第77話 男再び
塔の中に逃げ込んだ俺達。
「あの巨体だ、ここには入ってこれないだろう」
ガグがここに入ってくる事はないだろう。
警戒するのは、ガストとシャンタク鳥だが、その怪物達もマシンガンがあれば迎撃は可能だ。
後は、塔の上に行くだけだ。
塔の中は螺旋階段が上まで続いていた。
見えないくらい上に続いているが、登るしかない。
「おやおや、あなた達っすか」
何処からともなく男が現れた。
こいつは前に棺を開放していけって言ったやつだ。
「あれから順調っすか? あっいや、言わなくても分かるっす。3つ目の開放をしたっすね」
何故分かるんだ?
やはりこの男は怪しい。
「後3つ開ければ元に戻るんですよね」
池田が聞いている。
「そうっす、頑張るっす。あっ、最近変な女が出没するみたいっすから気をつけるっす」
変な女?
ニャルラトホテプの事か?
しかし、その事を話すのはマズい気がする。
俺は黙っている事にした。
「分かりました、ところでなんでここに?」
「……ああ、散歩っす」
いやいや、散歩でこんな危ないところにくるなよ。
「まぁ、気にしないっす、それではまたっす」
男は煙になって消えてしまった。
今回もやつの名前も訊けなかった。
あの男は何者なのだうか?
少なくても謎のいくつかは知っていそうだ。
まぁ気にしても仕方がない。
俺達は地上を目指して階段を登り始めた。
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