って……」


 恐ろしい事を言うネコだ。


「お前達を襲ったのは神官が取られると思っての事じゃ……だが、もう負けたのだ、さぁ殺せ!!」


「いや、殺さないし……、でも神官がいないとだと、かんかんはここに残らせた方が良いかな?」


「ん〜、かんかんには一緒に来てもらいたいけど……」


「グゥ~」


そんなやり取りをしている時、老猫将軍のお腹が鳴った。


「お腹すいてるの? チョコならあるけど?」


 池田は何処に持っていたか分からないが、板チョコを出して、老猫将軍に渡した。


「にゃ〜!!」


 老猫将軍は夢中で食べている。

 食べ終わると、ゆっくりと池田に近づいていった。

 そして、池田の前にひざまずいた。


「主様、ワシらネコ一同、主様に忠誠をつかいますじゃ」


 板チョコ1枚でネコ達が仲間になってしまった。


「なんなんだ、これは?」


 まぁ、とりあえずかんかんが、目を覚ますまで何処かで休む事にした。


「何処か休める場所はある?」


 老猫将軍にたずねた。


「答える義務はない!!」


 態度が悪い。


「休める場所ないかな?」


「はい、主様!! そこの教会でお休みください」


 さっきの俺に対しての反応とまったく違う。

 

 俺達は教会で休む事にした。

本作をお読みいただきありがとうございます。




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感想も宜しくお願い致します。




それでは引き続きお楽しみくださいませ。

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