表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/170

第85話 説得

 かんかんの様子がおかしい。

 やはりクトゥルフの影響でおかしくなっているのか?

 

「かんかん、俺達を忘れたのか?」


 とにかく説得してみるしかない。

 かんかんと戦ったらこっちもヤバい。

 

「お前達なんてしるか!! ここは私とネコ達の町だ!! 他は立ち入るな!! 呪符・突風!!」


 また突風が吹き荒れる。


「かんかんさんと戦うの?」


 池田はかんかんと戦いたくないようだ。

 いや、池田だけではない、誰もかんかんとは戦いたくないはずだ。


「かんかん、思い出して!! ワタシ達の事を!!」


「……思い出して下さい……」


「思い出せぇ〜!!」


 なんとか俺達の事を思い出してもらうしかない。


「ネコ達、私の後ろに!! 呪符・結界!!」


 かんかんとネコ達は結界に包まれた。


「そしてお前達は出ていけぇ〜!! 呪符・竜巻!!」


 目の前に大型の竜巻が現れた。

 かんかん達は結界で安全みたいだ。

 周りの建物も竜巻が飲み込んでいく。

 俺達も竜巻に吸い寄せられている。


「なんとかしないと」


「……任せて」


 花子さんは盾を地面に突き刺した。


「そうか、花子さんの盾の力なら」


「……浄化」


 盾の力は竜巻を浄化した。


(んっ? 竜巻を浄化?)

 

「……竜巻が、いろんな不純物を取り込んだから浄化出来た……」


(良くわからないけど結果良ければ良しだ)


 花子さんが竜巻を浄化した瞬間、かんかんが池田目掛けて突っ込んできた。


「池田!!」


 俺は慌てて池田の駆け寄ろうとしたが間に合わない。

 しかも、池田はまだ気がついていないみたいだ。


「がぅ!!」


 シロクマが池田の横に立ちかんかんを叩きつけた。


「がっ!!」


 池田は油断していたのか驚いている。

 地面に叩きつけられたかんかんの背中から、黒い靄みたいなのが出ている。

 この靄は棺から出てくる物に似ている。


「花子さん、頼める?」


 これを浄化出来たら、元のかんかんに戻るかも知れない。


「……浄化」


 かんかんは光に包まれていく。


「ぐっ、ぐぁぁ!!」


 黒い靄がなくなっていく。

 暫くすると、光がなくなってきた。


「かんかん?」


「あら、私は何をしていたのでしょうか? それに、松本さんと佳奈さん? 帰ったのではないのですか?」


 かんかんは事情が分からないでいるみたいだ。


「えっと、それは……」


 説明しようとした時、ネコ達が俺達に敵意を剥き出しにしていた。


「えっ? 何?」


「ネコ達が怒ってる」


 今にも襲ってきそうな状況だ。


「なんじゃ、せっかくネコ達の神官にしてやったのに情けない」


 教会の方から声が聞こえる。

 殺気だったネコ達は道を作るように左右に散らばっていく。

 そこに現れたのは、年老いたネコだった。

本作をお読みいただきありがとうございます。




よろしければブックマークと評価をお願い致します。




感想も宜しくお願い致します。




それでは引き続きお楽しみくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ